今後のオフィスのマーケット展望と在り方を考えるプレスセミナーを開催
アフターコロナ時代のオフィスにおいて重要視される新たな考え方は「スペースパフォーマンス(スぺパ)」
新型コロナウイルス感染症流行下におけるリモートワークの普及などにより、オフィスの意義・在り方が見直されています。そうした背景を踏まえ、本セミナーでは、不動産マーケットを熟知し大学の不動産学部でも教壇に立つ、株式会社オフィスビル総合研究所 代表取締役の今関 豊和氏が、「アフターコロナ時代を迎えたオフィスマーケットの現況と展望」をテーマに講演。続いて、三菱地所ホーム株式会社 ワーク・イノベーション推進部長の中村 和博氏が、アフターコロナ時代を見据えた自社オフィスづくりの事例を紹介しました。そして、当社執行役員の渡辺 恭介が、オフィスへの空間除菌消臭装置の提供を通じてコロナ禍でのオフィス環境と向き合ってきた当社が実施した、「アフターコロナ時代のオフィスに対する意識実態調査」の結果をご紹介しました。本セミナーを通じてポイントとなったのは、「スペースパフォーマンス(スペパ)」という考え方です。
〔スペースパフォーマンス〕
スペースそのものや、空間づくりに関わる全てのコストに対して得られる価値や成果を対比させた度合いのこと。空間対効果とも言う。
<各講演の要旨>
今関 豊和氏(株式会社オフィスビル総合研究所 代表取締役)
・『都心5区・中型ビル以上の空室率が2020年第1四半期の0.58%をボトムとして5.0%まで上昇する中、2023年と2025年には20万坪超の新規供給が控えている。オフィスビルのオーナーやデベロッパーにとっては、他社と差別化を図り、借り手に選ばれるようなオフィスを作らなければならない状況が到来している。』
・『前述の状況下でどのようなオフィスを借り手が求めているのかを一言で表すなら、「出社したくなるオフィス」。カフェスペースやオンライン会議ブースなどハイブリッド型勤務に対応した設備・機能、自由度の高い執務空間などコミュニケーション面への工夫が不可欠。』
・『オフィスビル差別化の鍵はハード面の「BCP(Business Continuity Plan:災害時などの事業継続計画)」から、ソフト面であるオフィス空間の「ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態)」に移りつつある。』
中村 和博氏(三菱地所ホーム株式会社 ワーク・イノベーション推進部長)
・『イノベーションの創出をテーマとしてオフィスづくりに挑んだ。そのためには、創発的なコミュニケーションを生み出すことが重要となる。そこで、「ABW(Activity Based Working)」の考え方に基づく執務エリア構成など、社内外を問わず様々なコラボレーションを促進させる機能を実装した。』
・『感染症の存在が、コラボレーションに不可欠な「集まる」ことへの心理的なハードルに繋がっており、このハードルを取り除く必要があった。そこで天井設置型の空間除菌装置を導入。感染に対する不安を取り除きつつ、日常業務において対策が視覚に入らないようにすることで「感染症」を意識する機会を減少させた。』
・『また、限られたオフィス面積の有効活用も重要であった。ペーパーレスや物量削減によるキャビネット数の最適化、庶務機能の統合・効率化、そして、天井設置型の空間除菌消臭装置の導入により、有効に活用できるスペースを作り出した。』
渡辺 恭介(日機装株式会社 ヘルスケア事業担当/UV-LED事業担当 執行役員)
・『当社が今年9月に、従業員とオフィス整備担当者の双方に行った調査では、リモートワークの課題として「社内コミュニケーションの質・量の低下』を上げる声が多かった。そうした背景もあってか「今後のオフィスに期待する役割」の第1位は、両者ともに「社員同士のリアルなコミュニケーションの場」であった。』
・『オフィスは単なる作業の場ではなく、よりよいコミュニケーション、パフォーマンスを生み出す場との認識に変わりつつある。実際に、従業員の5割以上、オフィス整備担当者の7割以上が「スペースに対して得られる価値や成果を今後意識すべきと思う」と回答している。』
