<寝具が睡眠に及ぼす影響を脳波解析で科学的に検証>東京西川の4層特殊立体構造マットレス使用により、最も深い眠り“徐波睡眠”が長く持続、記憶の固定に関連がある“デルタパワー”が増加
東京西川の研究機関 日本睡眠科学研究所と筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構 柳沢正史教授との共同研究
東京西川(西川産業株式会社)では、筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)と、当社研究機関・日本睡眠科学研究所との共同で、寝具が睡眠に及ぼす影響について研究を行なっています。このたび、睡眠研究の第一人者である機構長の柳沢正史教授らと共に、東京西川の4層特殊立体構造マットレスが睡眠へ及ぼす影響を、睡眠時の脳波解析などによって科学的に検証いたしました。
マットレスの主観的な寝心地や床ずれ、腰痛予防の観点から体圧分布や脊椎の形に及ぼす影響については多く研究が行なわれています。しかし、客観的影響について睡眠時脳波を詳細に検討した研究はあまりありません。このたびの共同研究では、体圧分散性など機能性に優れたマットレスが睡眠へ及ぼす影響を検証するため、東京西川の4層特殊立体構造マットレスと一般的なマットレス(対照マットレス)を比較。20代の健常男性10名を対象にクロスオーバー試験を行い、睡眠時の脳波解析や主観的睡眠感などを検証いたしました。
その結果、4層特殊立体構造マットレスを使用することで、睡眠の質の向上に繋がる以下の可能性が示唆されました。
① 最も深い眠り“徐波睡眠”の分断が改善し長く持続
② 記憶の固定に関連がある “デルタパワー”が有意に増加
③ 体圧が分散され肩や腰部にかかる負担を軽減
④ 睡眠の質向上を実感
[4層特殊立体構造マットレスの使用による検証結果]
① 最も深い眠り“徐波睡眠”の分断が改善し長く持続
睡眠中は、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。ノンレム睡眠の中で最も深い眠りを徐波睡眠といい、徐波睡眠の増加は睡眠の質の評価対象の一つとされています。一般的には、睡眠サイクルイメージ図のように、睡眠ステージを移行しながら経過していきます。徐波睡眠という深い睡眠に入っても、浅い睡眠との間を行き来することがあり、徐波睡眠が分断されることがあります。
今回の検証結果では、東京西川の4層特殊立体構造マットレスを使用することで、徐波睡眠の分断が改善し長く持続する可能性が示唆されました。
[試験結果]徐波睡眠の時間を測定。対照マットレスでは徐波睡眠の継続時間が0.5〜1分程の回数が50回以上になるのに比べ、4層特殊立体構造マットレスはその回数は大幅に減少し、30分以上の安定した徐波睡眠の回数が増加しました。
② 記憶の固定に関連がある“デルタパワー”が有意に増加
デルタパワーとは、徐波睡眠中によく出る脳波、デルタ波(徐波)の強さを指します。デルタ波は記憶の固定や認知パフォーマンスと関連があることが知られています。
今回の検証では、東京西川の4層特殊立体構造マットレスを使用することで、脳波全体におけるデルタパワーの割合(デルタ密度)が有意に増加し、睡眠の質の向上を裏付ける結果となりました。
[試験結果]睡眠時脳波の周波数解析によってデルタパワーを算出。終夜の脳波全体におけるデルタパワーの割合は、対照マットレスの77.5±1.4%に比べ、4層特殊立体構造マットレスでは78.7±1.3%と有意に増加しました。
③ 体圧が分散され肩や腰部にかかる負担を軽減
睡眠中の体圧は肩や腰部に集中しやすく、腰痛などの原因になることもあります。東京西川の4層特殊立体構造マットレスを使用することで体圧が分散され、肩や腰部への負担が軽減されました。
[試験結果]4層特殊立体構造マットレスの平均体圧は以下となり、被験者10名全員、どの体位においても平均体圧が低いことが示されました。
仰臥位 18.9±3.0mmHg (対照マットレス:24.1±5.2mmHg)
左側臥位 22.7±3.7mmHg (対照マットレス:29.7±5.6mmHg)
右側臥位 22.5±3.6mmHg (対照マットレス:28.8±6.0mmHg)
腹臥位 17.9±3.7mmHg (対照マットレス:21.5±5.2mmHg)
④ 睡眠の質向上を実感
起床時の睡眠内省を評価する心理尺度「OSA睡眠調査票(MA版)」によって主観的睡眠感を比較。東京西川の4層特殊立体構造マットレスを使用することで、疲労回復の主観評価が有意に改善されました。
[試験結果]OSA睡眠調査票による起床時の主観的睡眠感は、因子IV(疲労回復)で4層特殊立体構造マットレスにおける得点が有意に高くなりました。
試験概要
■ 被験者: 10名(20代・男性)
■ 試験品:
対照寝具/主に固綿で構成されているマットレス
介入寝具/4層特殊立体構造マットレス
■ 測定項目:
・ 睡眠ポリグラフ検査による睡眠段階判定
・ 睡眠時脳波の周波数解析(デルタパワーの算出)
・ 体圧分布測定
・ 質問紙による主観的な寝心地及び睡眠感
■ 試験方法: 2日間のクロスオーバー比較試験(対照寝具と介入寝具の順序はランダム)
[世界随一の睡眠研究機構との共同研究]
睡眠のさまざまな問題を解決するべく多角的な基礎研究を進めている筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構 WPI-IIIS。東京西川では、同機構と当社研究機関・日本睡眠科学研究所との共同で、寝具が睡眠に及ぼす影響について科学的・客観的な研究を行なっています。
筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構 WPI-IIIS
WPI-IIISは、睡眠の様々な問題に焦点を当て、諸科学の融合的な視点から研究を進める国際的研究拠点で、国内外トップレベルの研究者が集まってます。機構長の柳沢正史教授は、眠りをコントロールする脳内たんぱく質「オレキシン」を発見し、睡眠科学に新しい展開をもたらした睡眠研究の第一人者です。*IIISは、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の支援により活動しています。
柳沢 正史(やなぎさわ まさし)教授(筑波大学 ・ 国際統合睡眠医科学研究機構WPI-IIIS )
1960年東京生まれ。筑波大学医学専門学群・大学院医学研究科博士課程修了。 31歳で渡米し、テキサス大学サウスウェスタン医学センター教授とハワードヒューズ医学研究所研究員を2014年まで24年にわたって併任。2010年に内閣府最先端研究開発支援プログラム(FIRST)に採択されたことを受けて、母校である筑波大学に研究室を開設。2012年より文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)機構長・教授、現在に至る。米国科学アカデミー正会員。
[日本睡眠科学研究所について]
日本睡眠科学研究所は、人間の睡眠生理の解明やより良い睡眠環境の開発を目指し、寝具業界としては先駆けとなる研究所として、1984年に設立しました。企業・大学・研究機関とも協力して様々な研究活動を推進。その結果は、東京西川の数々の画期的な寝具や寝環境の開発に活かされ、睡眠の質の向上に貢献しています。
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東京西川(西川産業)☎03-3664-3964(受付時間:平日10:00〜17:00)
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