【福岡大学】eスポーツを軸に教育・研究・地域連携を加速 -記者発表で取り組み等を説明-
12月19日(金)、商学部による人材育成モデル、福岡大学スポーツ・健康まちづくりコンソーシアム(FUスポまち)による地域貢献モデル、理学部学生の世界大会出場など、eスポーツが持つ多面的な価値を報道関係者向けに発表しました。
永田潔文学長は、「eスポーツは世代や障がいの有無を超えて参加でき、ICT活用や戦略的思考を育む新しいスポーツ文化です。多様な学部がそろう本学の強みを生かし、データ分析やAI、リアルスポーツとの融合を通じ可能性を広げて、学生の成長と地域の活性化につなげていきます」と話しました。
商学部の中島賢一教授(福岡eスポーツ協会会長)は、eスポーツ産業の拡大に対応した人材育成モデルを紹介し、eスポーツが「ゲームの競技化」にとどまらず、経済・経営・観光・地域活性化・マーケティング・データ分析など、多様な周辺産業と結びつく成長分野である点を強調しました。また、福岡市が推進するeスポーツ政策にも合致しており、地域企業との連携や学生が参画するイベントの実施を通じて、地元産業の発展にも寄与できるモデルであると説明しました。


スポーツ科学部の乾真寛教授(FUスポまちコンソーシアム幹事長)は、FUスポまちが展開する「リアル×eスポーツ」の地域貢献モデルを紹介しました。この取り組みは、公民館や病院、地域イベントにおいて、eスポーツ体験、高齢者向けのフレイル予防活動、世代間交流機会と場の創出などが実施されています。eスポーツは、年齢や身体条件に左右されず参加できる点から、幅広い年齢層の参加が見込めます。また、企業・自治体・プロスポーツチームとも連携し、スポーツ庁「大学スポーツ資源を活用した地域振興モデル創出支援事業」として採択されるなど、本取り組みが先進モデルとなっています。
最後に、FIFAe World Cup 2025モバイル部門の日本代表に選出された吉田舜映さん(理学部応用数学科2年次生)は、世界大会へ出場した際の体験談やeスポーツの魅力について語りました。「試合では一対一の場面で大きなプレッシャーに直面しましたが、その状況を乗り越えた経験が自分の成長につながりました。また、eスポーツを通じて国内だけでなく海外のプレーヤーともつながり、国や文化の違いを越えて新しい友人ができました。オンラインでもオフラインでも交流の幅が広がる点は、eスポーツならではの魅力だと感じています」と述べました。


今回の発表を通じて、eスポーツを単なる「ゲーム競技」ではなく、教育・研究・地域連携を結ぶ新しいスポーツ文化としての可能性を示しました。
当日は、報道関係者から積極的に質問が寄せられ、eスポーツが社会のさまざまな領域を変える可能性を持った新産業であり、その社会的関心の広がりを象徴しました。


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