【遺品整理経験者アンケート】約39%がデジタル遺品に悩んでいた?解決策やデジタル終活の進め方を紹介!

終活の情報メディア「終活瓦版」を展開する株式会社林商会(本社:滋賀県大津市膳所、代表取締役 林達也、URL:https://hayashi-grp.com/)は、デジタル遺品の整理に関する調査を実施しました。
調査期間:2025年06月09日~2025年06月12日
調査機関:クラウドワークス
調査方法:インターネットでのアンケート調査
調査対象:遺品整理経験者
有効回答人数:191名
パソコンやスマホの普及により、私たちの生活は便利になりましたが、デジタル化による弊害も生じています。
例えば、デジタル遺品の整理です。
株式会社林商会では、デジタル遺品の整理の実態・課題を把握するため、遺品整理経験者にアンケート調査を実施しました。
デジタル遺品で困ったエピソードやデジタル終活の進め方も紹介するので、ぜひご一読ください。
意外と少ない?デジタル遺品で困った人は約39%!

(N=191,n=191名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
デジタル遺品の整理で困った経験があるか尋ねたところ、「ある」と回答した人は約39%、「ない」と回答した人は約61%という結果になりました。
「デジタル遺品で困っている人はあまり多くないのか...」「自分がデジタル遺品を整理することになっても問題なさそう」と感じたかもしれません。
しかし、デジタル遺品の整理は、今後難易度が高くなる可能性があります。
デジタル遺品の整理はますます困難になる?

(N=191,n=191名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
上記のデータは、今回のアンケート調査に協力していただいた回答者の年齢・性別の内訳を示しています。
アンケート調査の回答者は30・40代が中心で、約9割の人が30代以上でした。
そのため、遺品整理を経験された時期によっては、まだそれほど遺品がデジタル化されていなかった可能性があります。
しかし、デジタル化が進む現代では、一人ひとりが管理するデジタルデータの容量も増えているため、デジタル遺品の整理は今後ますます困難になっていくと考えられます。
「デジタル遺品の整理は簡単」と安易に考えると、自分がデジタル遺品を整理する立場になった時に大変な思いをするかもしれません。
デジタル遺品で困ったエピソードの紹介
以下に、デジタル遺品で困ったエピソードをご紹介します。
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「一番最初にぶつかる壁が「ロック解除ができない」ことです。スマホやタブレット、パソコンには、プライバシー保護のためにパスコードや指紋認証、顔認証などが設定されています。故人が生前、これらのパスワードを教えてくれていない場合、ロックを解除する術がありませんでした。」(40代男性)
「家族が亡くなった際、スマートフォンやパソコンに残された写真や連絡先、必要な書類データなどを確認したかったのですが、パスワードが分からずロックを解除できませんでした。そのため、葬儀の連絡をしたい相手の連絡先が分からなかったり、故人が利用していたネットバンクやサブスクリプションサービスの存在が分からず、解約手続きができなかったことがあります。」(60代以上男性)
「書類や写真データがごちゃ混ぜで出てきた。ひとつひとつ確認する羽目になった。」(30代女性)
「データが入ったスマホやパソコン自体、取っておいた方がいいのか、まるごと処分した方がいいのか、故人の思い出に関わることなので、精神的に扱いがつらいです。」(50代女性)
「写真データをどこまで残すか、どうやって残すか困った。」(20代女性)
「仕事など大切な情報や写真が入っており家族間で取り合いになった」(20代女性)
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自分がデジタル遺品を整理する立場になって考えると、どれも共感できるエピソードばかりです。
デジタル遺品の整理のスタートは、スマホやパソコンのロック解除です。
しかし、ロックが解除できず、整理が進まないというエピソードも多く見受けられました。
ロックが解除できないことで、故人と親交があった人に葬儀の連絡ができないなど、残された家族の切実な声も聞かれました。
デジタル遺品の整理は手間がかかり、処分する・しないの判断に迷うこともあるため、なかなかスムーズに進まないのが実情のようです。
また、故人の思い出の品なので扱いが難しく、精神的な負担が大きいという声もありました。
中には、デジタル遺品をめぐって家族間のトラブルに発展したエピソードもあり、デジタル遺品を整理することの難しさも明らかになりました。
「デジタル遺品の困った」は約4割が未解決のまま!

