フィリップ モリス インターナショナル、フェルティン ファーマ社の買収合意を発表
2025年までに煙の出ない製品によって連結売上の50%以上を生み出すという目標に前進、 ニコチンの先を見据えた成長機会を創出
PMIの最高経営責任者、ヤチェック・オルザックは以下の通りコメントしております。
「フェルティン ファーマの買収は、『煙のない社会』を実現するための重要なステップであり、特に最先端の経口カテゴリーにおける当社の煙の出ない製品ポートフォリオを強化し、ニコチンの先を見据えた製品分野での進展を加速させるものです。PMIとフェルティン ファーマは、ともにより良い生活の提供を目指し、科学と消費者中心のイノベーションに取組むという点で共通しており、この度合意に至ったことを大変嬉しく思っています。フェルティン ファーマの多様な技術ポートフォリオ、進化するビジネスミックス、世界屈指の専門知識は、当社の新規事業開発と組織的な能力を強化するとともに、経口製品の開発におけるスピード感とより大きなスケールを提供することで、2025年には煙の出ない製品によって連結売上の50%以上、ニコチンの先を見据えた製品によって10億米ドル以上を生み出すという当社の目標達成の後押しとなります」
フェルティン ファーマは、デンマーク、カナダ、インドに事業所を持ち、850人以上の従業員を擁する株式非公開企業です。ガム、パウチ、液化する錠剤など、ニコチンを含む有効成分を送達するための経口固形システムの研究・開発・製造を専門とする開発製造受託機関(CDMO)であり、ニコチン置換療法(NRT)ソリューションの主要なメーカーです。同社とその従業員は、革新的なソリューションの開発に重要な科学的経験とノウハウをもたらし、新規および既存の事業分野でカテゴリーを超える成長を推進しています。2020年のフェルティン ファーマの連結売上は11億デンマーク クローネ(約1億6000万米ドル※2)でした。今回の取引額は、フェルティン・ファーマの2020年のEBITDA※3の約15倍に相当します。
フェルティン ファーマは現在、世界的な投資機関であるEQTとBagger-Sørensen & Co.が所有しています。買収が完了すると、フェルティン ファーマはPMIの完全子会社となります。 PMIは、既存の現金で資金を調達し、適宜規制当局の承認を得た上で、2021年第4四半期に買収が完了すると想定しています。PMIは、本買収が2021年通年の調整後希薄化後EPSに与える影響は大きくないと考えています。
フェルティン ファーマのCEOであるピーター・ハリング氏は次のようにコメントしています。「フェルティン ファーマは、EQT社とBagger-Sørensen社をオーナーとして、輝かしい歴史を刻んできました。新しいオーナーの下、フェルティン ファーマは、顧客のためのCDMOとしての活動を含め、我々のビジョンとミッションを継続して実現できるようになります。PMIは、『煙のない社会』を実現し、ニコチンの先を見据えた製品のポートフォリオを構築するという野心を持った企業として、刺激的な変革を遂げています。これは、人々がより健康的な生活を送れるようにするというフェルティン ファーマの目標と完全に一致しています。PMIは、我々のビジョンを共有し、科学にコミットし、フェルティン ファーマが企業としてさらに加速し、成長することを可能にする新しいオーナーでありパートナーです」
今回の買収により、PMIは下記のようなことが可能となります。
- 既存および新規の煙の出ない製品群の開発、処方、市販化に向けた充実したノウハウの取得
– ニコチンパウチやトローチなどの幅広い煙の出ない製品を通じて、優れた消費者体験を提供し、急成長している最先端の経口カテゴリーにおける当社のプレゼンスを加速する - PMIの吸入技術を補完する形でのフェルティン ファーマの経口デリバリー・プラットフォームの活用
– 科学的に実証された植物成分や、睡眠、エネルギー、リラックス、集中力といった面で人々の生活を向上させる市販品やサプリメントなどのセルフケア・ウェルネス製品の開発における有望な技術を活用 - ニコチン製品およびニコチンの先を見据えた製品分野における研究開発および製造の全体的なプラットフォームの強化
– フェルティン ファーマの80名の科学者を含む熟練した従業員を追加する - 持続可能性に関する主要な優先事項の進捗の加速
– 世界中の成人喫煙者に煙の出ない製品を広く提供することで、禁煙を加速し、ニコチンの先を見据えたビジネスを構築する
