ベンチャー・カフェ東京、東京都の多様な主体によるスタートアップ支援展開事業『TOKYO SUTEAM』において、令和7年度協定事業者として採択

日本のSMEとオーストラリアのスタートアップを国際連携させ、イノベーションエコシステムの新たな価値を創出するプログラム

一般社団法人ベンチャー・カフェ東京(所在地:東京都港区、エグゼクティブ・ディレクター:小村 隆祐)はこのたび、株式会社Lambda、Innovation Dojo Japan合同会社、株式会社アークレブと共に、東京都が推進するTOKYO SUTEAMに採択されました。本プログラムは、国内製造業SME(町工場)とオーストラリアのディープテック・スタートアップを国際的に結びつけ、イノベーションエコシステムの新たな価値創出を目指します。

❏ TOKYO SUTEAMについて

東京都は、「未来を切り拓く10×10×10のイノベーションビジョン」の実現に向け、令和5年度より多様な主体によるスタートアップ支援展開事業(TOKYO SUTEAM)を実施しています。

本事業は、東京都と多様な支援者の連携による多彩なスタートアップ支援の展開とその支援者同士のネットワーク化をもって、東京のスタートアップ・エコシステムの強化、ひいてはスタートアップの創出と成⾧を促進することを目的としています。

公式サイト:https://tokyosuteam.metro.tokyo.lg.jp/


❏ プログラム概要

本プログラムは、日本の高度な製造技術を有するSME(中小企業)と、試作や市場展開を求めるオーストラリアのスタートアップを短期間でマッチングし、両者の強みを活かした課題解決と新しい国際連携モデルの確立を目指す、グローバル・オープン・イノベーションプログラムです 。

オンラインでのプレデパーチャーセッションにより課題や技術をすり合わせた後、オーストラリアでのモジュール(約1週間)ではワークショップを通じて共創アイデアの創出と選定を行い、MoU(覚書)締結に向けた方向性を具体化します。続くインターバル期間および東京でのモジュール(約1週間)では、現地視察と交流を経て、正式なMoUに仕上げるとともに、製造適合性やリスクを最終確認し、本格的なPoC(実証実験)着手へとつなげます 。

本プログラムでは、3件以上のMoU締結と、そのうち半数以上の案件で協定期間内にPoCを開始することを目標とします。


❏ プログラム詳細

本プログラムでは以下のプロセスを通じて、両国の企業間での協業を促進します:

  • プレデパーチャーセッション:オンラインセッションを通して、日豪双方のエコシステムや文化に対する理解を深めます。

  • Australia Visit:日本の製造業SMEがオーストラリアのスタートアップ・エコシステムを体験し、現地エコシステムとの関係性を構築します。また、共創ワークショップを通して、両者の強みと課題を抽出し、共創アイデアを創出します。

  • インターバル期間(オンライン):各種有識者によるサポートのもと、MoU締結に向けて連携計画を具体化していきます。

  • Japan Visit:オーストラリアのスタートアップが日本を訪問し、製造現場との対話を通じて、日本の製造業SMEの技術力を把握します。その上で、PoCに向けた技術的インサイトを獲得し、MoUの署名・発信を行います。

  • フォローアップ:PoCの着手を目指した連携サポートを行います。


❏ プログラムスケジュール(予定)

  • 2025年12月〜2026年2月:参加者募集

  • 2026年4月〜6月:プレデパーチャーセッション① & Australia Visit

  • 2026年6月〜7月:インターバル期間(オンライン)

  • 2026年7月〜9月:プレデパーチャーセッション② & Japan Visit

  • 2026年10月〜:PoC実施に向けたフォローアップ

* 記載内容の実施スケジュールは変更の可能性があります。


この採択を機に、ベンチャー・カフェ東京は株式会社Lambda、Innovation Dojo Japan合同会社、株式会社アークレブと共に、日豪のSME・スタートアップ連携を深化させ、東京都が掲げる「Global Innovation with STARTUPS」の実現に向けて貢献してまいります。

❏ 代表コメント

一般社団法人ベンチャー・カフェ東京 代表理事 小村 隆祐

このたび、東京都のTOKYO SUTEAM R7事業に採択いただきましたこと、心より感謝申し上げます。また、ともに挑戦を進めてくださるパートナー企業、関係者の皆さまに厚く御礼申し上げます。

今回の取り組みはイノベーションを加速させるだけでなく、新しい国際連携モデルを実証するものです。日本の町工場が持つ卓越した「ものづくり力」と、オーストラリアのスタートアップが挑む先端技術課題を結び合わせ、両国のリソースとプロフェッショナル・ノウハウを集結させることで、東京から世界へと広がるエコシステムの進化を後押ししてまいります。本プログラムを通して、次世代のイノベーション・エコシステムづくりに更に貢献してまいります。どうぞご期待ください。

株式会社Lambda 代表取締役社長 藤瀬 里紗

本事業は、オーストラリア大使館と連携し企画したRoundtableにベンチャー・カフェ東京の小村氏に登壇いただいたことをきっかけに生まれました。南オーストラリア州の副首相や日本のイノベーション分野のキープレイヤーのみなさんとディスカッションした内容を元に、パートナーであるジョシュア氏、浅井氏とともに形にすることができ、また東京都や関係者のみなさんに採択いただきとても嬉しく思っております。私のlife workでもある、日本と第二の故郷のオーストラリアをイノベーションの懸け橋でつなぐことができるよう尽力して参りたいと思います。2025年1月にもオーストラリアに訪問し多くのスタートアップと会ってきましたが、とても素晴らしい技術や事業アイディアを持っており、彼らの持っているものと日本の町工場の卓越した職人技術を掛け合わせることで両者の事業成長と東京のイノベーションエコシステムの多様化に貢献できれば幸いです。

