英文校正サービスEditage、論文執筆にAIツールを利用している研究者向け新サービス「ポストAI英文校正」をリリース
~AIツールとプロフェッショナルによる人的サービスの併用で英語論文執筆の生産性向上をサポート~
日本発:科学コミュニケーションおよびテクノロジー分野で世界的に活動するカクタス・コミュニケーションズ(Cactus Communications、本社:インド、https://cactusglobal.com/jp/)は、ChatGPTや当社が提供するAI英文校正・翻訳ツールPaperpalなどのAI翻訳や英文校正ツールを使って論文を執筆している研究者向けに、著者がAIで自ら編集した論文を人間のエキスパート校正者が最終チェックを行うサービス「ポストAI英文校正」を新たにローンチしたことを8月22日に発表しました。
「ポストAI英文校正」はAIツール利用者に、エキスパート校正者による最終チェックや必要サポートをパッケージで実施することにより費用を抑えながら、研究分野の文脈に沿った、なおかつ論文本来の価値を引き出す論文執筆を支援するサービスです。当サービスはエディテージのウェブサイトから利用可能です。
サービスリリースの背景
研究の領域では、業績発表手段として英文での論文出版がさかんに行われ、論文数と質が評価基準になっています。ところが英語が第一言語でない日本人研究者において、専門性を求められる英論文執筆のプロセスは労力的にも費用的にも大変な負担になっています。
カクタス・コミュニケーションズの研究者への調査によると現在※1では、2人に1人以上が週に複数回、ないしは毎日の頻度でAIツールを利用している一方で、AIツールの精度については、75%以上の方が「初期段階のチェックとしては有用だが、最終的な精度確認には専門家によるレビューが必要」との見解を示しています。
このような背景を踏まえ、積極的にカクタス社が提供するAI英文校正・翻訳ツールPaperpalほかAIツールを利用して自身で論文の仕上げをしているユーザーのために、人間の校正者による英文チェックのコストを抑え、その分、論文投稿の成功率の向上につながるサービスに予算を充てて欲しい、という考えから当サービスを開発しました。
※1:カクタス・コミュニケーションズ「研究者のAIツール使用実態と課題についての調査」
「研究者の2人に1人は週に複数回、日常的にAIツールを利用」より
https://www.editage.jp/blog/the-results-of-a-survey-on-the-actual-use-of-ai-tools/
サービス概要
前述のようにカクタス・コミュニケーションズが行った調査によると、現在、研究者のうち半数以上はAIツールを週に複数回の頻度で利用していることが分かっています。
「ポストAI英文校正」は、英文校正や翻訳のAIツールを日常的に利用しており、かつ、第三者の専門分野ネイティブ校正者に論文のレビューを受けたい方向けに、AIツールで編集した英語論文を最終チェックし、投稿前に必要な作業を補完するワンストップサービスです。
第三者の専門分野におけるネイティブ校正者に論文のレビューを提供し、更に手間のかかるフォーマット調整やリファレンス(参考文献)チェック、単語数削減、受理率を高める投稿前査読や編集部チェックなど、足りない部分を追加できるカスタムサービスになります。当サービスを通じて、労力面、費用面で負担を抱えながら論文執筆を行う日本人研究者の生産性向上に寄与します。
「ポストAI英文校正」の特徴
論文執筆において、日常的にAIツールを利用しており、かつ校正者のレビューを求めている研究者に向けて、シーンに応じて選べる形式で支援を行います。
1. AI翻訳・校正利用者に合わせたリーズナブルな価格設定
2. 英文の完成度によって選べる2つの英文校正のレベル
3. (オプション)難易度の高い投稿先に向けた事前査読・編集チェックあり
4. (オプション)ジャーナル(学術雑誌)再投稿も安心。1誌か複数誌かで選べる再校正・査読対策
サービス詳細ページはこちら
https://www.editage.jp/services/english-editing/post-ai-editing
カクタス・コミュニケーションズ 日本法人代表取締役 湯浅 誠 コメント
