現代美術の国際展「ヘルシンキ・ビエンナーレ」、6月12日(土)に一般公開開始

~デジタルアートやヴァッリサーリ島が体験できるインタラクティブなVR体験ができるオンラインコンテンツも充実~

Visit Finlandは、ヘルシンキおよびオンラインにて行われる現代美術の国際展「ヘルシンキ・ビエンナーレ」が、ヘルシンキ市の設立記念日である6月12日(土)の「ヘルシンキ・デー」に一般公開されることをお知らせします。2021年9月26日(日)まで開催されるこのビエンナーレでは、ヘルシンキ群島の旧軍用島であるヴァッリサーリ島に現代アートが展示されるほか、ヘルシンキの本土にもアート作品が展示されます。「The Same Sea」と題されたこのビエンナーレでは、フィンランドをはじめとする世界各国の41のアーティストやアーティストグループによる、ヴァッリサーリの文化的歴史、地政学的位置、多様な環境に関連した作品やインスタレーションが展示され、その75%は今回のために新しく制作された作品となっています。

  Alicja Kwade: Big Be-Hide, 2019 ©Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021

ヘルシンキ・ビエンナーレは、昨年の困難を乗り越え、今年の開催にいたりました。旅行制限が緩和され次第、海外からのお客様をお迎えできることを楽しみにしていますが、それまでの間、遠方からでもアクセスできるように、デジタルやバーチャルのプログラムを用意しています。かつての火薬庫や古い住宅を活用した作品のほか、作品の約3分の1は指定された順路に沿って屋外に設置されています。すべての作品は、6月12日の開幕時から見学でき、新型コロナウイルス感染症の各種ガイドラインに沿って公開されます。

Maija Tanninen-Mattila (マイヤ・タンニネン=マッティラ) ヘルシンキ・ビエンナーレ ディレクター
「何年もの準備期間を経て、ようやくビエンナーレを観客の皆様に公開し、この素晴らしい展覧会をお見せできることに感激しています。この展覧会を実現するために力を尽くしてきたチーム、関係者、そして特に参加アーティストの皆さんに感謝しています。この夏、一人でも多くのお客様をヴァッリサーリにお迎えできることを楽しみにしています。」 

Jan Vapaavuori (ヤン・ヴァパーヴオリ) ヘルシンキ市長
「これは、ヘルシンキ市とその市民にとって非常に意義深い瞬間です。このビエンナーレは、ヘルシンキのアートシーンの力強さと野心、そして創造性を大切にする都市としての世界での立ち位置を示すものです。アートが人々にもたらす価値を今まで以上に理解しているこの時期に、この世界的な展覧会を実現したヘルシンキ・ビエンナーレのチームの揺るぎない努力を称賛します」

  Left: Tuomas A. Laitinen: ΨZone, 2021 ©Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021.
  Right: Katharina Grosse: Shutter Splinter, 2021. Commissioned by HAM/Helsinki Biennial 2021 © Katharina Grosse and VG Bild-Kunst Bonn, 2021. Courtesy of KÖNIG Gallery. Photo: Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021

The Same Sea
ヘルシンキ・アート・ミュージアム(HAM)のヘッド・キュレーター、Pirkko Siitari (ピルッコ・シッタリ)氏とTaru Tappola (タル・タッポラ)氏が企画した本イベントのテーマは「The Same Sea」(相互依存)。展示物は、人類と自然との関係、時間と変化、国境とアイデンティティ、共感など、多様で話題性のあるテーマを扱っています。

ヴァッリサーリ島
ヴァッリサーリ島は、今回のビエンナーレ2021の会場であり、コンセプトの原点となっています。この島のユニークな文化的歴史と自然環境を活かし、周囲の環境との完全な調和の中で、それぞれの作品はしかるべき場所のために作られ、配置されています。

ヴァッリサーリ島のさまざまな場所が、作品そのものに組み込まれています。Dafna Maimon氏は、消化器官に姿を変えた地下室を案内し、Tuomas A. Laitinen氏は、かつての火薬庫にエイリアンの生息地を作っています。Samir Bhowmik氏は、島を通る架空の地中・水中ケーブルのルートをたどる探検に案内します。川俣正氏による「Vallisaari Lighthouse」は、かつてのエレベーターシャフトの上に設置されており、一時的にそびえ立つランドマークとなっています。島で見つけた廃材で作られたこの灯台は、ユネスコ世界遺産に登録されているスオメンリンナ島、ヘルシンキのウォーターフロントなど、海沿いのさまざまな場所から見ることができます。