(N=191,n=74名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
次に、デジタル遺品で困ったことは最終的に解決できたか伺いました。
半数以上の人が「解決できた」と回答しましたが、約4割の人は「解決できなかった」こともわかりました。
つまり、デジタル遺品の問題を解消できず、遺品整理が完全には終わっていないケースも少なくないということです。
以下に、解決できたエピソードを紹介します。
解決できたエピソード
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「専門の業者に依頼し、パスワード解除やデータ復旧の技術を活用できたため、デジタル遺品の中身を無事に取り出せました。また、適切な処理方法を教えてもらい、個人情報を安全に管理・処分することができたことで問題を解決できました。」(20代男性)
「サービスの問い合わせや今までの履歴などをもとに適切な処置ができました。」(20代男性)
「パスワードをメモした日記が見つかったこと。日記の最後のページに暗証番号やパスワードの一覧がメモしてあったのを見つけたので。」(30代女性)
「データは一括して削除した。」(50代男性)
「生前から終活を勧めてやってもらっていたから」(40代女性)
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解決できたケースでは、専門業者に依頼したり、自分で履歴を復元したりと、様々な手段でデジタル遺品の問題を解決していました。
また、少数ではありますが、故人が生前から終活をしていたことで、デジタル遺品の整理がスムーズに進んだという意見もありました。
今回のアンケート調査では、約4割の人がデジタル遺品の問題を解決できていません。
問題が解決できないままでは心が晴れず、故人に対して申し訳ない気持ちが残ってしまうかもしれません。
デジタル遺品は、所有者本人でなければ扱いが難しいため、残された家族の負担を減らせるように生前に整理する「デジタル終活」をしておくのが望ましいでしょう。
デジタル終活が必要派は約96%

(N=191,n=191名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
デジタル終活とは、デジタル遺品を生前に整理しておくことです。
デジタル終活の必要性を問う質問では、約96%が「必要だと思う」と回答しました。
デジタル終活が必要と回答した人の理由は、大きく2つあると考えられます。
1つは整理をする際に自分や家族が大変だから、もう1つは見られたくないデータがあるからです。
それぞれの理由について、以下で考察します。
デジタル終活が必要な理由①自分や家族が大変だから
記事の冒頭で、デジタル遺品で困った経験がある人は約4割で、困った経験がない人のほうが多いことを紹介しました。
では、なぜ9割以上の人がデジタル終活の必要性を感じているのでしょうか。
先ほどのエピソードからもわかるように、デジタル遺品では以下のような問題が起こる可能性があります。
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スマホのロックが解除できず、故人と親交のある人に葬儀の連絡ができない
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インターネットバンキングなどのパスワードがわからず、資産を把握・相続できない
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インターネットサービスの利用が停止できず、利用料金が毎月課金されてしまうなど
たとえデジタル遺品で困った経験がなくても、自分がデジタル遺品を整理する立場になった時に、困る可能性があることは容易に想像できます。
また、自分にもしものことがあってデジタル遺品を整理される立場になった時に、家族を困らせてしまうことも想像に固くないでしょう。
今後デジタル化がさらに加速すれば、一人ひとりが保有するデジタルデータは膨大になり、デジタルデータを整理する人の負担は大きくなる一方です。
そのため、多くの人がデジタル終活の必要性を感じていると考えられます。
デジタル終活が必要な理由②見られたくないデータがあるから

(N=191,n=191名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
デジタル終活が必要な2つ目の理由は、自分にもしものことがあったら見られたくないデータがあるからです。
アンケートで「見られたくないデータがある」と回答した人は6割以上でした。
そのため、デジタル終活で不要なデータはあらかじめ処分しておきたいと考える人も少なくないでしょう。
場合によっては残された家族に配慮することも、デジタル終活が必要な理由なのかもしれませんね。
将来的にデジタル終活をしたい人は約94%

