ランナーの 94.6%が「幸福度アップ」<アールビーズ50周年・1.2万人調査結果>
50周年スローガン「My Run, My Peace〜わたしのペース、わたしのピース。〜」を俳優・光石研さん、井上咲楽さん、お笑いタレント庄司智春さんが語る。
ランニング専門メディア「月刊ランナーズ」、ランニングプラットフォーム「RUNNET」を運営する株式会社アールビーズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:黒崎悠)は、12月1日で創立50周年を迎えます。その記念プロジェクト第一弾として、ランニングプラットフォーム「RUNNET」ユーザーを中心とする全国のランナー12,142人を対象に「ランニングと幸福度」に関する意識調査を実施しました。
有効回答から、94.6%がランニングによって「幸福度が上がった」と回答し、フィジカルな効果と並んで、メンタルやコミュニティ面が幸福度を支える重要な柱となっていることが明らかになりました。
さらに、今後の楽しみ方として41.3%が「旅行や観光と組み合わせて走りたい(旅ラン)」と回答。秋のマラソンシーズン本格化に伴う大会遠征や、年末年始の旅行先でのアクティビティとして「旅ラン」への関心も非常に高いことが示されました。
この結果は、当社が50周年のテーマとして掲げる「My Run, My Peace〜わたしのペース、わたしのピース。〜」という価値観を、ランナー自身の声によって裏付けるものとなりました。この調査結果の詳細と、「My Run, My Peace」にまつわる俳優の光石研さん、井上咲楽さん、お笑いタレントの庄司智春さんのインタビューは、創刊50周年を迎える11月21日発売の「月刊ランナーズ 創刊50周年特別号」に掲載されます。
調査結果サマリー
1.ランナーの94.6%がランニングで「幸福度アップ」を実感
「大いに上がった」57.3%、「やや上がった」37.3%。(有効回答12,142人)
2.幸福度の源泉は「フィジカル」と「メンタル」「コミュニティ」の三本柱
幸福度が上がった理由(複数回答)として、上位3位までは、体力向上やストレス解消といったフィジカル面の効果が占める一方で、メンタルに関する効果も4割以上を挙げています。
また、普段は約9割のランナーが一人で走っている一方で、約4割のランナーが幸福度が上がった理由に「人との繋がり」を挙げていることから、ランニングという行為を通じて、精神的な充足感(メンタル)と社会的な繋がり(コミュニティ)の両方を手に入れ、幸福度を高めている姿がうかがえます。
3.「旅ラン」への高い関心、マラソン大会遠征から、年末年始の旅行先でのアクティビティへ
ランナーの4割以上(41.3%)が「旅ラン」を志向。これは今後の楽しみ方(複数回答)の一つとして挙げられており、10月から本格化したマラソンシーズンの大会遠征だけでなく、年末年始の旅行シーズンに向けて、旅先でのアクティビティとしてランニングを楽しむ文化が根付いていることを示しています。
【調査概要】
調査期間:2025年9月16日~2025年9月18日
調査対象:RUNNET会員 1か月に1回以上走ると回答した方 20代~80代
調査方法:インターネット調査
有効回答数:12,142名
京都大学 人と社会の未来研究院 教授 内田 由紀子 先生に聞く、ランニングで幸福度がアップする理由
今回の調査結果に関して、ウェルビーイング(心身の健康や幸福)など文化心理学が専門で中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の委員も務める内田由紀子・京都大学教授に聞きました。
「走ることは、身体の変化を自分自身で実感しやすく、努力に対してどれだけ向上できたかというフィードバックを実感しやすい活動です。また、自然の空気を感じ、季節の移ろいに気づくことで、日常の中に小さな発見が生まれます。さらに大会などを通して、他者から純粋に応援される機会が増えることも大きな魅力です。こうした自己・自然・他者との「つながり」が豊かになることを通して、幸福の実感がうまれるのではないでしょうか。」

