海水・淡水中での生分解性を有するバイオマス複合プラスチック製ルアーの開発・普及促進事業の採択について

-海洋プラスチック問題の解決に向けた取り組み-

株式会社GSIクレオス

株式会社GSIクレオス(東京都港区/代表取締役 社長執行役員:吉永直明、以下「GSIクレオス」)が株式会社グランツ(愛知県稲沢市/代表取締役 : 堀木祐規子、以下「グランツ」)とともに取り組む、「海水・淡水中での生分解性を有するバイオマス複合プラスチック製ルアーの開発・普及促進事業」が、環境省から公募の「令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」に採択されました。
環境省報道発表 https://www.env.go.jp/press/press_00793.html

これを受けGSIクレオスとグランツは、バイオマス複合プラスチック製ルアーの開発および製品化を進め、従来型の非生分解性ルアーの代替として生分解性ルアーの普及に取り組んでいきます。あわせて、ライフサイクルでの温室効果ガス排出削減効果の定量化等を行い、取り組みの効果を見える化していきます。
【共同開発事業の背景】
世界中の海に存在するプラスチックごみのうち、約3,000万トンは漁業など海で発生した廃棄物とされています※。近年の釣りブームにより、プラスチック製の釣り関係製品の出荷が増えていますが、なかでも「ルアー(疑似餌)」は、その使用の過程で根がかり等により水中に残置されてしまうと、その回収・廃棄処理が極めて困難なことから、海洋プラスチック問題の一因となっている恐れがあります。そのため、ルアーの材質を海水・淡水中で生分解される素材に転換することが急務であると考え、GSIクレオスとグランツは共同で、海水・淡水中での生分解性を有するバイオマス複合プラスチック製ルアーの開発に着手することとしました。
※McKinsey & Company and Ocean Conservancy(2015)参照


【取り組みの概要】
海水・淡水中での生分解性を有するハードルアーとソフトルアーの製品化を目指しています。
GSIクレオスが国内輸入代理店を務める生分解性樹脂「Mater-Bi(マタビー)」と生分解性の可塑剤や添加剤等(生分解後に毒性等が残らないものに限る)を、樹脂コンパウンドのエキスパートであるグランツにて加工し、ルアーに求められる素材特性と海水・淡水中での生分解性を両立する素材(コンパウンド)の開発に注力しています。現在、一般財団法人化学物質評価研究機構(CERI)にて、試作したコンパウンドの長期海洋生分解性試験を実施している段階です。

今後は、当該ルアーの環境負荷低減効果をさらに優れたものとするため、バイオマス原料の配合率や生分解性をより高めたコンパウンドの開発を目指し、最適な原材料の選定を進めるとともに、バイオマス原料の混合技術の向上に取り組むほか、ライフサイクルでの温室効果ガス削減効果の定量化等を行い、環境負荷の低減効果を見える化していきます。これら一連の活動を経て、海水・淡水中での生分解性を有するバイオマス複合プラスチック製ルアーの普及を図り、海洋プラスチック問題の解決に貢献していきます。


【生分解性樹脂「Mater-Bi(マタビー)」について】
マタビーは、PBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)やトウモロコシ澱粉などを原料とする、欧州で豊富な採用実績を持つ生分解性樹脂(イタリア・Novamont社製)で、微生物によって最終的に水と二酸化炭素に分解されることから、環境負荷の低減等に寄与する素材として注目を集めています。日本でもプラスチック由来の環境負荷低減ニーズの高まりを受け、各種フィルム製品の原材料としての採用が始まるなど、近年、その使用用途を広げております。
GSIクレオスは、SDGsへの取り組みの一環としてマタビーの普及と用途開発にも注力しており、長年の採用実績がある農業用マルチフィルム向けでの更なる拡販や、新規商材の開発に向けた樹脂の安定供給に取り組んでおります。

 
【GSIクレオスとは】
GSIクレオスは、繊維と工業製品の両事業をグローバルに展開する事業創造型商社です。
「次代の生活品質を高める 事業の創造者として 人びとの幸せを実現する」をパーパスに掲げ、ESG経営を推進し、社会課題の解決につながる事業に取り組んでいます。


【グランツとは】
グランツは、使用済みの熱硬化性樹脂を研磨材にリサイクルする技術から出発した樹脂の再生加工や着色加工を行う会社です。「環境にやさしく」をキーワードに、独自技術の開発に取り組みながら、お客様のプラスチックのお困りごとに全力で取り組んでいます。

 
                                                以 上


 

<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社GSIクレオス 経営企画部 企画広報課
TEL:03-5418-2122

 株式会社グランツ
TEL:0587-21-7368(代)

 
<マタビーおよびマタビー製品に関するお問い合わせ>
※下記までメールにてお問い合せください。
株式会社GSIクレオス Mater-Bi販売チーム mail:mater-bi@gsi.co.jp

<関連ウェブサイト>
株式会社GSIクレオス オフィシャルサイト 「マタビー」紹介ページ
https://mater-bi.gsi.co.jp/

会社概要

株式会社GSIクレオス

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URL
https://www.gsi.co.jp
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都港区芝3-8-2  芝公園ファーストビル16F
電話番号
03-5418-2122
代表者名
吉永直明
上場
東証プライム
資本金
71億8600万円
設立
1931年10月