【1型糖尿病根治に向けた研究資金の循環を創りだす】患者・家族によるNPO法人と順天堂大学で国内初の取り組みを開始
順天堂大学(学長:新井 一、東京都文京区)は、全国の1型糖尿病患者・家族を支援する認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク(理事長:井上龍夫、佐賀県佐賀市)と、1型糖尿病根治法の開発を目指す受託研究を開始しました。
これまでNPO法人と大学との間では、研究助成という形での支援が一般的でしたが、この度の受託研究では、研究成果が実用化され実施料収入が生じた場合に、その収入を次の研究資金として日本IDDMネットワークに還元する「循環型研究資金」の仕組みを採用しています。患者・家族が中心になって、大学と研究資金の循環を作り出す取り組みは、国内では初めて(*1)のものであり、今後、還元される資金を通して日本国内の1型糖尿病根絶に向けた研究がさらに進展することが期待されます。
*1 循環型研究資金の仕組みを導入したNPO法人と大学間での受託研究として国内初。 独自調べ(2018年3月23日現在)
これまでNPO法人と大学との間では、研究助成という形での支援が一般的でしたが、この度の受託研究では、研究成果が実用化され実施料収入が生じた場合に、その収入を次の研究資金として日本IDDMネットワークに還元する「循環型研究資金」の仕組みを採用しています。患者・家族が中心になって、大学と研究資金の循環を作り出す取り組みは、国内では初めて(*1)のものであり、今後、還元される資金を通して日本国内の1型糖尿病根絶に向けた研究がさらに進展することが期待されます。
*1 循環型研究資金の仕組みを導入したNPO法人と大学間での受託研究として国内初。 独自調べ(2018年3月23日現在)
【順天堂大学大学院医学研究科 岡﨑康司教授、松本征仁准教授 メッセージ】
私たちの研究の技術と知識が新たな1型糖尿病の治療法を開発・確立し、一日も早く「インスリン注射と毎日の血糖管理から解放されたい」という患者さん・ご家族の切実な思いに応えられるよう、日夜研究に取り組んでいます。
いつか全ての患者さん・ご家族の皆さまの希望に満ち溢れた笑顔に出会えるよう、今後も研究に尽力致します。是非、私たちの1型糖尿病根治法の研究を応援頂けたら幸いです。
【認定NPO法人日本IDDMネットワーク理事長 井上龍夫 コメント】
今回の取り組みは、これまでの一方的な研究助成と言う形ではなく、研究成果により当該研究機関が対価を得た場合は、日本IDDMネットワークが提供した資金を上限にその研究資金が当法人に還元されるという初めての形態です。こうした患者・家族が中心になって研究資金の循環を創りだす取り組みは国内では前例がないと思っております。
研究成果により日本IDDMネットワークへ還元される資金をもとに、私たちが国内の他の研究者の方々へさらに研究資金“循環型研究資金”を提供することで、日本国内の1型糖尿病根絶(=予防+治療+根治)に向けた研究がさらに進展することを意図しています。
【1型糖尿病とは】
原因不明で突然、小児期に発症することが多く、現在の医学水準では発症すると、膵臓のβ細胞が壊れてしまい、インスリンが分泌されなくなってしまうため、生涯にわたって毎日4~5回の注射又はポンプによるインスリン補充がないと数日で死に至る難病。糖尿病患者の大半を占める生活習慣病と称される2型糖尿病に対し、国内での年間発症率は10万人当たり1~2人と希少な病であるため患者と家族の精神的、経済的負担は大きい。
【受託研究について】
テーマ:『細胞治療による1型糖尿病根治法の開発』
研究者:
岡﨑康司 教授(順天堂大学大学院医学研究科難治性疾患診断・治療学、難病の診断と治療研究センター長)
松本征仁 准教授 (順天堂大学大学院医学研究科先進糖尿病治療学講座、難病の診断と治療研究センター)
研究資金:1,000万円(1年間)※成果に応じて継続の可能性有
研究概要:
本研究は、幹細胞を経ることなく皮膚などの体細胞から直接変換(ダイレクトリプログラミング)することによって、インスリン分泌細胞を高効率で作製するものです。この技術は、前例がなく、皮膚や脂肪などのあらゆる細胞からインスリン供給を行う細胞を作り出すことができるため、患者とその家族を毎日の血糖管理という大きな負担から解放し、1型糖尿病根治が実現することを期待しています。
研究内容:
(1)ヒト体細胞からのグルコース応答性インスリン分泌細胞の高効率作出法の開発
安全性と効率の高い直接分化転換法を用いて、ヒト体細胞からグルコース濃度に応答して、インスリンを分泌する機能性インスリン分泌細胞(ヒト人工膵島)を作出します。
(2)糖尿病モデル免疫不全マウスへの移植と血糖改善効果の検証
ヒト体細胞から作出した膵島様インスリン分泌細胞を糖尿病モデル免疫不全マウスへの移植を行い、個体レベルでの血糖値の改善効果と安全性について調べます。
【順天堂大学について】
学長:新井一
ホームページURL: http://www.juntendo.ac.jp/
順天堂は、1838(天保9)年、学祖・佐藤泰然が江戸・薬研堀(現在の東日本橋2-6-8)に設立したオランダ医学塾・和田塾に端を発し、今につながる日本最古の医学教育機関です。医学部、スポーツ健康科学部、医療看護学部、保健看護学部、国際教養学部の5学部と3大学院研究科、6医学部附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教育・研究・医療を通じた国際レベルでの社会貢献と人材育成を行っています。