・また、オフィス整備担当者においては、現在の課題感として「スペースの効率的な活用」がトップに上がった。今後はより高いパフォーマンスを生み出すため場づくりを追求するだけではなく、いかに省スペース・省コストで実現するか、という考え方が主流になるであろう。まさに“スペースパフォーマンス”とも言うべき考え方の重要性が高まっている。』
登壇者3名によるパネルディスカッション~スペースパフォーマンスの重要性について~
まず、今関氏から、オフィスビルのオーナー側にもスペースパフォーマンスを意識した物件づくりが求められるとのお話がありました。特にパフォーマンスの向上という側面においては、ウェルビーイングな物件であることが重要となるため、今後、オーナー側には、オフィスのソフト面での充実が求められていくであろうとのことでした。
次に、中村氏が、自身もオフィスづくりにおいてスペースパフォーマンスのような考え方を重視した、と続きます。そして、より高いパフォーマンスを生み出すためのデザイン面での工夫を紹介。パフォーマンスのベースとなる”アイデア”、そして、アイデアを生み出すために必要となる”時間”を作るため、人が集まりコミュニケーションを取る場所、効率よく仕事をする場所など、スペースごとに役割を明確化させたといった工夫が語られました。
そして、当社の渡辺が、中村氏のお話を踏まえオフィスの空間除菌のあり方について言及。人が集まりコミュニケーションを取ることがパフォーマンスの向上には重要としたうえで、人が集まるという点において、2020年は対策の姿を見せることで生まれる安心感が大切だったが、時間が経つにつれ、だんだん心理的な圧迫感を与えるようになってきている。これからも感染対策は当たり前に求められるが、意識させないことが重要となると話しました。
<フロアの効率的な使用につながる 天井設置型・ダクト組込型エアロピュア>
「スペースパフォーマンス」を高めていくためには、その空間において質量ともにすぐれたアウトプットを生み出すための創意工夫に加え、スペースの効率性を追求することも重要となります。感染対策の一環として空気清浄機や除菌脱臭機を導入している企業も増えてきましたが、スペースの効率性を高めていくためには、床置きタイプではなく天井や空調設備に設置するタイプを導入することもひとつの方法です。また、先日、当社が実施した従業員とオフィス整備担当者を対象にした調査では、従業員の約半数、オフィス整備担当者の約7割が、「オフィスの空気環境はパフォーマンスに影響を与える」と回答。生産性向上の面においても空間の除菌・消臭ができる機器の導入は、重要な役割を果たすと考えられます。
<システム天井対応型 除菌消臭装置 エアロピュア シリーズC>
エアロピュア※1は、医療機器メーカーである日機装がお届けする、除菌※2と消臭に特化した製品です。ノーベル賞受賞者と共同開発をした深紫外線LEDと、光触媒フィルターを組み合わせた除菌消臭技術で、空間をよりクリーンに保ちます。シリーズCは、シリーズ初のシステム天井対応型。天井裏から天吊りするだけで設置可能。また、既設物件への設置も可能です。1台で約30畳(目安)の空間を清浄化します。
<ダクト組込型 除菌消臭装置 エアロピュア シリーズD>
シリーズDは、空調設備内のダクトに組み込むタイプです。ダクト内に取り込んだ空気を除菌・消臭し、室内へ放出。清浄化された空気が空調設備を通って室内を循環することで、空気環境が改善されます。
空調設備はそのまま、ダクトの改造工事のみでお使いいただけます。
<従業員とオフィス整備担当者を対象とした調査結果について>
https://healthcare.nikkiso.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/20221026_survey.pdf
※1:「エアロピュア」は、日機装株式会社の登録商標です。本製品は医療機器ではありません。
※2:実使用空間での実証効果ではありません。ご使用方法や状況によって効果は異なります。
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