医師が処方する「治療アプリ®︎」の研究開発を行うCureApp約21億円の資金調達を実施し、累計調達額は64億円に
報道関係者各位
2021年3月12日
株式会社CureApp(本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太)は、ジャパン・コインベスト3号投資事業有限責任組合や既存株主をはじめとした10社を引受先とする第三者割当増資及び、株式会社商工組合中央金庫からの融資とを合わせて約21億円の資金調達を実施いたしました。今回の調達を含めた累計調達額は約64億円となります。
【資金調達の背景と使途】
治療用アプリは、既存医療の制約をテクノロジーの力で乗り越え新しい治療効果を生みだす、持続可能な社会に向けた革新的な治療法(デジタル療法)として国内外で注目されています。当社が手がける「治療アプリ®︎」の国内初の薬事承認、保険適用と時期を同じくした今回の資金調達は、改めて当社の目指す医療や社会への貢献のあり方、そしてその実現可能性が評価されたことで実施に至りました。
本資金により、昨年より販売を開始したニコチン依存症治療アプリの社会浸透を更に促進するとともに、現在治験中の高血圧治療アプリ、臨床試験中のNASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリ、アルコール依存症治療アプリとがん患者支援治療アプリの研究開発や薬事手続、その他新規領域におけるパイプライン拡大を加速させてまいります。また、健康保険組合や企業、自治体を主な顧客とする民間向けヘルスケア事業に関しても、引き続き拡大を目指してまいります。
【今回の主な調達先について】
- ジャパン・コインベスト3号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:三井住友トラスト・インベストメント株式会社)
- 日本インパクト投資2号投資事業有限責任組合(無限責任組合員 組合員:新生インパクト投資株式会社・一般財団法人社会変革推進財団)(通称「はたらくFUND」)
- SMBCベンチャーキャピタル株式会社
- 豊島株式会社が運営するCVCファンド
- ヘルスケア・イノベーション投資事業有限責任組合(株式会社ヘルスケア・イノベーション)
- Saisei Ventures LLC
- 第一生命保険株式会社
- 伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社
- 株式会社コシダカホールディングス
- 株式会社商工組合中央金庫
【引き受け先からのコメント】
■日本インパクト投資2号投資事業有限責任組合(無限責任組合員 組合員:新生インパクト投資株式会社・一般財団法人社会変革推進財団)(通称「はたらくFUND」)
CureApp社が、新しいデジタル療法「治療アプリ®︎」の道を切り開き、堅実にステップを踏んで成長し、医療を取り巻く社会課題を解決しながら、社会変革(システミックチェンジ)を実現していくと期待しています。
はたらくFUNDは「働く人」を中心に据え、様々なライフイベントを経ながらも「働き続けられる」環境作りと人材創出に取り組むスタートアップに対し、社会価値の創出と経済価値の最大化の観点からサポートしていきます。インパクト投資家として、CureAppの事業が社会に与えるインパクトを測定・可視化し、その結果を経営プロセスや事業戦略の見直しに活かす「社会的インパクト・マネジメント」※1の導入について、CureApp経営陣と議論を重ね、成長支援を行っていきます。
※1 社会的インパクト評価を経営のPDCAサイクルに取り込み、マネジメントに活かすこと。
■豊島株式会社 CVC担当者コメント
治療用アプリという新たなアプローチによって広がる医療の可能性に期待し、投資を決定させていただきました。
豊島ではSDGsに関わる5つの使命の1つとして「イノベーティブな事業づくり」を掲げ、「ライフスタイル分野での事業拡大」「ベンチャー企業との協業による新たな事業創出」「ICTによる新たな価値創造」をそのテーマとして挙げています。
革新的なサービスであるCureAppの治療用アプリ事業が、豊島の提供するウエアラブルデバイス等の商品、サービスによってさらに進化し、より多くの患者様のお役に立てることを期待しております。
■ヘルスケア・イノベーション投資事業有限責任組合(株式会社ヘルスケア・イノベーション)
デジタルセラピューティクス(DTx)の我が国のパイオニアであるCureAppの成長に大きく期待して投資を決定しました。認知行動療法が有効な生活習慣病や精神神経疾患などの新しい治療のモダリティとして、DTxは、今まで有効な治療法や経済的な負担の少ない治療がなかった患者さん達の福音となると確信しています。
■Saisei Ventures LLC
サイセイ・ベンチャーズは、科学技術の革新を目指す次世代の企業の立ち上げや再生医療業界の優秀な人材の育成を支援するベンチャーキャピタルです。日本と米国という2つの重要な生命科学のマーケットを中心に、両国の制度面での利点を活用し、世界に向け投資先企業の価値向上を目指しています。デジタルセラピューティクスという新産業が創出されつつある今、業界リーダーであるCureApp社に出資し、その成長をサポートすることを決定しました。人々の健康福祉の向上にフォーカスしたベンチャーファンドとして、この新しい革新的な治療法が患者の生活に大きな変化をもたらすと信じており、CureApp社の成長拡大に期待しています。