人間と自然環境との関係を追求している作品もたくさんあります。ヘルシンキ本土からフェリーで到着した人々を迎えるのは、Jaakko Niemelä氏のインスタレーション「Quay 6」です。足場で作られた高さ6メートルのこの作品は、グリーンランドの北の氷床が完全に消滅した場合に予想される海面の上昇を表しています。また、ヴァッリサーリ島の東側では、ヴァッリサーリ島と隣のクニンカアンサーリ島をつなぐ細い土地に、Alicja Kwade (アリシア・クワデ)氏の「Big Be-Hide」が設置されています。この彫刻は、ヴァッリサーリの石と人工的に作られたレプリカの2つの石を鏡の両側に配置しており、宇宙における私たちの立ち位置を問いかけ、自然界の絶え間ない変化に着目しています。

時間と変化、そしてヴァッリサーリのかつての住人たちの痕跡が、ビエンナーレに参加するアーティストたちに多くのインスピレーションを与えています。Katharina Grosse (カタリーナ・グロッセ)氏の作品「Shutter Splinter」は、島の古い校舎とその周辺の木々に沿って描かれています。 何十年もの間、人が住むことができなかったこの建物は、ビエンナーレ終了後に解体されますが、植物の新しい生命のサイクルが始まると、絵の跡はゆっくりと消えていきます。Grosse氏の一過性の、しかし視覚的に印象的な自然への介入は、時間の経過を思い起こさせ、文化的記憶と自然の変遷が交差する場所での対話を呼び起こします。

サーミ人アーティストのOuti Pieski氏とダンサーのBirit Haarla氏とKatja Haarla氏は、初のコラボレーション作品「Guhte gullá / Here to hear」を発表します。アイデンティティ、場所、自然の相関関係を探るこの作品は、壊れてしまった地球とのつながりをどうやって修復するかを問いかけています。この作品は、母と娘であるダンサー二人の絆を原動力に、Alexander Batteryのアーチ型の地下室をダンス、音楽、そしてサーミの伝統的な工芸品であるデュオジで満たします。
また、Hanna Tuulikki (ハンナ・トゥーリッキ)氏のビデオ・インスタレーションでは、フィンランドの民間伝承にある、人が自然の中で行方不明になったり、場所が見慣れないものになったり、すべてが逆に動いたりする現象である「metsänpeitto(森の覆い)」を取り上げています。今回このコンセプトは、エコロジーを意識することで生じる感情的なトラウマの現代的なメタファーとして使われています。音声には、Tuulikki氏の実家の農場で録音された伝統的な牛飼いの歌をベースにしたボーカルの即興演奏が収録されています。

  Left: Dafna Maimon: Indigestibles, 2021 ©Maija Toivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021.
  Right: Jaakko Niemelä: Quay 6, 2021 ©MaijaToivanen/HAM/Helsinki Biennial 2021

多くのビエンナーレ参加アーティストは、作品を通して一体感や共感を得ることが大切だと考えています。Kyungwoo Chun氏の2つの参加型作品「Bird Listener」と「Islands of Island」は、ビエンナーレの来場者の協力を得て制作されました。このインスタレーションでは、聞き手と語り手という役割を持たせることで、来場者が自分自身や他者と向き合い、お互いを発見することを促します。共感という要素は、生態学的倫理の文脈においても、さらに信頼性の高いものとなっています。Alexander batteryの中では、Christine とMargaret Wertheim両氏が制作した光り輝く「Helsinki Satellite Reef」が、海の中の生態系を模倣し、自然の多様性と共生する力を称えています。リサイクルプラスチックで作られたこの手作りの珊瑚礁は、ヘルシンキに住む3,000人以上の人々と一緒に時間をかけて作り上げられたもので、珊瑚礁の脆弱性と人間による破壊に警鐘を鳴らすものとなっています。

