日本のLGBTQコミュニティによる活動や文化について、過去・現在・未来をつなぎ、次の世代のために紡いでいくプロジェクト『LGBTQコミュニティ・アーカイブ』が始動。

プライドハウス東京「文化・歴史・アーカイブ」チームが主体となり、8月21日からクラウドファンディングを立ち上げ。LGBTQコミュニティにおいて活躍されてきた研究者、専門家、活動家たちとの協働を目指す。

任意団体「プライドハウス東京」コンソーシアムは、日本のLGBTQなどのセクシュアル・マイノリティ(以下、LGBTQ)のコミュニティによる活動や文化の記録を収集・保存し、国内外に向けて広くシェアするプロジェクト『LGBTQコミュニティ・アーカイブ』を立ち上げました。今後、LGBTQ関連の分野で活躍されてきた研究者、専門家、活動家の方々、そしてアライ(ally*)も含めたコミュニティの方々との、様々な形での協働を視野に入れたアーカイブ運営を検討しています。


*アライ(ally):「ally」は「盟友、見方、同盟者」といった意味で、LGBTQの文脈では、LGBTQ当事者ではないが、LGBTQの活動を支持し、協働していく人のことを指すことが多い。


「歴史的・文化的価値のある重要な資料を収集・保存・活用し、未来へ伝えていくこと」という意味を持つ「アーカイブ(archive)」ですが、近年、デジタル化やネットワーク化が急激に進んだこともあり、多様な分野において、その重要性が叫ばれるようになってきています。これまで様々な形で歴史を紡ぎ、文化を築いてきた日本のLGBTQコミュニティにおいても、ここ数年、アーカイブの必要性について少しずつ認識されるようになってきました。しかしながら、それらに関する資料は、個々の当事者や活動団体、研究者や専門家によって積み上げられてはきましたが、LGBTQ全体を見通す形での、横断的・恒常的なアーカイブ、一般の方が気軽にアクセスできる形でのアーカイブは、日本においてはまだ整備されていないのが現状です。

書籍、雑誌、学術論文、記録資料、パンフレット、フライヤー、写真資料、映像資料、音声資料、絵画等の作品資料、記念物等(衣装など)だけでなく、個人の「語り」などもアーカイブの対象にしていく予定。書籍、雑誌、学術論文、記録資料、パンフレット、フライヤー、写真資料、映像資料、音声資料、絵画等の作品資料、記念物等(衣装など)だけでなく、個人の「語り」などもアーカイブの対象にしていく予定。

そのような背景のなか、プライドハウス東京「文化・歴史・アーカイブ」チームは、「コミュニティ・アーカイブ」(コミュニティ当事者自らが、その地域やコミュニティの出来事や歴史を記録し、アーカイブとして継承しようとする活動)という考え方に基づいて、本プロジェクトをスタートしました。「国家の歴史」や「公的なアーカイブ」などといったマジョリティ主体のものから、無視され、誤解され、周縁化されてしまう可能性の高いマイノリティ・グループの歴史・文化を、自分たち自身の手で、言葉で、自分たちのコミュニティの物語として紡いでいくというアプローチに共感。アライも含めたLGBTQコミュニティにおいて、より多くの方々と協働しながら、日本のLGBTQの歴史・文化に関する持続可能なアーカイブづくりを目指して行きます。また、形として残っていない、見えにくく置き去りにされてきた活動や文化について、収集・記録・保存・イベント実施等を積極的に行い、量だけではなく質を高めていきたいとも考えています。

<参考>オーストリアの首都ウィーンにあるクィア歴史センター(Zentrum für queere Geschichte )「QWIEN」には、LGBTQ関連の歴史・文化資料が集められ、来訪者は閲覧できるようになっている。<参考>オーストリアの首都ウィーンにあるクィア歴史センター(Zentrum für queere Geschichte )「QWIEN」には、LGBTQ関連の歴史・文化資料が集められ、来訪者は閲覧できるようになっている。

 