(N=191,n=191名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
将来的にデジタル終活をしたいかの問いには、約94%が「思う」と回答しました。
先述のとおり、約96%の人がデジタル終活を必要と考えているため、当然の結果と言えるでしょう。
では、なぜ将来的にデジタル終活をしたいと思うのか、回答者の意見を紹介します。
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「将来的には、ぜひデジタル終活をしておきたいと考えています。今の時代、スマホやパソコンの中には写真や連絡先、ネットバンキング、サブスクの契約など、たくさんの大切な情報が詰まっていて、自分がいなくなったあとに家族が困らないように準備しておくのはとても大事だと思います。」(40代女性)
「子供たちに少しでも負担がないようにしたいと感じているので、自分が親の遺品整理で苦労を感じたことは子供たちにはないようにしようと思うからです。」(40代男性)
「処分の困るもの、思い入れがあり捨てきれないものも多いなか、少しづつ整理するのは義務だと思うので。」(30代女性)
「シンプルに使いやすいから良いと思います」(30代男性)
「見られたくないものや、残したいものを自分で確認したいから。」(30代女性)
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将来的にデジタル終活をしたいと思う理由として最も多かったのは、残された家族を困らせないためです。
デジタルデータの整理は、家族に大きな負担となるため、それを避けたいと考えているのでしょう。
自分が親のデジタル遺品で困った経験から、デジタル終活をしたいという意見もありました。
また、デジタル終活をすることで使いやすくなるといった、本人にとってのメリットを理由に挙げる人もいました。
膨大なデータを整理すれば、必要なデータをすぐに探せたり、家族に見られたくないデータも処分できたりするため、デジタル終活は自分にとっても家族にとっても必要な作業と言えるでしょう。
デジタルデータを定期的に整理している人は70%以上!

(N=191,n=191名、単一回答。2025年06月09日~2025年06月12日に実施したインターネット調査による)
「将来的にデジタル終活をしたいか」の質問に関連して、デジタルデータを定期的に整理しているかについても伺いました。
結果は、70%以上が「している」と回答しました。
以下に、デジタルデータを定期的に「整理している」「整理していない」それぞれの理由を紹介します。
整理している理由
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「どんどん容量を圧迫していくのと、過去に遡ればよくわからないデータが見つかったりするので。」(40代女性)
「いざという時に必要な情報をすぐに見つけられるようにするため。」(20代女性)
「自分がいつ死んでも遺族が困らないように、定期的に自分のスマホやパソコンで大切なデータはバックアップを取って分かるところに保管しています。」(40代男性)
「理由は、以前デジタル遺品の整理でとても苦労した経験があり、自分のデータも放置しておくと家族や周囲の人が困ると実感したからです。」(60代以上男性)
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デジタルデータを定期的に整理している理由は主に2つでした。
1つは自分にとって便利だから、もう1つは自分が亡くなった時に家族を困らせないためです。
先程紹介した、将来的にデジタル終活をしたい理由と、デジタルデータを定期的に整理する理由は共通していることがわかりました。
将来的にデジタル終活をしたいと考えている人は、自分・家族のために定期的にデジタルデータを整理していると考えられます。
整理していない理由
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「時間がかかりそうで面倒くさい為」(40代男性)
「時間が無かったり、やらなければと思っていても忘れている、面倒になっています。但しやっておかないと家族が困るので、整理する必要は有る思います。」(30代女性)
「したいと思いますが、まだ元気なので先延ばしにしています。」(60代以上男性)
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デジタルデータを整理しない理由は、時間がないから、面倒だからの2つでした。
必要性を感じているものの、今ではないと先延ばしにしてしまっている人が多い印象です。
デジタルデータを整理しない理由は、デジタルデータの整理が本人にとっても大きな負担になることを意味しています。
では、もし残された家族が、大切な家族を失ったタイミングでデジタル遺品を整理することになったら、と想像してみるとどうでしょうか。
時間を見つけて少しずつデジタルデータを整理したほうがいいと、前向きに考えられるようになるかもしれませんね。
当記事をきっかけに、デジタル終活について考えてみてはいかがでしょうか。
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会社概要
会社名:株式会社 林商会
所在地:滋賀県大津市膳所平尾町847番地4
代表取締役:林達也
事業内容:生前整理、遺品整理、空家管理、特殊清掃
コーポレートサイト:https://hayashi-grp.com/
終活瓦版:https://syukatsukawaraban.com/
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