フューチャーショップ、2021年4月〜6月の流通額は昨対比106%の465億円。
〜昨年の巣ごもりによるEC利用増加後も、堅調に成長〜
昨年同時期、急激に進んだEC化ですが、反動で減少することもなく堅調に利用が増加しました。
業種調査
1年以上継続利用いただいた(契約日が2020年4月1日より前)店舗さまに限定して流通額を調査し、上位5業種の昨対比をまとめたのが表1です。
傾向として、「ゲーム・おもちゃ・ホビー」「医薬品・コンタクト・介護」「水・ソフトドリンク」など、前回までの調査でもEC利用が多いものは継続して購入される一方、「ゴルフ用品」「ギフト」など、利用が進んだ商材もありました。
表1:流通額昨対比TOP5
業種 | 流通額昨対比(4月〜6月平均) |
ゲーム・おもちゃ・ホビー | 155.72% |
ゴルフ用品 | 143.79% |
ギフト | 138.17% |
医薬品・コンタクト・介護 | 127.60% |
水・ソフトドリンク | 125.67% |
1.注文件数の変化
2.購入単価の変化
3.新規顧客利用状況
4.決済手段の変化
1. 注文件数の変化
デバイス全体、スマートフォン経由での注文数は期間通して昨年同月より増加。一方、PC経由では5月と6月はPC経由の注文数は減少。
4月のPC経由の購入が増加していることから、昨年の5月〜6月はPCメインで情報収集やEC利用を行う方が一時的に増加した姿が推測されます。その一方、スマートフォン利用は増加傾向にあり、スマートフォンユーザーのECサイトへの流入手段の検討や、ECサイト内の導線設計がより重要になってくると考えます。
表2:各月注文件数の昨対比推移
2021年4月 | 2021年5月 | 2021年6月 | |
デバイス全体 | 110.49% | 100.15% | 101.88% |
スマートフォン経由 | 114.98% | 103.49% | 107.52% |
PC経由 | 104.52% | 93.66% | 94.29% |
2.購入単価の変化
両デバイスとも増加、また、継続してPCは2割ほど購入単価が高い結果となりました。
昨年同時期の調査内容(https://www.future-shop.jp/news/2020/08/17.html)では、同規模の自社ECでは購買単価の減少が見られました。一般的に、既存会員と新規購入者を比較すると購入単価は既存会員が高い傾向にあります。このことから、本調査期間では昨年度と比較し、既存会員が占める割合が高かったことが推測されます。
表3:購入単価の変化
2021年4月 | 2021年5月 | 2021年6月 | |
SP経由購入単価 | ¥12,365 | ¥12,011 | ¥12,229 |
昨年同月比(SP) | 112.32% | 110.21% | 106.81% |
PC経由購入単価 | ¥14,815 | ¥14,325 | ¥15,062 |
昨年同月比(PC) | 118.27% | 115.63% | 111.95% |
3.新規顧客利用状況
表4が対象店舗の新規会員増加率平均です。会員機能を利用していた494店舗が調査対象です。昨年度のように新規会員が2倍〜3倍ほど増加する状況ではありませんが、マイナスになることはなく自社ECの新規利用も堅調に拡大し続けています。
新規顧客獲得は自社ECでは大きなテーマです。その一方、費用は既存顧客へのリテンションに比べ、新規顧客獲得は一般的に高コストになりがちです。堅調な成長フェーズに移行した今後は、自社ECの財産となる顧客台帳を基にしたコミュニケーション施策の実施、そしていかにリピート購入を促進できるかが、テーマの一つになると考えます。
表4:新規顧客利用増加率(昨年同月比)
2021年4月 | 2021年5月 | 2021年6月 |
131.60% | 115.61% | 121.27% |
4.決済手段の変化
利用された決済方法を「クレジットカード」「ID・QR決済(Amazon Pay、楽天ペイ(オンライン決済)、Apple Pay、PayPay、d払いやキャリア決済など)」「現金・その他決済(店頭払いや後払い、銀行振込やコンビニ払いなど)」の3つに分け、各月の総注文件数を1とした結果が下記のグラフ1です。
グラフ1:各月決済手段の割合/件数(調査対象店舗全体)
「ID・QR決済」の利用が増加し、「クレジットカード」や「現金・その他」の利用は同水準もしくは減少という結果となりました。
この一年、決済関係のニュースでは「PayPay」や「d払い」がfutureshopシリーズでも導入可能になったこと、「楽天ペイ(オンライン決済)」がfutureshopシリーズ全店舗で導入可能になったことが挙げられます。
このことから、自社ECでも「ID・QR決済」導入のハードルが下がりました。利用できるECサイトが増加し、本調査結果になったことが推測されます。一方、生活者の利用は増加したのでしょうか。その疑問を調査した結果が下記グラフです。
グラフ2:各月決済手段の割合/件数(3種類の決済手段提供店舗のみ)
グラフ2は、決済方法を3種類とも提供している店舗さまに限定した(n=327)調査結果です。「クレジットカード」の利用状況は変化せず、「現金・その他」の利用がわずかではありますが、「ID・QR決済」に流れている様子が見られます。
最後に、表5は各決済方法の成長率です。「ID・QR決済」が他の決済方法と比較し、利用が増加している傾向が見られました。
表5:各月決済手段の昨年同月比(件数)
2021年4月 | 2021年5月 | 2021年6月 | |
クレジットカード | 113.04% | 109.44% | 102.78% |
ID・QR決済 | 126.20% | 115.30% | 121.78% |
現金・その他 | 109.52% | 106.03% | 96.96% |
本調査のインフォグラフィックは、下記に公開しています。あわせてご覧ください。
爆発的なEC利用増から1年。今年はどうなった? 数字でよみ解くEコマース
[自社EC 2021年4月〜6月 futureshopサービスまとめ]
https://www.future-shop.jp/magazine/infographic-2021ec-1
※1 フューチャーショップ、2021年1月〜3月の流通額は昨対比154%の433億円。
https://www.future-shop.jp/news/2021/05/14.html
関連調査
数字でよみ解く2020年のEコマース
https://www.future-shop.jp/magazine/ec_2020
◆「futureshop」について
フューチャーショップが提供するfutureshop(https://www.future-shop.jp/)シリーズは、未来に向けたコマース戦略を創造するSaaS型ECサイト構築プラットフォームです。
futureshopはCMS機能「commerce creator(コマースクリエイター)」でデザインカスタマイズの高い自由度と更新性を実現しているほか、ロイヤルティマーケティングに取り組める豊富な機能を有しています。
オムニチャネル対応には実店舗とECの顧客統合を行い、さらにきめ細やかなデジタルマーケティングを可能にします。O2Oを実践するポイント統合、実店舗の在庫表示機能も備えた「futureshop omni-channel」をご利用いただけます。
また、プラットフォーム自体の機能が充実しているだけでなく、他システムとも多数連携し、柔軟性や拡張性にも優れています。“売上を創るEコマースプラットフォーム”を目指し、プロユースに応える高機能であることにこだわり、EC事業者さまの「やりたいこと」にとことんお応えします。
◆会社概要
株式会社フューチャーショップ
代表者:代表取締役 星野 裕子
所在地:大阪府大阪市北区大深町4番20号グランフロント大阪 タワーA 24階
設立:2010年3月 (株式会社フューチャースピリッツより分社)
事業内容:電子商取引(Eコマース)支援サービスの提供
SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」企画・運営・開発
URL:https://www.future-shop.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像