また、新型コロナウイルスの世界的流行により、様々なイベントやバー文化など、LGBTQコミュニティがこれまで培ってきた活動や街の姿が、劇的に変わってしまう現実を目の当たりにしています。最近の「コロナ断捨離」によって関連資料のさらなる散逸が懸念される状況でもあります。さらに、戦後のLGBTQコミュニティの形成史を間近で見てきた当事者の方々がいよいよ高齢化している現在、コミュニティ・アーカイブの整備は喫緊の課題だとも捉えています。あらゆるイベントがこれまでのように開催できないコロナ禍の今だからこそ、過去をじっくりと振り返り、貴重な文化と歴史を未来へとつないでいく『LGBTQコミュニティ・アーカイブ』を推進するべきタイミングなのではないかと考えています。

 

『LGBTQコミュ二ティ・アーカイブ』プロジェクトの立ち上げにあわせて、アーカイブ初期収集体制整備の資金調達のために、そして、LGBTQコミュニティの方々との協働を目指す呼びかけのために、クラウドファンディングサイト「Readyfor」において、本プロジェクト向けのページを公開しました。LGBTQコミュニティで活躍されてきた研究者、専門家、活動家、作家など、多様な方々からのプロジェクトへの応援メッセージを更新していきます。90日間かけて集まった支援については、書籍購入費・保管費(場所の確保等)・管理費(人件費・機材等)などに充当することを予定しています。

なお、4月中旬から9月中旬までの約5ヶ月間にわたり、新宿三丁目にある商業施設「新宿マルイアネックス」(東京都新宿区新宿3-1-26)の1階にオープンする予定だった、LGBTQとスポーツをテーマの中心とした期間限定の情報発信・ホスピタリティ施設「プライドハウス東京 2020」については、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の来年への延期を受けて中止となりました。現在、来年に実施される大会にあわせて、期間限定で開設できるように調整しております。開設の可否、設置場所や設置期間については、決まり次第、改めてお知らせいたします。

◆クラウドファンディング計画

◎クラウドファンディングサイト「Readyfor」内の本プロジェクト向けのページ
https://readyfor.jp/projects/lgbtq-archives

◎目標金額
700万円(1st ゴール)

◎実施期間
2020年8月21日(金)〜11月18日(水)の90日間

◎支援の活用用途
・資料関係費(初期1200点購入費、資料収集・複製費など)
・保管整備費(本棚購入費、資料保護カバー等購入費など)
・人件費(専門家による調査費、管理リスト作成費など)
・リターン関係費(制作費、郵送費など)
・Readyfor手数料(サービス利用費、決済関連費)

◆プライドハウス東京「文化・歴史・アーカイブ」チーム

「プライドハウス東京」は、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機として、LGBTQなどのセクシュアル・マイノリティ(以下、LGBTQ)に関する情報発信を行い、多様性に関する様々なイベントやコンテンツの提供を目指すプロジェクトとして、2018年9月に発足しました。2019年はラグビーワールドカップにあわせて、原宿で期間限定のホスピタリティ施設を設置しています(団体Webサイト:http://pridehouse.jp/)。

現在は、様々なNPO・企業・大使館などが協働するプロジェクトとして、「教育・多様性発信」「文化・歴史・アーカイブ」「セクシュアルヘルス・救済窓口」「アスリート発信」「祝祭・スポーツイベント・ボランティア」「居場所づくり」「仕組みづくり」の7つのチームを編成し、コンテンツや施策の企画・運営を進めています。

「文化・歴史・アーカイブ」チームは、主に日本におけるLGBTQに関する歴史や文化を紹介するコンテンツやアーカイブを開発し、国内外の方々に発信することを目的としています。

・NPO法人レインボーコミュニティcoLLabo(代表:鳩貝啓美)
・NPO法人Rainbow Soup(代表:五十嵐ゆり)
・NPO法人レインボー・リール東京(代表:宮沢英樹)
・野老朝雄(アーティスト)
・長谷川博史(雑誌編集者)
・三橋順子(性社会文化史研究者/明治大学非常勤講師)
・山縣真矢(編集者/ゲイ活動家)
・ちあきホイみ(歌手/女装) 
・大日本印刷株式会社(協賛) 他
※事務局連絡先:特定非営利活動法人グッド・エイジング・エールズ
 理事 増崎 孝弘(メール: taka@goodagingyells.net)

◆「プライドハウス東京」コンソーシアム

「プライドハウス東京」には、現在、LGBTQやソーシャル関連の活動を行う29のNPOや個人とともに、13の企業が協賛・参画し、19の駐日各国大使館が後援しています。

■団体・個人(計:団体25/個人5)※五十音順
◎NPO法人 akta(代表:岩橋恒太)

