第16回全日本学生ライフセービング・プール競技選手権大会、女子総合優勝『東海大学湘南』、男子総合優勝『日本大学』で幕を閉じる。

ゴールの先に救う生命（いのち）がある。大学生ライフセーバーが集う学生シリーズ最終競技。

公益財団法人日本ライフセービング協会

2025年2月26日 13時00分

公益財団法人日本ライフセービング協会（東京都港区海岸　理事長/入谷拓哉）が2025年2月15日,16日の2日間にわたり、日環アリーナ栃木（栃木県宇都宮市）にて、第16回全日本学生ライフセービング・プール競技選手権大会を開催し、本年度の学生シリーズ最終大会が終了した。本大会は前回より51名多い、36チーム502名がエントリー。日本新記録が1つ、大会新記録が13更新され、前回よりハイレベルなレースが繰り広げられた。

競技は男女合わせて個人種目14種目、チーム種目10種目を実施

ライフセービングスポーツのプール競技は、ネットを潜って200m泳ぐ障害物スイムや、溺れた人にみたてたマネキンを引っ張って50m泳ぐマネキンキャリー、ライン（ひも）を12.5m先にいる溺れ役のスイマーに投げて引き上げるラインスローなどがある。いずれも実際の救助を想定した競技内容になっており、救助に必要な速さと正確さを競った。

女子チーム総合４連覇した東海大学湘南

女子はチーム種目の中でもリレー競技４つを全てを制した東海大学湘南が、2021年同大会から引き続いて4連覇を果たした。東海大学湘南女子チームが圧巻だったのは、ラインスロー２位をのぞく他の個人種目、チーム種目の全ての1位を独占したことである。男子は昨年5ポイント差で1位を逃して2位だった日本大学が、見事総合優勝を飾った。日本大学は全12種目のうち9種目で表彰台に上り、コンスタントにポイントを積み重ねた。チーム総合8位入賞は次の通り。

【チーム総合結果】

女子

1位　東海大学湘南　143pt

2位　日本体育大学　114pt

3位　慶應義塾大学　51pt

4位　順天堂大学　47pt

5位　早稲田大学　26pt

6位　日本女子体育大学　22pt

7位　青山学院大学　21pt

8位　国士舘大学　18pt

男子

1位　日本大学　86pt

2位　早稲田大学　71pt

3位　日本体育大学　61pt

4位　東海大学湘南　49pt

5位　東洋大学　46pt

6位　慶應義塾大学　45pt

7位　大阪体育大学　37pt

8位　明治大学　18pt

日本新記録更新　待井ひなた選手（東海大学湘南）

初日に行われた　マネキンキャリー・ウィズフィン（100m）［女子］で優勝した　待井ひなた（東海大学湘南）は 53.54 で日本新記録を更新した。リレー種目全てに出場しており、チームを牽引したひとりだ。日本代表選手として2024年8月にオーストラリアで開催された世界選手権大会にも出場しており、昨年から好調をキープしている。

右から3番目　マネキンキャリー・ウィズフィン（100m）［女子］1位で表彰台にあがった待井ひなた

ライフセーバーに必要なスキルを確認する、BLSアセスメントを実施

昨年の海大会に続き、BLS(人工呼吸や胸骨圧迫を施す一次救命処置）の手技やプロセスを確認するアセスメントを実施した。いつ何時でも、もしものときに正確な手技とプロセスが求められるBLS。アセスメントを受ける選手は当日選出されるため、誰もがエントリーする可能性があり、チーム全体の日頃のトレーニングの成果が問われる。