■第一生命保険株式会社
弊社は、運用収益獲得と社会的インパクト創出の両立を目指す”インパクト投資”として、CureApp社に出資を行いました。CureApp社のアプリを用いた治療が普及することで、患者の減少、健康寿命の延伸、医療費の削減といった社会課題の解決に大きく寄与することを期待しております。
【株式会社CureApp代表取締役社長兼医師 佐竹晃太のコメント】
昨年は国内初のデジタル療法として、ニコチン依存症治療アプリ「CureApp SC」を発売し、2014年創業時より掲げておりました当社のビジョン『アプリで「治療する」未来を創造する』への大きな一歩が実現しました。この度の資金調達を通して、国内でのデジタル療法・治療用アプリの普及のためのマーケティング活動、現在開発中の製品パイプライン及びさらなる疾患に対する「治療アプリ®︎」の研究・開発を進め、より多くの患者様のお役に立てるよう、事業成長をさらに加速させていきます。今後も、医療を取り巻く社会課題の解決に貢献し、多くの方により充実した人生を過ごして頂けるよう邁進してまいります。
【CureAppについて】
株式会社CureAppは、アプリそのものが病気を治療する治療法(デジタル療法)である「治療アプリ®︎」の研究開発・製造販売を行なっています。2020年8月には国内初の治療用アプリ「CureApp SC」の薬事承認、同年12月に保険適用を受け、医療機関での治療アプリ®︎を用いたデジタル療法の提供が開始されました。その他、現在4疾患を対象に治療アプリ®︎の研究開発を進め、加えこれら医療機関向け「治療アプリ®︎」の開発で蓄積した知見を活用した民間法人向けモバイルヘルスプログラムの「ascure卒煙プログラム」も提供しています。また、「日本発のデジタルヘルスソリューション」として、順次グローバルにも展開を予定しています。
治療用アプリは海外ではDTx(Digital Therapeutics・デジタルセラピューティクス)と呼ばれ、従来の治療法では治療が難しかった疾患を治す可能性を秘めた最新治療として、国内外で多数の企業が研究開発を進めています。本治療は、医薬品と比べても遜色のない治療効果を有し、開発コストの低さ、スマートフォンを持っていれば誰でも平等に受けることができるという特徴があります。医療においては医療費の増大、医療格差などいった課題があり、国連によるSDGs(持続可能な開発目標)としても「全ての人に健康と福祉を(SDGsゴール3)」が定められています。当社は、本治療の社会実装を通じて、様々な医療課題の解決に寄与し持続可能な医療の実現に貢献してまいります。
【当社「治療アプリ®︎」の現在の状況】
- ニコチン依存症治療アプリ : 慶應義塾大学医学部呼吸器内科との共同開発。2019年5月、日本初となる治療用アプリの大規模RCT(ランダム化比較試験)を終了し、2020年8月に薬事承認を取得、同年12月に保険適用を受け禁煙外来での処方開始。
- 高血圧治療アプリ :自治医科大学循環器内科学部門との共同開発。2019年12月より治験を開始。2021年中の薬事申請を予定。
- NASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリ : 東京大学医学部附属病院との共同研究。2016年10月より臨床研究、2018年4月より多施設での臨床試験を開始。
- アルコール依存症治療アプリ :国立病院機構 久里浜医療センターと2020年6月より臨床研究を開始。
- がん患者支援治療アプリ:第一三共株式会社と2020年11月より共同開発を開始。
-医療関係者のCureApp SC製品に関する問い合わせ先
https://sc.cureapp.com/d
-治療用アプリブランドサイト
https://cureapp.com/
【「民間法人向けモバイルヘルスプログラム」の開発状況】
- ascure(アスキュア)卒煙プログラム
医師開発アプリと医療資格を有する禁煙指導員のオンラインカウンセリングを組み合わせ、 6ヶ月の長期に渡って手厚い禁煙支援を提供。2017年4月の提供開始より、既に200を超える多くの法人で導入が進む。特定保健指導に対応したプログラムも提供。
-ascure卒煙プログラムWebサイト
https://sc.ascure.technology/
【株式会社CureApp 会社概要】
社名:株式会社CureApp(CureApp,Inc.)
代表取締役社長:佐竹 晃太
本社所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町12-5 小伝馬町YSビル4階
設立:2014年7月31日
事業内容:プログラム医療機器開発、モバイルヘルス関連サービス事業
商標登録:「治療アプリ®︎」「CureApp®︎」「ascure®︎」「処方アプリ®︎」
URL:http://cureapp.co.jp/
「治療アプリ®︎」は株式会社CureAppの登録商標です。
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