<働くみんなのホンネ調査> 「新型コロナウイルスの影響」について調査を実施

新型コロナウイルスが働き手にもたらした影響とは 90%以上が37.5度以上の発熱で「欠勤」を選択 会社を休む判断基準に変化が

株式会社ワークポート

総合転職エージェントの株式会社ワークポート(所在地:東京都品川区、代表取締役社長 CEO:田村高広)は、全国の転職希望者407人を対象に、【新型コロナウイルスの影響】についてアンケート調査を行いました。
■勤務先は新型コロナウイルス対策を「行っている」と回答した人が半数以上! 働き方改革につながるか?
 世界的な広がりをみせている新型コロナウイルス。日本国内で確認された新型コロナウイルス感染者は1000人を超え、人々の生活や社会に大きな不安と混乱をもたらしています。そんな中、一部の企業活動が制限されたり、テレワークや時差出勤の導入で働き方が変化したりと、働き手の生活にも大きな影響を与えています。3月9日に行われた新型コロナウイルス感染症の政府専門家会議で新型コロナウイルス感染症の対応について「数ヵ月から半年、年を越えて続くかもしれない」と、長期化する可能性が示唆されました。先行きの見通しがたたない中、働き手は新型コロナウイルスによって起こる様々な影響をどのように感じているのでしょうか。今回は全国の転職希望者を対象に、働き手が感じる新型コロナウイルスの影響について調査を行いました。
 対象者に新型コロナウイルスの影響を受け、現在の勤務先(直近の勤務先)では何か対策がとられたか聞いたところ、60.0%が「はい」と回答し、40.0%が「いいえ」と回答しました。半数以上が、自身の勤務先が新型コロナウイルスの対策にあたっていると認識していることがわかります。
 「はい」と回答した人にどんな対策がとられたか聞いたところ、多くの働き手が「マスクの着用許可・義務」、「時差出勤・テレワーク」、「会議の中止やオンライン化」と回答しました。また、「社員食堂でのセルフサービスが廃止された」(20代・男性・製造)、「出張が禁止になった」(30代・女性・管理)、「エレベーターが封鎖された」(20代・男性・その他)、「扉を開放してドアノブを触らずに入室出来るようになった」(30代・男性・システムエンジニア)といった意見も挙げられ、人同士の接触をできるだけ回避するなど、各企業で感染のリスクを下げるための取り組み実施が進んでいるようです。一方で、「在宅勤務対象者の緩和や時差通勤が推奨されているが、ほとんど利用されていない」(20代・男性・営業)といった意見も一部見られ、表面上は対策をしていたとしても実際にはその制度が利用されていなかったり、利用できる環境になかったりする場合もあるようです。 次に、同対象者にその対策はいつから始まったのか聞いたところ、「2月上旬」(20.9%)、「2月中旬」(26.6%)、「2月下旬」(36.9%)と、80%以上が2月中であると回答しました。また、「1月上旬」(2.0%)、「1月中旬」(3.3%)、「1月下旬」(10.2%)と、1月の段階で対策がとられたと回答した人も約10%おり、早期から危機感を持って迅速に対策をとった企業もあることがうかがえます。

■新型コロナウイルス対策を行っていない企業に不安を抱く働き手も
 一方、現在の勤務先(直近の勤務先)では何も対策がとられていないと回答した人に、今後勤務先で新型コロナウイルス対策がとられる可能性があるか聞いたところ、「はい」と回答した人が15.3%、「わからない」と回答した人が61.3%、「いいえ」と回答した人が23.3%となりました。働き手からは「会社が新型コロナウイルス対策をとらないことに不安を感じている」(40代・女性・営業)、「社員を大切にする企業(=新型コロナウイルス対策をしている企業)が分かりやすくなった」(30代・男性・システムエンジニア)といった意見が挙がっており、非常時における企業の対応を、転職活動や企業評価の判断材料にしている人がいるようすも見られました。


■37.5度以上の発熱の場合90%以上が「欠勤」を選択!2月上旬の当社調査と比べ、休み方への意識に変化が
 対象者に、明日の朝37.5度の熱が出たらどうするか聞いたところ、「新型コロナウイルスを疑い、欠勤して指定された機関に連絡をする」と回答した人は22.4%、「欠勤して最寄りの病院にいく」と回答した人が28.7%、「欠勤して自宅で安静にする」と回答した人が39.1%、「通常通り出勤する」と回答した人が9.8%となりました。2020年2月上旬に当社が行った「職場の感染症対策について」の調査で、どの程度の体調不良ならば会社を休む判断をするか聞いた際は、60%以上が「38℃以上の高熱が出なければ会社を休まない」または「そもそも会社を休まない」と回答していました。しかし、今回の調査では約90%が37.5度の熱が出たら会社を欠勤すると回答しており、この1ヵ月間で働き手の意識に変化が見られたといえます。一方で、「通常通り出勤する」と回答した約10%の人の中には、企業側から出勤を強制されているケースもありました。
 また、どの選択肢にも「会社からそのように指示されているから」といった理由を挙げる人が多数おり、社員が発熱した際の対応を定めている企業が一定数あることがうかがえます。前述した「職場の感染症対策について」の調査では、職場の目を気にして欠勤することを躊躇する働き手のようすがあらわになりましたが、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大に伴い、企業側から欠勤を要請されたり働き手が新型コロナウイルスに対して強い危機感を持つようになったりしたことが、働き手の休み方への意識変化に結びついたと考えられます。
※「職場の感染症対策についての調査」(株式会社ワークポート:https://www.workport.co.jp/corporate/news/detail/712.html

