「遊びながら介護を学ぶボードゲーム」を千葉県内の学校で活用開始

介護業界の人材不足解消に向け、NPO法人Ubdobeがボードゲームを新規開発。キャリア教育の一環として、市原市立千種中学校での訪問授業を皮切りに教育機関での活用を開始しました。

Ubdobe（ウブドベ）

2024年12月11日 12時32分

昨今、超高齢社会の問題が深刻化する一方、若年層にとっては、日常生活の中で介護に関連する情報に触れる機会はほとんどなく、「よく分からない」「なんとなく近寄りがたい」というイメージが先行し、身近とは言い難いものになっています。ひいては、将来の仕事の選択肢に入りづらいことは、介護業界における課題です。

そこでこの度、NPO法人Ubdobe（所在地：東京都世田谷区、代表：岡勇樹）は、ゲームを通じて、介護という職業の目的や本質を楽しみながら理解できるボードゲームを開発。千葉県介護の未来案内人ワークショップ事業の採択を受け、2024年11月22日、市原市立千種中学校への訪問授業を行いました。

今回開発されたボードゲーム「100歳の同級生」は、ある日突然高齢者になった同級生の困りごとを、チームで協力しながら解決していくというストーリー。

要介護状態を自身の学生生活という身近な環境と掛け合わせることで、介護にまつわる課題のジブンゴト化と、それを解決する介護の仕事の本質を体験することをねらいとしています。

現役介護職がファシリテーターとアドバイザーを担当

カードゲーム実施中や、カードゲーム実施後のワークショップで千葉県が嘱託する「介護の未来案内人」が専門職としての経験を交えながら、ファシリテーターやアドバイザーを担当し、介護の仕事の魅力を学生たちに伝えました。

「介護の仕事に興味がある」が授業の前後比2.8倍に上昇

授業後に実施したアンケートでは、「介護の仕事に興味がある」という項目への回答が、授業前と比較して25.9%から2.8倍の73.1%に上昇。生徒からは「介護について、ボードゲームを通して楽しく知ることができました。また、介護についての解説を聞いて、介護についてのイメージが明るく変わりました。」といった感想が聞かれました。