第19回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査結果 ~全体的な格上げ傾向みられる、「建設業」や「医療、福祉」で顕著~
法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、2024年12月に実施した格付ロジック改定に伴うRM格付変動状況を集計し、その結果を発表いたしました。
「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査サマリー
●2024年12月に実施した「格付ロジック改定」により、格付変動が生じた企業は78,549件(構成比 4.8%)となりました。今回の改定では、低格付企業の再評価が実施され、「E格からD格への格上げ」が顕著に生じました。その結果、格付変動企業のうち、格上げが56,393件、格下げが22,156件となり、格上げが格下げを大きく上回りました。
●地域別の格付変動では、全地域で高格付(A~C格)およびD格企業が増加し、低格付(E・F格)企業が減少しました。特に「関東」において、この変動が顕著であり、低格付企業14,513件がA~D格へ格上げとなりました。
●業種別では、多くの業種で低格付(E・F格)企業が減少し、特に、「建設業」では1,606件、「医療、福祉」では2,786件の企業がE・F格からA~D格へ格上げとなりました。一方、「卸売業、小売業」では、604件の企業がA~D格から格下げとなり、低格付(E・F格)企業の増加が最も多い業種となりました。
※本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
調査概要
・調査名称 : 第19回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
・調査方法 : RM格付の遷移状況調査
・遷移調査時点 : 2024年12月27日(金)
・調査対象企業 : 2024年12月27日時点でRM格付がA~F格である1,631,025社
■RM格付とは
リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしています。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標(RM格付)で、A格の企業は倒産確率が低く倒産しにくい企業、F格の企業は倒産確率が高く倒産に近い企業といえます。
RM格付は、540万社超の企業データを対象に統計的手法を用いて倒産確率を算出し、定期的な企業データや倒産データの解析・分析を行っています。さらに、毎日収集する特種情報を基にアナリストが格付補正を実施しており、最新の信用力評価を提供できる点が特長です。
与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を的確に把握し、適切なタイミングでリスク対策を講じることが可能になります。
調査結果
(1)格付変動は78,549件、約半数がE格からD格への格上げ
2024年12月に実施した「格付ロジック改定」により、RM格付の分布は、A~C格223,265件(構成比13.7%)、D格224,724件(同 13.8%)、E・F格1,183,036件(同 72.5%)となりました。(図表A)
改定前(2024年11月)と改定後(12月)の格付を比較したところ、格付が変動した企業は78,549件(構成比 4.8%)となりました。変動幅ごとの件数としては1ランクの変動が65,096件、2ランク以上の変動が13,453件、格付変動無しが1,552,476件(同 95.2%)となっています。
今回の改定によって低格付企業の再評価が実施され、「E格からD格への格上げ」が顕著に生じたことを主因に、格付変動企業のうち、格上げが56,393件、格下げが22,156件となり、格上げ企業数が格下げ企業数を上回る結果となりました。(図表B)
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(2)「建設業」「医療・福祉」では格上げ、「卸売業、小売業」では格下げ傾向が目立つ
地域別の格付遷移状況を調査したところ、全地域において、高格付(A~C格)企業およびD格企業が増加し、低格付(E・F格)企業が減少しました。特に「関東」において、この変動が顕著に表れており、14,513件がE・F格(改訂前457,692件→改定後443,179件)からA~D格(改訂前143,350件→改定後157,863件)に格上げとなりました。(図表D)
業種別の格付遷移状況を調査したところ、多くの業種において、低格付(E・F格)企業が減少しています。特に、「建設業」や「医療、福祉」においては、低格付(E・F格)からA~D格への格上げが、それぞれ1,606件と2,786件生じました。他方、「卸売業、小売業」においては、低格付(E・F格)企業の増加が最も多く、604件がA~D格から格下げとなりました。(図表D)
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総評
現在、日本経済はインバウンド需要の回復や経済活動の正常化が進む一方で、中国経済の景気減速、エネルギー価格の高騰、為替における円安の影響など、リスク要因が国内外に複合的に存在しています。こうした状況を踏まえて、今回の格付ロジック改定では、企業の収益性分析に重点を置き、複数決算期にわたる中期的な収益推移を評価することで、企業の倒産予兆をより正確に捉えることが可能となりました。
また、本改訂では、アナリストの精緻な分析とAIによるデータ解析を組み合わせ、RM格付の精度向上を図りました。AIの活用により、膨大なデータをもとに倒産予兆を分析し、与信審査のプロであるアナリストの知見と組み合わせることで、高い倒産判別力を実現しています。
今後もリスモンは定期的な格付ロジック改定を実施し、経済環境に適応した分析手法を取り入れることで、倒産判別精度の更なる向上を目指します。これにより、安全な取引の拡大を支援し、日本経済の活性化へ貢献してまいります。
リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら:https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
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リスクモンスター株式会社
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しています。
リスモングループ会員数は、2024年9月末時点で14,256(内、与信管理サービス等7,744、ビジネスポータルサイト等3,059、教育事業等2,966、その他487)となっております。
【会社概要】
社名:リスクモンスター株式会社
本社所在地:東京都中央区日本橋2-16-5 RMGビル
代表取締役:藤本 太一
設立:2000年9月
上場区分:東証スタンダード市場(証券コード:3768)
HP:https://www.riskmonster.co.jp/
<報道関係の方からのお問い合わせ先>
リスクモンスター株式会社 広報担当
TEL :03-6214-0350
MAIL: press@riskmonster.co.jp
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