内田 由紀子(うちだ ゆきこ)氏 京都大学 人と社会の未来研究院 院長 教授 京都大学教育学部卒。同大学院人間・環境学研究科修了。博士(人間・環境学)。ミシガン大学、スタンフォード大学客員研究員、2008年に京都大学こころの未来研究センター着任後、スタンフォード大学フェロー等を経て、2023年より京都大学人と社会の未来研究院院長。文化心理学研究において国際誌での学術研究発表多数。中央教育審議会や内閣府総合科学技術・イノベーション会議専門委員等、社会実装にも従事。国際学術誌の編集委員や学会(APS)の理事として、国際的にも活動している。主著に『これからの幸福について:文化的幸福観のすすめ』(新曜社)。
ランナーの94.6%が「幸福度アップ」
【調査結果詳細】
1. 調査でわかった「ランナー像」 ー 走るきっかけ1位「大会参加」、2位「体重減」


2. 幸福度が上がった理由:フィジカル面に加え、「自己肯定感向上」「人との繋がり」「目標達成の喜び」「小さな進歩の積み重ね」などメンタル面が柱に
身体の健康への好影響が幸福度の基盤である一方で、「ストレス解消・気分転換になる」(63.7%)や「気持ちが前向きになった/自己肯定感が上がった」(42.7%)など、ランニングのメンタルヘルスにもたらすポジティブな影響が強く示されました。また、「ランニング仲間・友人ができた/交流が増えた」(38.4%)と「家族・同僚と一緒に楽しめる時間が増えた」(11.4%)などといった、コミュニティ促進も幸福度の重要な源泉となっていることが明らかになりました。

<メンタルに関するフリー回答>
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メンタルが強くなった,自己肯定感を感じるようになった(60代・男性)
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それまで何をやっても自信がなく自己肯定感も低かったが、マラソン大会に出場し次々と自己最高記録を更新すると、自分に自信がつきポジティブ思考になった(50代・女性)
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自己肯定感が低い方だったが、ランニングを始めて自分に自信がついて年を取るのが怖くなくなった。(40代・女性)
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職場で走る仲間が増えていき、コミュニケーショの頻度が上がった。フルマラソンを走り切ったことを褒めてくれる人が多く自己肯定感が上がる。(20代・男性)
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大好きな人と一緒に走れる幸福感や、大会での沿道の声援で自己肯定感が増したり、メンタルな幸福感が大きい。(50代・男性)
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走ることで、メンタルと体が整う。自己肯定感が上がり仕事プライベートでのモチベーションがあがる。(30代・男性)
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体力づくり。それが一番の目的だったがいざ始めてみると、自己肯定感のほうに大きな変化があったように思う。(40代・女性)
<コミュニティ(人との繋がり)に関するフリー回答>
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夫婦で共通の友達が出来、楽しい時間を過ごす時が増えた(40代・女性)
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何よりも友達が増えたこと。しかも、老若男女、これまで交流することのなかった年齢や職業の人たちと利害関係なしに『走る』という共通点だけで繋がりを持てていることが、ランニングを初めていちばんよかったと思うことです。(40代・女性)
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大人になってから友達や仲間が増えた(40代・男性)
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口下手なのですが、ランニングを初めて、友達や家族と共通の話題として会話が増えました。(30代・男性)
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(ランニングは)生きがい。友達と旅ランに行く楽しみがある。(50代・女性)
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全国に友達が出来つつあります。スタート前の暇な時間に周りの人と話しているととても楽しいです。同じ趣味を持っているから、誰とでもお話しできて楽しめます。(60代・男性)
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仕事以外のお友達がたくさんできました。特にSNSを通じ、繋がり、リアルで会い、走る仲間が増えました。(40代・男性)
3. すべての年代別で、女性の方が幸福度の向上を実感したという割合が高い傾向
ランニングによる幸福度の変化を尋ねたところ、全体の94.6%(「大いに」57.3%、「やや」37.3%)が「上がった」と回答しました。男女別でみると男性と比較して、どの年代別においても女性の方が幸福度の向上を実感したという割合が高い結果となりました。
フリー回答から、その理由を推察すると、女性はランニングをすることで、子育てや家事から解放されて、自分一人の時間を楽しんでいる方や、ランニングの継続やフルマラソンの完走で自己肯定感の高まりを感じている方が多いようです。

