生成AIを活用した退院サマリーシステム開発の開始のお知らせ

株式会社AI Tech Solutionsは、社会医療法人財団　石心会　川﨑幸病院様より、生成AIを活用した「退院サマリーシステム」の開発を受託いたしました。

株式会社フォーサイド

2024年7月18日 12時30分

　当社連結子会社の株式会社AI Tech Solutions（東京都中央区、代表取締役　大島　正人、以下「AI Tech Solutions」）は、社会医療法人財団　石心会　川﨑幸病院様（神奈川県川崎市、院長　山本　晋、以下「川﨑幸病院様」）より、生成AIを活用した「退院サマリーシステム」の開発を受託いたしました。AI Tech Solutionsでは、医療現場における退院サマリー作成による負担を軽減する「退院サマリーシステム」の開発を開始いたします。これにより、医師、看護師が事務作業に費やす時間を大幅に短縮し、医療現場における人手不足の解消を促進します。

　2025年にはいわゆる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となる一方で、少子化には歯止めがかかっておらず、医療需要の増加とそれを支える人材の減少が同時に進行しております。加えて、2024年4月より労働基準法における時間外労働規制が医師に適用されたことにより、医療現場のリソース不足はさらに深刻となることが想定されます。

　退院サマリーは、入院患者の診断情報、手術・措置情報、入院経過などの健康情報が集約されたものであり、患者の退院に際して、主治医および看護師によって作成することが求められるものです。退院サマリーは、関与する他の診療科、他の医療機関並びにケア施設間で効率的に情報を共有し、もって患者の診察、治療、ケアを適切に連携・承継するための文書であり、一定以上の品質を保った医療サービスを継続的に提供するために重要なものですが、リソース不足にある医療現場において、退院サマリーの作成が医師・看護師の残業時間の増加の原因となるなど、医師、看護師にとって事務負担の増大につながっております。

　手作業による退院サマリーの作成は、入院患者の日々の経過記録情報から重要な情報を取捨選択し、これらを要約した文章を手入力することにより行われております。このため、取捨選択する情報の相違により、退院サマリーの品質が作成者によって異なることが考えられます。また、作成に際しては、複数の経過記録を参照する必要があること、経過記録に独特の略語が含まれている場合にはその意味を調べる手間が発生する場合があること、手入力による誤字脱字のチェックのため複数回読み直す必要があること、など、手作業でのサマリー作成による事務負担は医師、看護師にとって大きなものとなっております。

　AI Tech Solutionsが開発する本システムには、以下の特徴があります。これらの機能により、川崎幸病院様の医師、看護師が担う退院サマリー作成業務による事務負担を大幅に削減します。

【生成AI退院サマリーの特徴】

・医師、看護師が作成した経過記録等を生成AIが要約し、退院サマリーを自動で作成

・専用データベースの構築により院内独自用語に対応

・退院サマリーの作成に必要な情報のみを生成AIが取捨選択