Innovation Dojo 共同設立者兼CEO ジョシュア・フラネリー

本事業は、日本の中小製造業にとって、最先端の技術や世界的な課題に直接触れ、海外市場への販路開拓や輸出対応可能な製品の共同開発へとつながる貴重な機会です。さらに、Innovation Dojo Japanが生まれたオーストラリアのエコシステムと、私たちが培ってきた日本のエコシステムを結び付ける理想的な取り組みでもあります。同時に、オーストラリアのスケールアップ企業が直面する高い製造コスト、専門人材の不足、規制対応、そして地理的距離といった課題を、東京の強い製造基盤との協業によって解決できると考えています。PoC(概念実証)の加速、リスクの軽減、投資の呼び込みを実現し、双方のエコシステムの成長を後押ししていきます。私自身もオーストラリアの事業を日本でゼロから育て上げた経験があり、この困難ではありますが大変意義深い道を歩む多くの企業を支援できることを楽しみにしています。

株式会社Arclev 代表取締役社長 / 慶應義塾大学特任教授 浅井 誠

今回の採択を大変光栄に思います。本提案の核心は、ディープテックを支える「ものづくり力」を強化し、日本の技術基盤を未来にわたって維持・発展させる仕組みをつくることにあります。世界中のスタートアップから先端技術課題を集め、日本の優れたものづくり現場と結びつけることで、東京が引き続きディープテック時代をリードしていけると考えています。短期的なKPIに縛られるのではなく、本質的に投資や人材が集まる「理由」を東京に根づかせることが重要です。今回の取り組みを通じて、国内外のスタートアップが東京で挑戦し、日本発のディープテック・エコシステムが一層拡がっていく流れを作ることを目指し、尽力させていただきます。


■ Venture Café Tokyo について

Venture Café Tokyoは、” Connecting Innovators To Make Things Happen(イノベーター同士を結びつけて何かを起こす) ”をミッションに、起業家や投資家など多様なイノベーターが集まり、社会に対してイノベーションを生み出すコミュニティです。2010年に米・ボストンで設立されたCICの姉妹組織「Venture Café」のアジア初拠点として、2018年3月に日本での活動を開始。バブソン大学(米・ボストン)で教鞭を取る山川 恭弘准教授と、卒業生でもある代表理事小村 隆祐のリーダーシップのもと、国内最大のイノベーション促進/交流プログラムを東京・つくば・名古屋・岐阜・立命館大学大阪いばらきキャンパス・福岡において展開しています。

Web: https://venturecafetokyo.org/

■ 株式会社Lambdaについて

Lambdaは、日本、そして、グローバルなイノベーションエコシステムの構築に寄与することを目指し2024年に設立されました。代表取締役の藤瀬里紗は、オーストラリアのシドニー工科大学でサンゴ礁の研究で博士号(理学)を取得した後、Academia, Industry, Societyの懸け橋となり持続可能な未来の創生に貢献することを目標に、EnergyLab (オーストラリア最大級のClimate Tech特化型のアクセラレーター), Creww, Venture Café Tokyo, CIC Japan, Woven by Toyotaなど、数多くのイノベーションエコシステムの構築に従事してきました。環境エネルギー分野では国内最大級のコミュニティであるE&Eコミュニティを創設し、これまでに得た経験や知見、ネットワークを活かして、日本のみならず世界のイノベーションを加速させる取り組みを様々なステークホルダーとともに推進していきます。

■ Innovation Dojo Japan合同会社について

Innovation Dojo Japanは、オーストラリアで設立され、日本を拠点とするグローバルなイノベーション機関です。日本ではこれまでに800社以上のスタートアップを支援してきました。創業者のフラネリーは、オーストラリアでNo.1の起業大学とされるUNSWシドニーでスタートアッププログラムを立ち上げたほか、欧州の有名ベンチャースタジオ「Rainmaking(Startupbootcampで知られる)」の日本市場参入も主導しました。

Web: https://innovationdojo.com.au/

■ 株式会社アークレブについて

米国コロンビア大学に所属する若手研究者らが中心となって立ち上げた有志団体を起源に持つ、国内外のトップクラスの現役若手研究者ネットワーク(アークレブ・アカデミア・ストラテジスト・ネットワーク)を有し、企業の研究開発や新規事業創出を支援しています。産業界への貢献に高い志を持つアカデミアの研究者たちが副業でR&Dチームにコミットするというアークレブのソリューションは、新たな技術ソースの発見や社員の人材育成の場としても有効です。アークレブは、アカデミアのインサイダーとして、企業と大学の最良のリエゾンとなり、研究開発で世界をリードする新しい日本を目指しています。

Web: https://www.arclev.co.jp/

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会社概要

URL
https://venturecafetokyo.org/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区虎ノ門1丁目17番1号 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階
電話番号
-
代表者名
小村 隆祐
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年05月