新技術の活用とサービス創出に取り組む「Sales Tech Lab.」電気通信大学と共同で「商談支援」のための研究開発を実施
■本取り組みの背景
HRTech(人事)やAgriTech(農業)など、テクノロジーによる構造的な変革が様々な産業や分野で始まっています。法人営業における「商談」は、ビジネスの重要なプロセスの一つでありながら、マーケティング分野とは異なり、テクノロジーによる変革が遅れている領域のひとつです。
また、働き方改革の必要性が叫ばれている今、法人営業分野においても生産性向上や新しい働き方を実現するために、最新テクノロジーの効果的な利活用がますます求められています。
イノベーションでは今回、電気通信大学の小木曽研究室(情報理工学研究科 機械知能システム学)との産学連携により、同研究室がこれまで取り組んできた「ゲーム理論」に基づいて、人や組織の意思決定をモデル化する研究を、法人営業における「商談」のプロセスを対象としておこなっていきます。
※ゲーム理論:複数の主体者による意思決定をそれぞれの利得を計算して最適な戦略を求める数学理論
■研究の概要
今回の研究においては、当社の事業領域である法人営業にフォーカスし、以下を目標としています。
・「商談」をゲームモデルで記述すること
・人工知能などのコンピュータに組み込むアルゴリズムを開発すること
これまでに当社が蓄積してきた企業の購買行動における、意思決定要因に関する知見と、それに関連する行動データや商談の音声データなどのオフラインデータを統合的に収集することで、法人営業特有の交渉などの要素をシミュレーションできるようにコンピュータに組み込むことを目指します。
商談プロセスの数理モデル化を実現することで、商談の展開を予測し、最適な条件提示や必要な軌道修正をサジェストすることを可能にします。また、オンライン上の顧客とのコミュニケーションを自動化するなど、様々な応用が期待できます。
■小木曽研究室について
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 小木曽研究室(小木曽 公尚 こぎそ きみなお 機械知能システム学専攻 准教授)は、制御工学をベースに様々な対象を数理的にモデル化し、高精度な自動制御に関する研究をしています。その中で制御理論の適用範囲を広げる試みとして、人や組織の意思決定過程を制御する仕組みについても研究を進めています。 小木曽研究室: http://www.kimilab.tokyo/
“暗黙知を数理モデル化する”
経験や勘などの「暗黙知」は、それが有用であっても、言語化されないノウハウは、人から人へ伝承させることを困難にしています。営業現場の商談ノウハウも同じです。数理モデルは、制御対象の振る舞い・知見・ノウハウなどを客観的に記述することができます。同研究室では、ゲーム理論と制御理論を融合することで、対話や交渉の場における人の心理の把握、予測するための数理的なモデル化、制御アルゴリズムの開発を目指しています。
■Sales Tech Lab.について
「法人営業の新しいスタイルの創造」を目的に、新技術を活用した新ビジネスとして2017年4月に設立されました。社外の企業・専門家・研究機関とも連携をしたオープンな組織として運営をし、迅速かつ効率的に成果を社会に提供することを目指すと共に、次世代を担う新事業の創生を推進してまいります。
テーマ:
・法人営業に関するAIやIoTなど最新テクノロジーの収集および利活用
・これまでに保有・蓄積してきたデジタル情報を活用した新事業の創造
主な取り組み:
・法人営業に関する国内外の最新技術の調査とその発信
・産・学・官と連携し、最新技術を用いたサービス創出
・新規事業分野の開拓や競争力強化を目的としたサービス創出
■株式会社イノベーションについて
株式会社イノベーションは、2000年の創業以来、法人営業の新しいスタイルを創造することに注力し、インターネットを活用して非効率な法人営業を効率化させることで企業の売上利益の向上に貢献するべく、事業を展開しています。
所在地 : 東京都渋谷区渋谷3-10-13 TOKYU REIT 渋谷R ビル3F
設立 : 2000年12月
代表取締役社長 : 富田直人
URL : https://www.innovation.co.jp/
事業内容 : オンラインメディア事業 、 セールスクラウド事業
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