PMIは今年に入り、2025年までに連結売上の50%以上を煙の出ない製品から生み出すという目標を発表しました。PMIは、『煙のない社会』の実現に向けた継続的なコミットメントに加えて、ライフサイエンス、製品イノベーション、臨床の専門知識における能力を活用しながら、人々の生活を改善し、社会にプラスの影響を与える科学的に実証された製品やソリューションを提供することで、ポートフォリオをたばこやニコチン製品以外にも拡大することを目指しています。
※1 実勢為替レートに基づく
※2 2020年平均為替レートに基づく
※3 デンマークGAAPに基づく
PMJの企業ビジョン「煙のない社会」の実現に向けて
PMIは、「煙のない社会」の実現を目指し、今後もたばこ製品を使い続ける成人喫煙者にとって、公衆衛生の観点から社会全般と様々なステークホルダーにとって意義があり、科学的に立証された代替製品を提供すべく、紙巻たばこ全てを「煙の出ない製品」へと切替えることを目指し、たばこ業界において「変革」を推進しています。PMIは、米国以外の地域において、紙巻たばこ、煙の出ない製品と関連する電子機器・アクセサリー類またその他のニコチンを含む製品の製造と販売を行う国際的なたばこ会社大手です。PMIは、FDA(米国食品医薬品局)が「曝露低減たばこ製品」として米国内での販売を許可したIQOS(プラットフォーム1)のデバイスとたばこスティックに関してライセンス契約を締結しているアルトリア・グループに出荷しています。FDAは、同製品について「曝露低減」のコミュニケーションを付して販売することは、公衆衛生を促進するために妥当であると判断しました。
PMIは、習慣性があり、リスクフリーではないものの、紙巻たばこを喫煙し続けた場合と比較してより良い選択肢である煙の出ない新しい製品カテゴリーの構築や科学的実証を企業活動の主軸としています。多岐の専門分野にわたる世界有数の製品開発能力や設備、科学的実証能力を有する研究開発センターにより、PMIは、煙の出ない製品が成人喫煙者の好みや厳しい規制条件に合致することすることを目標としています。煙の出ない製品である IQOS 製品群には、加熱式たばこやニコチンを含むeベイパー製品があります。2021年3月31日時点で、PMIの加熱式たばこ製品は、IQOS ブランドのもと、世界で66の市場における主要都市ないし全国規模で展開しており、全世界で約1,400万人の成人喫煙者が紙巻たばこの喫煙をやめ、PMIの煙の出ない製品へ切替えたと推定されています。詳細は、PMIのウェブサイト(www.pmi.com)およびPMIサイエンス(www.pmiscience.com)をご覧ください。
将来の事業予測・見通しに関する注意事項
このプレスリリースには、将来の業績に関する予測およびその他の将来予測に関する記述が含まれています。将来の業績の達成は、リスク、不確実性、その他の仮定の影響を受けます。リスクや不確実性が現実のものとなった場合、あるいは基礎となる仮定が不正確であることが判明した場合、実際の結果は、かかる将来見通しに関する記述に含まれるものとは大きく異なる可能性があります。1995年米国私募証券訴訟改革法(PrivateSecuritiesLitigationReformActof1995)のセーフハーバー条項に基づき、PMIは、個別あるいは全体として、PMIが行った将来の見通しに関する記述に含まれるものと実際の結果が大きく異なる可能性がある重要な要因を特定しています。将来の事業予測に影響を与える可能性があるとPMIが認識している事業リスクに関しては、PMIウェブサイトのインベスター・リレーションズ部門に掲載されているプレスリリース(https://www.pmi.com/investor-relations/press-releases-and-events/press-releases-overview/press-release-details/?newsId=24121)をご参照いただくか、PMIインベスター・リレーションズ部門にお問い合わせください(インベスター・リレーションズ部門お問い合わせ先https://www.pmi.com/investor-relations/contacts)。
「煙のない社会」を目指す PMJ と日本における加熱式たばこについて
