「宅麺クラウドキッチン」が稼働開始。コロナ禍で店内飲食が減少したラーメン店の収益拡大を支援
ラーメン店に代わって冷凍ラーメンを製造し「宅麺.com」上で販売。ラーメン店には新たな収益源としてライセンス収入を提供
「宅麺.com」ならびに「宅麺クラウドキッチン」とは
「宅麺.com」は、日本全国の有名ラーメン店で実際に提供されているスープと麺および、具材をそのまま冷凍してお届けすることで「お店と同じ味」を気軽にご自宅でお楽しみいただける国内最大級のラーメン通販サイトです。現在、全国186のラーメン店がパートナー店舗として加盟、278商品を取り扱っております。また、2022年2月6日には、会員数が35万人を突破いたしました。
2022年2月14日より新たに稼働開始した「宅麺クラウドキッチン」は、「宅麺.com」の一部パートナー店舗に代わって、その店舗と全く同じ品質の冷凍ラーメンを製造する施設です。「宅麺.com」ユーザーから高い需要があるものの、人手不足や設備事情から商品の供給が難しい、または供給量を今以上に上げられないというパートナー店舗の商品を製造の対象としています。
「宅麺クラウドキッチン」構想の背景―コロナ収束後も戻らないとの見方が強い“店内飲食売上”
「宅麺クラウドキッチン」構想の背景として、コロナ禍で減少したラーメン店を含む飲食店の店内飲食売上が、コロナ収束後も戻らないとの見方が強いことがあります。
当社が2021年8月に都内のパートナー店舗を対象に実施した「コロナ禍におけるラーメン店の動向調査」※1において、コロナ前後での店内飲食における売上の変化について聞いたところ、「かなり減少した」(34.2%)、「やや減少した」(47.4%)を合わせて81.6%のラーメン店が「店内飲食の売上が減少した」と回答しました。また、株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾)が2022年1月に発表した調査レポート※2において、コロナ禍完全収束後における各活動への支出意向について見ると、外食消費を「コロナ禍以前の水準に戻す」または「コロナ禍以前の水準よりもさらに多くする」と回答した人は38%にとどまり、「今より多少増やすがコロナ禍以前の水準よりは少なくする」と回答した人が22%、「今と変わらないままにする」と回答した人は40%に上りました。
これらのことから、コロナ禍完全収束後においてもラーメン店の店内飲食売上がコロナ禍以前の水準に戻るとは考えにくく、失われた売上をいかに店内飲食以外でカバーするかが重要な課題と見られます。当社では2021年3月より、4つの取り組みを掲げてラーメン店の収益拡大サポートを進めており、その一環としてこの度の「宅麺クラウドキッチン」稼働開始に至りました※3。
ラーメン店主による入念なチェックと定期的な品質管理で店舗と全く同じ品質のラーメンを製造販売
ラーメン店とブランドのライセンス契約を締結、販売額に応じて毎月ライセンス料をお支払い
■「宅麺クラウドキッチン」のしくみ
まず、ライセンス・レシピの管理を行う当社グループの会社とラーメン店との間でブランド使用に関わるライセンス契約を締結いたします。その後、店主から店舗のラーメンのレシピを共有してもらい、それをもとに「宅麺クラウドキッチン」の環境に合わせてレシピの再構築を行います。いわゆる職人の肌感覚を言語化して数字に落とし込み、再現性をもたせることがここでの課題となりますが、店主との強固なリレーションシップに基づく入念な味のチェックとフィードバックがそれを可能にしています。試作の末に完成したラーメンは、梱包から冷凍までを全て当社が担い、「宅麺.com」上で各ラーメン店の商品として販売いたします。そして、毎月の販売額に応じて、ラーメン店にライセンス料をお支払いします。このように「宅麺クラウドキッチン」により、ラーメン店は「ライセンス収入」という新たな収益源の獲得が可能となります。
■店舗品質の再現と維持―店主が「店舗で出している味と変わらない」と認めるまで試作
「宅麺.com」では創業以来、有名ラーメン店の「お店の味」をそのままご自宅でお楽しみいただくことにこだわっています。そのため、「宅麺クラウドキッチン」で製造するラーメンは全て、ラーメン店主が「店舗で出している味と変わらない」と認めるまで試作とチェックを繰り返して開発されます。また、製造時にスープの粘度・糖度・塩分濃度を計測することで味のブレの抑制を図っています。
【写真1】品質チェックの様子。左:クラウドキッチン事業部部長 高田也人、右:『濃麺海月』店主 北村裕之氏
【写真2】店舗で使用している麺と宅麺クラウドキッチンで製麺した麺をスープと合わせて食べ比べ。
■製造能力
自動撹拌機付き回転釜2台と通常の釜1台を設置しており、月間2万食の冷凍ラーメンを製造することが可能です。また、釜を増設することで月間最大10万食まで増産することが可能になります。
■今後の可能性
2022年2月14日現在、東京・荻窪のラーメン店『ビンギリ』とのブランドライセンス契約が完了しており、先に試作に入っている『濃麺海月』(千葉県千葉市)を含む3つのパートナー店舗と契約を進めております。契約店舗数は、2022年内を目処に10店舗程度まで拡大させる見通しです。
また、将来的には「宅麺クラウドキッチン」での大量生産向けに再構築したラーメンのレシピを用いることでラーメン店の海外展開のハードルを下げ、特に個人経営の有名ラーメン店の海外展開、ひいては収益の拡大を促進できると考えています。
■所在地
静岡県浜松市南区富屋町202-2
「宅麺クラウドキッチン」が完全再現する名店の味―第1弾は荻窪の勝浦タンタン麺『ビンギリ』
「宅麺クラウドキッチン」で製造した商品の第1弾として、「宅麺.com」において東京・荻窪の名店『ビンギリ』の取り扱いを2022年2月18日より再開いたします。『ビンギリ』は、過去に取り扱い歴がありますが、店舗の人手不足と設備事情により一時パートナー店舗から離脱していました。しかし、「宅麺クラウドキッチン」で製造することを条件に店主から取り扱い再開の快諾を受け、看板商品「勝浦タンタン麺」の販売を再開する運びとなりました。
グルメイノベーションは、ラーメン店の収益拡大と発展を目指し、「宅麺.com」の運営によって得たラーメン店経営についての知見や、構築した全国のラーメン店とのリレーションシップを活かして、今後も様々な側面からラーメン店をトータルでサポートして参ります。
※1 「―『宅麺.com』コロナ禍におけるラーメン店の動向調査―コロナ前と比較し、8割以上のラーメン店で『店内飲食の売上が減少』、一方、8割以上が『通販・お土産・テイクアウト等の売上が増加』と回答」2021年8月26日(https://gourmet-innovation.co.jp/news/20210826-1)
※2 引用元:野村総合研究所(NRI)「続・コロナ禍収束にともなう「リベンジ消費」は限定的」2022年1月11日(https://www.nri.com/jp/knowledge/report/lst/2022/cc/0111_1)
※3 「グルメイノベーション、ラーメン店の収益拡大サポートを強化。『宅麺.com』で蓄積した知見とリレーションシップを活かし、新たに4つの取組みを展開」2021年3月22日(https://gourmet-innovation.co.jp/news/20210322-1)
グルメイノベーション株式会社 概要
代表取締役社長:井上 琢磨
設立:2010年4月
本社:東京都渋谷区松濤1丁目28-2 WORK COURT渋谷松濤
コーポレートページ:https://gourmet-innovation.co.jp/
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