 

▼回答者のコメント
【新型コロナウイルスを疑い、欠勤して指定された機関に連絡をする】と回答した理由
・会社から、指定された機関へ連絡するよう義務づけられているため(40代・男性・その他)
・通常37.5度では会社を休まないが、今は感染拡大を防ぐために欠勤して指定機関に連絡する(30代・男性・製造)
・病院に行くと更なる感染につながる可能性があるため(20代・男性・接客販売)

【欠勤して最寄りの病院にいく】と回答した理由
・職場から熱がある時は病院で診察を受けるよう言われている(20代・女性・医療福祉)
・急な高熱は風邪の症状にも当てはまるので、新型コロナウイルスかもしれないと過剰に反応する必要はないと思っている(40代・男性・コールセンター)
・一旦、最寄りの病院にて医師の指示を仰ぎたいため(40代・男性・システムエンジニア)
・指定機関に連絡しても検査をしてもらえないと聞いたから(30代・男性・管理)

 【欠勤して自宅で安静にする】と回答した理由
・4日間熱が続いてから病院に行くよう会社から勧められているから(20代・男性・機械系エンジニア)
・勤務先に症状を報告し、病院にいくかどうかの判断をしてもらうため(20代・男性・製造)
・新型コロナウイルスの感染が確認され、自身の勤める会社が報道されるのを防ぐため(30代・女性・クリエイター)
・政府から、病院に向かうのではなく通常の風邪として自宅待機することを勧められているため(30代・男性・機械系エンジニア)
・もし新型コロナウイルスに感染していた場合、外出するとウイルスを撒き散らしてしまう懸念があるため(30代・男性・システムエンジニア)

【通常通り出勤する】と回答した理由
・とりあえず出勤するように会社から言われているため(20代・男性・営業)
・37度台では「熱があります」と主張しづらい(30代・女性・事務)
・仕事をしないと収入がなくなるため(40代・女性・管理)

 


■新型コロナウイルス終息まで無期限の外出自粛ムードか?
 対象者に、今後プライベートな予定の変更・自粛はするか聞いたところ、47.9%が「する」と回答し、52.1%が「しない」と回答しました。「する」と回答した人にいつの予定を変更・自粛するか聞いたところ、ほとんどの働き手が3月中の予定をとりやめたと回答し、中には「新型コロナウイルスが終息するまで」、「4月以降も当面予定を入れない」と回答する人もいました。また、どんな予定を変更・自粛するか聞いたところ、旅行や食事会など外出を要する予定はすべてとりやめているようすがうかがえました。外出の自粛ムードが漂っていることにより、今後も飲食業界や観光業界などは大きな打撃を受ける可能性が高いと考えられ、そこに従事する働き手にとっても不安が募る結果となりました。


