【国内最大級】株式会社フェイガー、日本最大規模の農業由来カーボンクレジット認証を取得

企業の脱炭素化と持続可能な農業を目指して

株式会社フェイガー

2025年5月15日 09時00分

株式会社フェイガー（本社：東京都千代田区、代表取締役：石崎貴紘、以下「当社」）は、第64回J-クレジット制度認証委員会において、「水稲栽培における中干し期間の延長」プロジェクトのクレジット認証135,944t-CO2を取得しました。

■ 2024年のクレジット生成実績

当社は、J-クレジット制度において本方法論が登録された2023年から取り組みを開始。初年度は全国61件の生産者から5,778t-CO2のクレジットを生成し、全量を企業向けに販売しました。

2024年は前年の20倍規模となる1,221件の生産者・25,202haで135,944t-CO2を生成。100,000t-CO2を超える農業由来Jークレジットの認証取得は国内最大級となります。（参考：25,000haは東京ドーム5,319個分、山手線の内側の面積の約4倍です。）

■ フェイガークレジット生成現場の声

2年目にして計画を大きく上回るクレジットを生成できたのは、全国の生産者の皆さまや各地域のパートナー企業様のご支援があってこそです。

当社が選ばれる理由のひとつは、農業の専門家が社内に在籍し、現場の課題に寄り添った申請作業フローの構築とサポートを行っていること。実際に今年度お取り組みいただいた生産者の皆さまへのアンケートでは、ほとんどの方が来年度以降も継続を希望しています。

中干し延長の実施はその年の気象条件に合わせた生産者の皆さまの判断に委ねており、収量減少リスクを未然に防ぐことにも努めております。クレジット生成の手順だけでなく、乾燥ストレス対策や生物多様性への配慮等を農林水産省のガイドラインと現場の実態に沿って、生産者の皆さまとご相談しながら進めていることも評価いただいています。

これからも皆さまと共に、日本の農業の持続化支援と脱炭素化に取り組んでまいります。

■ 取組生産者の声：岡崎市・小久井農場

「お米は日本人の食文化。地域の農業を守る仕組みが必要」

近年では高温障害による品質低下や、耕作放棄地の増加に伴う害獣被害が深刻化。私の地元岡崎市は工業の街でもあり、離農者も増えています。農業法人として放棄地を引き受けていますが、機械化を進めていても人手不足が課題。クレジットの取り組みは初年度から続けており、収益は人件費に充てています。

昨年クレジット申請した圃場では化学肥料不使用のお米を栽培。今年6月から地元の学校給食に提供予定で、子供達にも良いSDGsの事例になり、農業に関心を持ってもらえたら嬉しいです。

■ クレジット購入企業の傾向

2024年1月認証（2023年産）のフェイガークレジット6,000t-CO2は全て売買契約済み。単なるオフセット目的だけではなく、地域貢献、生産者支援を目的とする企業が多く、貢献したい地域を指定して購入するケースもありました。

また、GX-ETSの一部参加義務化が閣議決定されるなどカーボンクレジット調達にも動きが出てきている中、企業に関係のある地産を獲得し貢献表明をしたい企業が増加。企業にとってはカーボンクレジット購入・活用を通して「なぜそのカーボンクレジットを買って支援するのか？の購入妥当性を語れること」が大切。企業がどのような想いを込めているのか、私たちも一緒に伝えていきたいと考えています。

■ 今後の展望

2025年は全国5,000件の生産者と共に300,000t-CO2のクレジット創出を予定。さらに、2027年までに日本の水田の20%（300,000ha）で1,000,000t-CO2の脱炭素を推進する目標を掲げています。

クレジット創出と並行し、収量向上・手間削減に関する研究開発を進め、持続可能な農業体系を構築するための取り組みを進めてまいります。