【認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワークについて】
理事長:井上龍夫
ホームページURL: http://japan-iddm.net/
日本IDDMネットワークは、1型糖尿病患者・家族が中心となって運営する認定NPO法人です。日本IDDMネットワークでは、2005年の1型糖尿病研究基金設立後、これまで42件、2億2,860万円の研究費助成を実施してきました。研究費助成基金は「不治の病を治る病にする」、「不可能を可能にする」挑戦に賛同いただいた方々からの当法人への直接の寄付及び“佐賀県庁への「日本IDDMネットワーク指定」ふるさと納税”など、日本全国の方々からのご支援で成り立っています。
私たちの研究の技術と知識が新たな1型糖尿病の治療法を開発・確立し、一日も早く「インスリン注射と毎日の血糖管理から解放されたい」という患者さん・ご家族の切実な思いに応えられるよう、日夜研究に取り組んでいます。
いつか全ての患者さん・ご家族の皆さまの希望に満ち溢れた笑顔に出会えるよう、今後も研究に尽力致します。是非、私たちの1型糖尿病根治法の研究を応援頂けたら幸いです。
【認定NPO法人日本IDDMネットワーク理事長 井上龍夫 コメント】
今回の取り組みは、これまでの一方的な研究助成と言う形ではなく、研究成果により当該研究機関が対価を得た場合は、日本IDDMネットワークが提供した資金を上限にその研究資金が当法人に還元されるという初めての形態です。こうした患者・家族が中心になって研究資金の循環を創りだす取り組みは国内では前例がないと思っております。
研究成果により日本IDDMネットワークへ還元される資金をもとに、私たちが国内の他の研究者の方々へさらに研究資金“循環型研究資金”を提供することで、日本国内の1型糖尿病根絶(=予防+治療+根治)に向けた研究がさらに進展することを意図しています。
【1型糖尿病とは】
原因不明で突然、小児期に発症することが多く、現在の医学水準では発症すると、膵臓のβ細胞が壊れてしまい、インスリンが分泌されなくなってしまうため、生涯にわたって毎日4~5回の注射又はポンプによるインスリン補充がないと数日で死に至る難病。糖尿病患者の大半を占める生活習慣病と称される2型糖尿病に対し、国内での年間発症率は10万人当たり1~2人と希少な病であるため患者と家族の精神的、経済的負担は大きい。
【受託研究について】
テーマ:『細胞治療による1型糖尿病根治法の開発』
研究者:
岡﨑康司 教授(順天堂大学大学院医学研究科難治性疾患診断・治療学、難病の診断と治療研究センター長)
松本征仁 准教授 (順天堂大学大学院医学研究科先進糖尿病治療学講座、難病の診断と治療研究センター)
研究資金:1,000万円(1年間)※成果に応じて継続の可能性有
研究概要:
本研究は、幹細胞を経ることなく皮膚などの体細胞から直接変換(ダイレクトリプログラミング)することによって、インスリン分泌細胞を高効率で作製するものです。この技術は、前例がなく、皮膚や脂肪などのあらゆる細胞からインスリン供給を行う細胞を作り出すことができるため、患者とその家族を毎日の血糖管理という大きな負担から解放し、1型糖尿病根治が実現することを期待しています。
研究内容:
(1)ヒト体細胞からのグルコース応答性インスリン分泌細胞の高効率作出法の開発
安全性と効率の高い直接分化転換法を用いて、ヒト体細胞からグルコース濃度に応答して、インスリンを分泌する機能性インスリン分泌細胞(ヒト人工膵島)を作出します。
(2)糖尿病モデル免疫不全マウスへの移植と血糖改善効果の検証
ヒト体細胞から作出した膵島様インスリン分泌細胞を糖尿病モデル免疫不全マウスへの移植を行い、個体レベルでの血糖値の改善効果と安全性について調べます。
【順天堂大学について】
学長:新井一
ホームページURL: http://www.juntendo.ac.jp/
順天堂は、1838(天保9)年、学祖・佐藤泰然が江戸・薬研堀(現在の東日本橋2-6-8)に設立したオランダ医学塾・和田塾に端を発し、今につながる日本最古の医学教育機関です。医学部、スポーツ健康科学部、医療看護学部、保健看護学部、国際教養学部の5学部と3大学院研究科、6医学部附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教育・研究・医療を通じた国際レベルでの社会貢献と人材育成を行っています。
【認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワークについて】
理事長:井上龍夫
ホームページURL: http://japan-iddm.net/
日本IDDMネットワークは、1型糖尿病患者・家族が中心となって運営する認定NPO法人です。日本IDDMネットワークでは、2005年の1型糖尿病研究基金設立後、これまで42件、2億2,860万円の研究費助成を実施してきました。研究費助成基金は「不治の病を治る病にする」、「不可能を可能にする」挑戦に賛同いただいた方々からの当法人への直接の寄付及び“佐賀県庁への「日本IDDMネットワーク指定」ふるさと納税”など、日本全国の方々からのご支援で成り立っています。
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