燃料電池用触媒の次世代材料開発を効率化する「自動・自律実験システム」の開発を本格化

実験の自動化とデータ活用により、研究開発プロセスの効率化・高度化を支援

株式会社堀場製作所

株式会社堀場製作所(本社:京都市南区、代表取締役社長 足立正之)は、燃料電池用触媒材料の研究開発の効率化に貢献する「自動・自律実験システム」の開発を本格化し、マテリアルズ・インフォマティクス※1領域での事業展開を加速します。

本システムは、複数の分析・計測装置とソフトウェアを連携させ、触媒材料開発における実験を自動化するとともに、取得したデータを統合・解析し、より効果的な次の実験へとつなげるサイクルの確立をめざすものです。半世紀にわたり自動車業界で培ってきたノウハウをもとに開発した独自のデータマネジメントシステム「STARS Enterprise」と、試料搬送機構や粒子径分布測定装置、自動焼成※2装置などを連携させ、試料の搬送から測定、データ管理までの実験プロセスを自動化するシステムを開発し、燃料電池などの先端研究に取り組む山梨大学の「水素・燃料電池ナノ材料研究センター」へ本年3月に納入しました。

今後は、より広範な装置との連携やデータマネジメント機能の拡充を進め、燃料電池をはじめとする先端材料分野における研究開発のさらなる効率化・高度化へ寄与し、マテリアルズ・インフォマティクス領域でのビジネスモデルを構築します。

本システムの詳細は、2026年9月2日から4日まで幕張メッセで開催されるアジア最大級の最先端科学・分析システム&ソリューション展「JASIS 2026」にて初公開します。

山梨大学に納入したシステムの一部

開発の背景

次世代自動車の動力源の一つとして期待される燃料電池の性能向上には、電極に塗布される触媒材料の評価や最適な条件の探索を行う実験プロセスの高度化が欠かせません。触媒の調合や混合、塗工、乾燥などの工程では、温度や湿度、時間などの条件が最終的な性能に影響するため、理想的な条件を導き出すには、多くの実験を繰り返す必要があります。一方、触媒材料の研究開発現場では、複数の装置を使い分けて試料の設置や測定などを行っており、装置ごとに操作方法やデータ管理方法が異なり、多くの時間と手間を要していることが課題です。

HORIBAは、エネルギーやモビリティの領域を中心に、複数の分析・計測装置やソフトウェアとデータマネジメントシステムを統合するインテグレーション技術と、装置の自動化からラボの設計・施工に至るまでのソリューション提供などを通じて、長年にわたり研究開発環境の高度化に貢献してきました。こうした幅広い知見を活かし、マテリアルサイエンス領域にも展開して課題解決へ寄与するため、本年3月には、試料搬送機構や粒子径分布測定装置、自動焼成装置などを独自のデータマネジメントシステム「STARS Enterprise」と連携させ、試料の搬送から測定、データ管理までの実験プロセスを自動化するシステムを開発し、山梨大学へ納入しました。

試料の搬送から測定、データ管理までの実験プロセスを自動化するシステムの概略図

今後の展望

今後は、連携する装置やソフトウェアの範囲を拡大し、多種多様な実験の自動化・自律化に向けた開発を進めます。また、他社製品を含む分析・計測装置を統合的に制御するオーケストレーション機能を拡充するとともに、AIを活用して取得したデータから次の実験条件を自動で探索することで、実験のさらなる効率化を図ります。将来的には、燃料電池用触媒の材料研究にとどまらず、さまざまな先端材料の探索や研究における実験の自動化へとつなげ、より高度なシステムへの発展をめざします。こうした取り組みを通じてマテリアルズ・インフォマティクス領域での事業展開を加速し、持続可能な社会の実現を支える科学技術の発展に貢献してまいります。

※1 材料開発において、実験や分析などで得られたデータを活用し、AIや統計解析などを用いて新材料の探索や実験条件の最適化を効率的に行う手法

※2 試料を高温で加熱し、物理的・化学的な変化を生じさせること

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会社概要

株式会社堀場製作所

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URL
https://www.horiba.com/jpn/
業種
製造業
本社所在地
京都府京都市南区吉祥院宮の東町2番地
電話番号
-
代表者名
堀場 厚
上場
東証プライム
資本金
120億1100万円
設立
1953年01月