例年、文部科学省より「科学技術指標」が公表されており、今年も8月8日に「科学技術指標2023」が発表されました。世界各国が論文数や「注目度の高い論文」数を競っており、研究者による論文競争力の向上に注目が集まっています。そのような中で研究者の現場では研究者の生産性を向上させるために、労力と費用負担をなるべく抑え、いかに業績に直結する分野にリソースを集中させるかが大きな関心ごとになっています。実際、効率化のためにAIツールを活用する研究者は、弊社のPaperpalや、DeepL、ChatGPTなどのツールを利用して自分の時間と労力を抑え、その分のリソースを論文の英語の精度を上げることに集中するケースが増えてきています。
また、それと同時にAIツールを利用するほとんどの研究者は、投稿前の第三者チェックに加えて、更なるクオリティ向上のためにプロの英文校正を受けてからジャーナルに投稿しているという実態があります。その結果、研究者は有料版AIツールを利用している場合、AIツールのサブスクリプション費用と英文校正費用の両方の負担がかかっている状況に陥っています。
さらに、AIは研究者のコスト負担を下げるための鍵である一方で、現在のAIではできないこともあります。
例えば、専門分野の文脈を理解する、意味を伝えるだけでなく論文の本来の価値を引き出す表現に訂正する、
誤解をうむ表現や科学的に不正確な表現をチェックする、といったことなどは、現在のAIにはできず、人間の英文校正者にしかできない仕事といえます。
今回の「ポストAI英文校正」は、積極的に弊社のPaperpalなどのAIツールを利用してご自身で論文の仕上げをしているユーザーのために、人間の校正者による英文チェックのコストを抑え、その分、論文投稿の成功率向上のためのサービスに予算を充てていただくサービスです。
AIツールは研究者の方々の負担を大きく軽減してくれる一方で、まだ万能的に過信できるレベルではありません。AIツールとプロフェッショナルによるチェック・人的サービスの併用が望ましい状況はしばらく続きますので、弊社としてもAIの発展に合わせて、よりシーンに応じたサービスの開発に勤しんでまいります。
カクタス・コミュニケーションズ 代表取締役 プロフィール
湯浅 誠<Yuasa Makoto>
1978年千葉県生まれ。大学を卒業後に渡英後、カクタス・コミュニケーションズのインド・ムンバイ本社に就業。日本法人の設立に携わり、現在カクタス・コミュニケーションズ株式会社の代表取締役を務める。大学・研究機関、学協会など日本のアカデミアに国際化支援事業に長く携わっており、現在はカクタス・グループ全体において日本・韓国のマーケティングを統括。
カクタス・コミュニケーションズ株式会社について(https://cactusglobal.com/jp/)
カクタス・コミュニケーションズは、2002年に設立された科学コミュニケーションとテクノロジーの会社です。カクタスは、Editage、Cactus Life Sciences、Researcher.Life、Impact Science、Paperpal、Cactus Labsなどのブランドのもとで開発された革新的な製品とサービスを通じて、研究者、大学、出版社、学術団体、ライフサイエンス組織の問題を解決します。カクタスは、プリンストン、ロンドン、オーフス、シンガポール、北京、上海、ソウル、東京、ムンバイにオフィスを構え、3,000人以上の専門家を擁するグローバル企業であり、190カ国以上の顧客を有しています。カクタスは、職場におけるベストプラクティスのパイオニアとして、ここ数年、常に「働きがいのある会社」にランクされています。
カクタス・コミュニケーションズ: https://cactusglobal.com/jp/
エディテージ: https://www.editage.jp/
カクタスライフサイエンス: https://lifesciences.cactusglobal.com/jp/
リサーチャーライフ: https://researcher.life/ja/
インパクトサイエンス: https://www.impact.science/jp/
ペーパーパル: https://paperpal.com/ja
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像