<フリー回答(女性)>
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自由時間!妻でも母でもなく会社での◯◯さんでもなく、学校の◯◯ちゃんのママでもないワタシの時間。(40代・女性)
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趣味特技がなかった自分にとって自己肯定感が上がる要因になりました。(20代・女性)
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ランニングによって自己肯定感を高め、また友人との輪が広がり交流もさかんになった。子育てが終わりに近づくにつれ、セカンドライフを考えるきっかけになった(40代・女性)
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どんなに辛くても、前を向いて進めば必ずゴールが見えてくる。生きている喜びを感じる。(30代・女性)
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子育てが一段落して、下の子が小学校にあがって、走る時間が取れるようになった初日は幸せを感じ涙を出しながら走りました。(50代・女性)
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コンプレックスの克服(他のスポーツが全く出来ない)と、仕事、家庭からの解放、心が前向きになることで他の楽しみも増えるし、人生に欠かせない物です。(60代・女性)
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ただの主婦でも やれば出きる だんだん早くなって自信が着きました(60代・女性)
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自分だけの時間が使える。家族のことに振り回されず、自分のための時間。(40代・女性)
4.未来の志向:ランニングに「旅ラン」と「人との繋がり」を求めている

今後のランニングの楽しみ方(複数回答)については、「健康維持」(58.7%)、「自己ベスト更新」(51.4%)といった志向に加え、旅行や観光と組み合わせてランニングや大会に出場する「旅ラン」が4割以上、仲間や家族と一緒に走る機会を増やしたいも約2割と、新たな楽しみ方への関心も高く示されました。
光石研さん、井上咲楽さん、庄司智春さんのインタビュー(一部抜粋)
創刊50周年を迎える11月21日発売の「月刊ランナーズ 創刊50周年特別号」では、俳優の光石研さん、井上咲楽さん、お笑いタレントの庄司智春さんなど著名人や文化人の方に、当社が50周年のテーマとして掲げる「My Run, My Peace〜わたしのペース、わたしのピース。〜」について語っていただきました。
【光石研さんインタビュー】
◉走り始めたきっかけ
40代のはじめに禁煙したこと。これじゃ間食が増えて太っちゃうなと思って。
俳優はいわば“現場仕事”なので、体調管理が重要なんです。なのに、ゴホゴホ言いながら煙草を吸っていたらダメじゃないですか。40を迎えて、仕事も上向きになってきたところで、走り始めました。最初は近くの公園を一周しただけで息が上がっていたけれど、汗をかいて帰ると気持ちよくて。やがて妻も「私もやってみようかしら」と言い出して、一緒に走るように。すると今度は、彼女から「大会に出ない?」と誘われて、無事に湘南の海沿いのコースを10マイル走り切りました。沿道からのボランティアの応援には感動しましたね。マラソンって、走る人だけのものじゃなくて、支える人たちの思いも詰まっているんだなって。
映像の仕事も同じで、一本のカットを撮るために、監督をはじめ全スタッフが下支えしてくれている。俳優部はその輪の中で、自分の役割を全うするのみ。僕が一番“ピース”な気持ちになるのは、「カット、オッケー!」の声がかかる瞬間なんです。 今は忙しくてなかなか走れていないのですが、今後の目標は、フルマラソンを目指すより「楽しく10キロ」を続けること。いつも「もう止まっちゃえよ」って囁いてくる脳内のデビル光石と闘いながら(笑)。文化系の人間だって、走っていいんですよ。