ヘルシンキ本土
ヘルシンキ本土に設置される作品もあります。Janet Echelman氏の空中彫刻「1.78」は、8月いっぱい、ヘルシンキの中央にある元老院広場に吊り下げられます。また、ビエンナーレの運営を担当するヘルシンキ美術館では、Rirkrit Tiravanija氏やAntto Melasniemi氏がフィンランドの家具メーカーArtekとコラボレーションしたインスタレーションの展示やイベントが開催されます。

オンライン対応
ヘルシンキ・ビエンナーレでは、アーティストへのインタビュー映像、パフォーマンスの様子のビデオ映像、選りすぐりのデジタルアート作品など、遠隔地の観客に届けるためのオンラインやバーチャルなサービスをビエンナーレのサイトでご用意しています。さらに、観客の皆様をヴァッリサーリ島にお連れし、ビエンナーレならではのロケーションをお楽しみいただくために、インタラクティブなVR体験を新たに2つ制作しました。「Quest Virtual Helsinki - Vallisaari Island」と題したこれらの体験は、まもなくOculus Storeでダウンロードいただけるようになります。
ヘルシンキ・ビエンナーレ2021の参加アーティスト、作品、媒体の一覧は以下をご覧ください。

<参加アーティスト・作品・媒体一覧>

 

  Tadashi Kawamata, Vallisaari Lighthouse, 2021 © Maija Toivanen/ HAM/ Helsinki Biennial 2021  

当イベントの全プログラムについては、こちらのサイトをご覧ください。
www.helsinkibiennial.fi

最新情報は、Instagram (@helsinkibiennial)、Facebook (@helsinkibiennial)、Twitter (@HELbiennial) #HelsinkiBiennial をご覧ください。
ヘルシンキ・ビエンナーレ2021のメインパートナーは、Metsähallitus、Jane and Aatos Erkko Foundationのほか、Jenny and Antti Wihuri Foundation、Svenska Kulturfonden氏です。メインパートナー企業は、Clear Channelです。このほか、Artek、Facebook Open Arts、そしてHelenです。Korkeasaari Zoo、Helsinki FestivalはHelsinki Biennialのイベントパートナーです。

ヘルシンキ・ビエンナーレについて
ヘルシンキ・ビエンナーレは、ヴァッリサーリ島で開催される国際的な現代アートイベントです。
手つかずの自然と都市遺産が融合した旧軍用島であるヴァッリサーリ島の影響を受け、ヘルシンキ・ビエンナーレの主軸には、持続可能で責任ある価値観があります。毎回一般公開されており、国際的に活躍するアーティストによる置かれる場所の特性を活かした作品を中心に構成されています。ヘルシンキ・ビエンナーレは、ヘルシンキの野心的な文化的ビジョンを体現し、アートシーンを一般大衆レベルと組織レベルの両方で発展させることを目指しています。ヘルシンキ市とヘルシンキ美術館(HAM)が主催するこのビエンナーレは、HAMのマイヤ・タンニネン=マッティラ館長がディレクターを務め、第1回目の「The Same Sea」はHAMのヘッド・キュレーターであるピルッコ・シータリとタル・タッポラが担当しました。さらにこのビエンナーレは、ニューヨークのInternational Studio and Curatorial Programme(ISCP)のプログラム・展覧会担当ディレクターであるカリ・コンテ氏、スウェーデンのPublic Art Agencyのスペシャル・プロジェクト責任者であるレナ・フロム氏、リバプール・ジョン・ムーア大学およびリバプール・ビエンナーレの展覧会リサーチ担当教授であるヨアシア・クリサ氏など、キュレーターや学者で構成される国際諮問委員会によって支援されています。

Visit Finland (フィンランド政府観光局)について
旅行先としてのフィンランドブランドを発展させ、海外旅行者にフィンランドをプロモーションし、旅行業界の企業のグローバル化を支援しています。旅行先や地域、旅行産業ビジネス、その他の輸出関連企業および大使館と協力しています。Visit FinlandはBusiness Finlandのグループ機関です。https://www.visitfinland.com/

Business Finland(ビジネス・フィンランド)について
フィンランドの政府機関で、イノベーションへの資金提供や貿易、旅行・投資促進を行っています。世界各地の40のオフィスとフィンランド国内の16の地域のオフィスで、600人の専門家たちが働いています。ビジネス・フィンランドは、チーム・フィンランドのネットワークの一部です。 https://www.businessfinland.com
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