PMJは、フィリップ モリス インターナショナル(以下、PMI)の日本における子会社です。日本で販売されるPMI製品のマーケティング・販売促進活動を行っています。PMJは1985年に日本で営業を開始して以来事業拡大と成長をつづけ、全国に約1,900人の従業員を擁し、日本のたばこ市場で約39.2%のシェアを有する、加熱式たばこ市場を牽引する日本第2位のたばこ会社です(2021年3月末時点)。PMJはPMJが掲げる「煙のない社会」を目指す取組みをここ日本で推進しています。
<加熱式たばこをめぐる規制などの動向>
2020年4月1日改正健康増進法全面施行
2020年4月1日に改正健康増進法が全面施行されました。この改正は、「望まない受動喫煙が生じないよう、受動喫煙を防止するための措置」(厚生労働省HPより抜粋)を総合的に推進することを目的としています。多くの方が利用される施設等の区分に応じ、事業者に対して、受動喫煙対策を屋内・屋外で一層徹底することを求めるものです。学校や病院、行政機関や航空機などは禁煙、その他の多くの方が利用される施設は「原則屋内禁煙」となり、飲食店などでは専用の喫煙室における「喫煙のみ」が許され、飲食を行いながらの喫煙も禁止されています。一方、加熱式たばこに関しては紙巻たばこと扱いが異なっており、専用のエリアにおける「飲食」をともなった使用が可能です。
今回の改正に伴い、厚生労働省が公開している「加熱式たばこにおける科学的知見」では、国立がん研究センター委託事業「たばこ情報収集・分析事業」による調査の結果を引用し、加熱式たばこの「主流煙」(PMJ注:たばこベイパー(蒸気)のこと)には、紙巻たばこと同程度のニコチンを含む製品もある」一方で、以下の二点を「科学的知見」として提示しています。
・加熱式たばこの「主流煙」(PMJ注: たばこベイパー(蒸気)のこと)に含まれる主要な発がん性物質(※現時点で測定できていない化学物質もある)の含有量は紙巻たばこに比べれば少ない。 ・加熱式たばこ使用時の室内におけるニコチン濃度は、紙巻たばこに比べれば低い。 |
「煙のない社会」の実現に向けた動き
・ 2019年7月26日 千葉ロッテマリーンズがホームスタジアムとするZOZOマリンスタジアムが球場内のすべての喫煙所を加熱式たばこ専用エリアに改修し、新時代にふさわしい「煙のないスタジアム」に生まれ変わる。
・2020年4月1日 南紀白浜空港がPMJの「煙のない社会」実現へのビジョンに賛同し、空港ビル施設内での紙巻たばこ全面禁煙を開始、「煙のない空港」となる。
・2020年4月1日 白川郷が「煙のない世界遺産」へー白川郷合掌づくり集落を有する岐阜県大野郡白川村がPMJと包括協定を締結し、世界遺産エリアの加熱式たばこの使用環境を整備。火災リスクの少ない白川郷を目指すことを発表。
・2020年10月23日 沖縄アウトレットモールあしびなーがショッピングエリア内の複数の喫煙所を4か所に集約、すべて加熱式たばこ専用エリアとなる。クリーンで快適なショッピングを楽しんでいただく施設となることを目指す。
・ 2020年11月26日 日本最古の温泉と言われている有馬温泉が、屋外での路上喫煙やポイ捨て等による火災リスクからその歴史を守るために2か所加熱式たばこ専用エリアを設置。訪れる多くの観光客が快適に過ごしていただける温泉街を目指す。
・2020年 12月21日 長野県白馬八方尾根スキー場と白馬岩岳スノーフィールドが、ゲレンデにおける屋外主要エリアを加熱式たばこ専用へと整備する事例としては国内初の「たばこの煙のないゲレンデ」となる。
・2021年3月26日 福岡・天神エリア最大規模の商業施設「CAITAC SQUARE GARDEN」が九州の複合施設で初めて加熱式たばこ専用室・エリアを常設化。
・2021年6月25日 宮崎県青島神社境内の喫煙所を撤去し、加熱式たばこ専用エリアを新設。「非の打ち所がない景色。火の使い所がない青島。」をコンセプトに、青島全島が禁煙となる。
・2021年7月1日 岩手県平泉町と包括協定を締結し、「たばこの煙のない平泉町を目指す」プロジェクトを始動。中尊寺、毛越寺をはじめとする史跡だけではなく、喫煙所を擁する町内コンビニエンスストアにおける喫煙所撤去や加熱式たばこ専用エリア整備などを官民協働で推進。
PMJは「煙のない社会」の実現を目指し、加熱式たばこのみ利用可能な「煙のない」施設や観光地などを全国で広げる取組みを推進しています。
PMJウェブサイトはこちら:https://www.pmi.com/markets/japan/ja/home
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