【井上咲楽さんインタビュー】
◉ランニングを続けるポイント
頑張ろうと思わないこと。とりあえずウェアに着替えてみると、意外と走り出せる。
小学生の頃、シャトルランを好きになって走り始めたんです。中学時代は駅伝部に呼ばれて大会に出場していましたし、仕事を始めてからも事務所でずっと走る機会がありました。だけど、走るのが大好き!というタイプではないんです。でも、大会で燃え尽きて1ヶ月くらい走るのを休んでいた時、体調は悪くなるし、思考も重くなるし、「私の身体は走らないとダメなんだ!」って。それまでずっと当たり前に走っている人生だったので、気づけなかったんです(笑)。ランは私にとって歯磨きみたいな、当たり前の習慣ですね。
大会前や練習中、走っている最中に逃げだしたくなる時ってありますよね。そういう時って、過去の苦い経験が記憶から引っ張り出されている感覚があるんです。それでも未来の自分が「あの時に逃げてしまったな」と思わないために頑張る。すると、それを乗り越えて目標を達成できた時にやっぱり「楽しい」や「気持ちいい」がやってくるんですよね。記録を目標にすると張りが出ますが、第一はランニングを嫌いにならないこと。うまく付き合いながら、一生続けていきたいですね。

【庄司智春さんインタビュー】
◉ランニングを続けるポイント
気持ちが後ろ向きな日でも、靴を履いて一歩踏み出し、ゆっくり走り出すこと。
僕、もともと走るのが嫌いだったんですよ。高校では野球部で、毎日走らされていたから。でも、20代後半から筋肉トレーニングの一環として、久々にランニングを再開したんです。当時は、あえて繁華街を走っていました。みんなが飲んでいる中で自分はカロリーを消費しているっていう、ちょっとした優越感があるから(笑)。
装備は半袖短パンといたってシンプル。でも、筋肉を見せるのは恥ずかしいから、タンクトップでは走らないですよ(笑)。だいたいスーパーフライとかいきものがかりの音楽を聴きながら、スポーツの名シーンに自分を重ねて気分を上げています。
僕にとっての“ピースな状態”は、走り終わった瞬間の自分の顔を見たとき。やっぱりオーラが良いんですよ。仕事ではいつも「あの時こうしていれば」と反省しちゃうタイプなんですが、ランニングは達成感がシンプルに返ってくるんです。
これからの目標は「50歳でも走れるカラダ」。年齢を言い訳にせず、いつでも「やれます!」って言える状態をキープしたい。そういえば昔、ある企画でルームランナーで100キロ走ることになって。80キロあたりで下半身が動かなくなり、医者に「絶対やめろ」と忠告されてからは、走るのはもっぱらジムじゃなく外です。
吉本の仲間と駅伝に出場したときは、みんなが走っているシーンを自分で編集して動画を作り、シェアしました。すぐ考え込む性格だからこそ、前向きに気持ちを高めるための工夫が好きなんですよね。

50周年プロジェクトについて
50周年を迎えるアールビーズは、これまで築いてきた市民ランナー文化の歩みを礎に、次の時代にふさわしいランニングの価値を発信していきます。 50周年スローガン「My Run, My Peace~わたしのペース、わたしのピース。~」には、自分らしく、自分のペースで走りつづけることで得られる「心の平和(Peace)」を、あらゆるランナーと分かち合いたいという想いが込められています。
このスローガンのもと、50周年を記念した複数のプロジェクトを展開します。時代に合わせた新たな情報発信の手法や、ランナーが集い想いを共有できるような場の創出など、多様な接点を通じて、「走ること」がもたらす心の豊かさを多角的に届けていきます。
わたしたちは、月刊ランナーズ創刊時から今も走り続けている人から、今年走り始めた人、これから走りはじめる人まで、1人ひとりの走る時間に寄り添い、これからの50年もランニングを通じて人と人、心と社会をつなぐ文化づくりを進めていきます。
■株式会社アールビーズについて [会社HP] https://runners.co.jp/
1975年に創立。翌年、国内初の市民ランニング雑誌「ランナーズ」を創刊。1997年にランニング情報ポータルサイト「RUNNET」を開設。登録会員は約470万人で年間約1,600大会のエントリー募集を取り扱う。また、イベント事業(大会の計測・運営業務)や企業ソリューション事業、スポーツタウン事業を行う。創業時からの社是である「スポーツの実践を通じて、心豊かな人生を送る人々を応援する」を推進している。
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