■新型コロナウイルスの影響で転職活動はどうなる?企業はオンライン面接などを取り入れ柔軟に対応
 日本経済への打撃に不安を抱く働き手が多数
 対象者に、新型コロナウイルスの感染拡大が自身の転職活動に影響を与えていると感じるか聞いたところ、「はい」と回答した人が45.5%、「いいえ」と回答した人が54.5%という結果になりました。新型コロナウイルスの影響は転職活動にまで影響していることがわかります。
 「はい」と回答した人に具体的にどのような影響を感じているか聞いたところ、「オンライン面接に変更された」という意見が最も多く挙がりました。転職希望者からは、「説明会や面接に行くのをためらうようになった」(30代・女性・教育)、「遠方へ面接に行くのが怖いと感じる」(20代・女性・接客販売)、「面接に行って新型コロナウイルスに感染したらと考えてしまう」(40代・男性・接客販売)、「選考を受けるために外出するのが怖い。転職活動の意欲が下がった」(40代・女性・企画マーケティング)といった、外出や対面での面接に不安を感じたり求人への応募を控えたりするようすが見られました。企業側はこうした転職希望者の考えを汲み取り、オンライン上での面接に切り替えるなどして対応しているようです。しかし、一方では「オンライン面接になったことで会社の雰囲気がわかりづらくなった」(40代・男性・企画マーケティング)といった、実際に足を運ぶことでわかる企業の雰囲気などがオンライン上では分からなくなってしまったと不安視する声も見られました。
 また、「外資系企業の選考が進まなくなった」(40代・男性・システムエンジニア)、「選考の流れが遅くなったと感じる」(20代・女性・運輸交通)、「景気が低迷しているためか求人数が少なくなったと思う」(30代・女性・接客販売)、「業績悪化により採用計画が変更になったという理由で選考に落ちてしまった」(40代・男性・企画マーケティング)、「面接が延期された」(30代・男性・管理)といった、企業側が一時的に採用活動を停滞させているような動きも見られました。さらに、「3月に退職が決まっているのに新型コロナウイルスの影響で転職先が決まっておらず、4月から収入がない」(40代・男性・製造)といった意見もみられ、転職活動が思うように進まず焦りを感じている人も多いようです。
 西村康稔経済再生担当相は2月3日の閣議後会見で「新型コロナウイルス感染症は国内でも感染が広がっており、世界全体に感染が広がる中で、日本経済にも相当の影響をもたらしてきている」と指摘し、「こうした状況が長引けば、経済的により厳しい状況になる」と懸念を示しました。働き手からも「新型コロナウイルスの影響で転職先を再検討、変更せざるを得なくなった」(40代・男性・営業)、「世界経済や現在の状況を見て転職自体するかどうか悩んでいる」(40代・女性・接客販売)、「世界全体が自粛ムードになると景気への影響が心配される。リーマンショック時の転職活動もかなり厳しかったため不安を感じている」(30代・女性・クリエイター)、「日本の景気に悪影響が出て採用活動が活発でなくなるような気がする」(40代・男性・接客販売)といった、不安の声が多数挙げられました。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響で著しく売上が減少した業界で働く人からは、「展示会の会社で勤務しているため、転職を強く望むようになった」(30代・女性・事務)といった、現職への不安から転職意欲が強まったという意見も見られました。
 また、対象者に今後新型コロナウイルスの感染が拡大していった場合、最も不安なことは何か聞いたところ「企業の業績下降による採用の引き締め」(40代・男性・コンサルタント)、「オリンピック開催が危ぶまれていること。日本経済への影響が一番不安である」(30代・女性・クリエイター)、「企業の倒産が増えること」(30代・男性・管理)、「現在の会社やこれから転職するかもしれない会社を含め、営業停止や在宅待機になること。また、その場合の給与面も不安」(20代・男性・接客販売)といった、日本経済への影響やそれに伴う転職市場の動向など、今後の自身の働き方に大きな不安を感じている働き手が多くいることがわかりました。

 


 3月9日の参議院予算委員会で、安倍首相は「新型コロナウイルス感染症の発生と蔓延により、国民の生命と健康に重大な影響を与えることが懸念される状況に鑑み、政府として歴史的緊急事態とすることにしたい」と表明しました。新型コロナウイルスが世界経済にもたらす影響は大きく、今後の動向には企業も働き手も注意が必要です。 しかし、何かと不安が広がる一方でテレワークや時差出勤の導入やそれに伴う満員電車の緩和など、働くうえでの負担やストレスが改善されたケースもみられます。さらに、本調査では90%以上の働き手が37.5度以上の熱があった場合は欠勤するとし、「以前より休みやすくなった」という回答も見られました。未曾有の事態に不安を感じることは当然ですが、一部では働き方が改善されつつある点に一度目を向けてみるのも良いかもしれません。

■調査概要
調査内容 :新型コロナウイルスの影響について
調査対象者:当社を利用している全国の転職希望者(20代~40代の男女) 
有効回答 :407人
調査期間 :2020年2月26日~3月4日  
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

■ワークポートの取り組み
 私たちはミスマッチのない転職を実現し、すべての人や企業がいきいきと働ける社会を創ることが最大のミッションであると考えています。また、良質で満足度の高いサービスを提供したいという思いを込め、キャリアコンサルタントを“転職コンシェルジュ”と呼んでいます。転職希望者のキャリアや人生設計に適う求人のご紹介のほか、ご要望に合わせて年収交渉や退職のアドバイスなどをいたします。転職コンシェルジュとしての質の向上のため、人間性と専門性を高める取り組みなども行っています。
 また、当社では新型コロナウイルスの発生および流行に伴い、社員の感染防止ならびにお客様への感染拡大防止のため、転職コンシェルジュがマスクを着用してご案内をさせていただく場合がございます。何卒、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
※「転職コンシェルジュ®」はワークポートの登録商標です。https://www.workport.co.jp/trademark/
※この調査内容を転載ご利用いただく場合は「ワークポート調べhttps://www.workport.co.jp/」または、「出典:株式会社ワークポート」の表記をお願いいたします。

■会社概要
商号  :株式会社ワークポート
代表者 :代表取締役CEO 田村高広
設立  :2003年3月 
事業内容:人材紹介サービス(有料職業紹介事業 許可番号:13-ユ-040590)
拠点  :東京(大崎・立川・秋葉原)、横浜、埼玉、千葉、仙台、名古屋、大阪、京都、神戸、岡山(中四国)、広島、福岡、ソウル(韓国)、ホーチミン(ベトナム)

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都品川区東品川2-2-4 天王洲ファーストタワー6F
電話番号
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代表者名
林徹郎
上場
未上場
資本金
4200万円
設立
2003年03月