◎一般社団法人 S.C.P. Japan (共同代表:野口亜弥)
◎NPO法人 エティック(代表:宮城治男)
◎NPO法人 カラフルチェンジラボ(代表:三浦暢久)
◎NPO法人 グッド・エイジング・エールズ(代表:松中権)
◎NPO法人 グリーンバード(代表:福田圭祐)
◎サウザンブックスPRIDE叢書(代表:古賀一孝)
◎NPO法人 GEWEL(ジュエル)(代表理事:小嶋美代子)
◎任意団体 手話フレンズ(代表:モンキー高野)
◎一般財団法人スポーツ&ライフ振興財団(代表:武田利也)
◎NPO法人 東京レインボープライド(共同代表:杉山文野、山田なつみ)
◎任意団体 読書サロン(代表:安田葵)
◎任意団体 にじいろかぞく(代表:小野春)
◎認定NPO法人 虹色ダイバーシティ(代表:村木真紀)
◎NPO法人 日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)(代表:高久陽介)
◎NPO法人 ハートをつなごう学校(代表:杉山文野)
◎任意団体 フルーツ・イン・スーツ東京(FinS Tokyo)(代表:Loren Fykes)
◎認定NPO法人 ぷれいす東京(代表:生島嗣)
◎任意団体 Broken Rainbow - Japan(代表:宇佐美翔子)
◎任意団体 虫めがねの会(代表:鈴木茂義)
◎任意団体 University Diversity Alliance (代表:五十嵐 浩也)
◎認定NPO法人 ReBit(リビット)(代表:藥師実芳)
◎NPO法人Rainbow Soup(代表:五十嵐ゆり)
◎NPO法人 レインボー・リール東京(代表:宮沢英樹)
◎NPO法人 レインボーコミュニティcoLLabo(代表:鳩貝啓美)
◎浅沼智也(トランスジェンダー活動家)
◎野老朝雄(アーティスト)
◎長谷川博史(雑誌編集者)
◎三橋順子(性社会文化史研究者/明治大学非常勤講師)
◎山縣真矢(編集者/ライター)

■企業(計:13)
<レインボー>
◎EY Japan株式会社
◎シスコシステムズ合同会社
◎大日本印刷株式会社
◎野村ホールディンングス株式会社
◎パナソニック株式会社
<ダイヤモンド>
◎日本生命保険相互会社

◎プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社
<ゴールド>
◎アサヒビール株式会社

◎株式会社アシックス
◎大和ハウス工業株式会社

◎ビザ・ワールドワイド

◎富士通株式会社
◎株式会社みずほフィナンシャルグループ

■大使館(計:19)
<特別後援>駐日オランダ王国大使館
<後援>駐日アイスランド大使館/駐日アイルランド大使館/在日アメリカ大使館/駐日イスラエル大使館/駐日英国大使館/在日オーストラリア大使館/駐日欧州連合代表部/在日カナダ大使館/在日スイス大使館/駐日スウェーデン大使館/駐日スペイン大使館/駐日デンマーク大使館/駐日ドイツ連邦共和国大使館/駐日ニュージーランド大使館/駐日ノルウェー大使館/駐日フィンランド大使館/在日フランス大使館/在日メキシコ大使館

◆世界の「プライドハウス」
オリンピック・パラリンピックなどの国際スポーツ大会の開催にあわせて、セクシュアリティを問わずあらゆる人が安心して過ごせる場所を提供することを中心に、LGBTQに関する地域情報や文化情報の提供、LGBTQとスポーツという視点での課題やその解決方法や学びの提供、地域の住民や来訪者問わず参加できるスポーツイベントなどの実施といった機能を提供することを目指しています。過去のプライドハウス主催団体、今後プライドハウスを主催する予定の団体が、プライドハウス・インターナショナル(http://www.pridehouseinternational.org)というネットワークを形成し、情報共有などを行っています。

※以下、メディア関係者限定の特記情報です。個人のSNS等での情報公開はご遠慮ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります。

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。
※内容はプレスリリースにより異なります。

  1. プレスリリース >
  2. NPO法人グッド・エイジング・エールズ >
  3. 日本のLGBTQコミュニティによる活動や文化について、過去・現在・未来をつなぎ、次の世代のために紡いでいくプロジェクト『LGBTQコミュニティ・アーカイブ』が始動。