がんの死亡率格差は最大1.4倍! 統計が明かす冷酷すぎる現実
NHK出版新書『がんで死ぬ県、死なない県』(松田智大・著)は、知られざる「がんの地域差」を明らかにしています(NHK出版より1月11日発売、税込799円)。
日本人の2人に1人はかかる国民病、がん。都道府県によってなりやすい部位が異なること、死亡率にも大きな違いがあることがわかってきました。
がんにも「地域差」があることをご存じでしょうか。
「がん家系」などと言いますが、実は遺伝性のがんは全体の5%に過ぎず、ほとんどのがんは生活習慣に起因するものなのです。したがって、県民性によって「かかりやすいがん」が異なるのも当然です。
◆乳がん(女性)の「かかりやすさ」(かっこ内は10万人あたりの罹患者)
第1位 東京都(100.8人)
第2位 福岡県(85.6人)
第3位 愛媛県(85.5人)
第4位 広島県(83.8人)
第5位 三重県(83.6人)
◆乳がん(女性)の「かかりにくさ」
第1位 鹿児島県(48.8人)
第2位 福井県(62.9人)
第3位 山口県(63.6人)
第4位 千葉県(63.7人)
第5位 大分県(67.1人)
たとえば、東北(とくに日本海側)では胃がんが多いことがわかっています。これは、東北地方の人たちが塩分を好むことと無関係ではありません。
西日本では肝がん、九州では白血病(血液のがん)、東京都では乳がん……など、本書では各地域に多いがんとその理由を紹介していきます。
◆胃がん(男性) の「かかりやすさ」(かっこ内は10万人あたりの罹患者)
第1位 秋田県(119.6人)
第2位 新潟県(109.0人)
第3位 山形県(106.2人)
第4位 石川県(98.2人)
第5位 富山県(96.6人)
◆胃がん (男性)の「かかりにくさ」
第1位 沖縄県(38.3人)
第2位 鹿児島県(52.1人)
第3位 熊本県(57.1人)
第4位 神奈川県(58.2人)
第5位 千葉県(59.1人)
【ポイント2】地域によって「死にやすさ」も違う
がんになった後で助かるかどうか(死亡率)にも、大きな地域差があることが明らかになっています。
たとえば、全国で最も死亡率が悪い青森県。実は、「かかりやすさ」の数値はそれほど悪くないのに、命を落としてしまう確率が高いのです。一方で、長野県は「かかりやすさ」では青森県よりも悪い数値にもかかわらず、死亡率は全国で最も低いことがわかりました。
いったい、この差を生んでいるものは何でしょうか?
また、都市部は病院が多くて「名医」も多いから、死亡率は低いだろうと思ったら大間違い。たとえば大阪府は、全国ワースト3の死亡率になっています(男性・女性ともに)。
なぜ大阪府では死亡率が高いのでしょうか?
◆がんの「死にやすさ」(男性)(10万人あたり死亡者)
第1位 青森県(205.7人)
第2位 佐賀県(194.6人)
第3位 大阪府(192.9人)
第4位 北海道(192.8人)
第5位 秋田県(192.7人)
◆がんの「死ににくさ」(男性)
第1位 長野県(150.5人)
第2位 滋賀県(151.4人)
第3位 福井県(154.3人)
第4位 岐阜県(162.5人)
第5位 三重県(162.8人)
【ポイント3】がんを防ぐ生活習慣を一挙紹介!
本書では、国立がん研究センターが「科学的に効果がある」と認めるがん予防法を紹介しています。不確かな情報が氾らんしているなかで、「いったいどれが本当なのか」と悩んでいる方も、これ一冊でコンパクトに知ることができます。
・受動喫煙でも肺がんリスクは確実に上昇
・コーヒーは肝がんを抑える働きを持つ
・熱い飲食物の摂取は食道がんのリスクを高める
……など、具体的かつ科学的な項目を掲載!
NHK出版新書
がんで死ぬ県、死なない県
2017年1月11日(水)発売
判型 新書判並製 224P
本体 740円+税
ISBN 978-4-14-088507-9
※電子版も発売予定!
NHK出版ウェブページ
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885072017.html
【もくじ】
序 章 がんにも「地域差」がある
私たちは、なぜがんになるのか/意外に短いがん対策の歴史……など
第一章 がんになる県、ならない県【東日本編】
1)北海道・東北地方 2)関東地方 3)北陸地方 4)中部・東海地方
第二章 がんになる県、ならない県【西日本編】
1)近畿地方 2)中国・山陰地方 3)四国地方 4)九州・沖縄地方
第三章 死亡率を改善するために
1)「がん登録」の教訓 2)がんのリスクを見極める 3)がんを防ぐ五つのポイント 4)がん検診との向き合い方 5)オールジャパンのがん対策へ
巻末データ 都道府県別の罹患率/死亡率
全部位/胃がん/肺がん/肝がん/大腸がん/前立腺がん(男)/乳がん(女)
【著者】
松田智大(まつだ・ともひろ)
1973年生まれ。国立がん研究センターがん対策情報センター室長。専門は疫学、公衆衛生学。神戸大学法学部(医事法専攻)卒業後、東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学、トゥールーズ第3大学医学部博士課程修了。
【ポイント1】地域によってかかりやすいがんが違う!
がんにも「地域差」があることをご存じでしょうか。
「がん家系」などと言いますが、実は遺伝性のがんは全体の5%に過ぎず、ほとんどのがんは生活習慣に起因するものなのです。したがって、県民性によって「かかりやすいがん」が異なるのも当然です。
◆乳がん(女性)の「かかりやすさ」(かっこ内は10万人あたりの罹患者)
第1位 東京都(100.8人)
第2位 福岡県(85.6人)
第3位 愛媛県(85.5人)
第4位 広島県(83.8人)
第5位 三重県(83.6人)
◆乳がん(女性)の「かかりにくさ」
第1位 鹿児島県(48.8人)
第2位 福井県(62.9人)
第3位 山口県(63.6人)
第4位 千葉県(63.7人)
第5位 大分県(67.1人)
たとえば、東北(とくに日本海側)では胃がんが多いことがわかっています。これは、東北地方の人たちが塩分を好むことと無関係ではありません。
西日本では肝がん、九州では白血病(血液のがん)、東京都では乳がん……など、本書では各地域に多いがんとその理由を紹介していきます。
◆胃がん(男性) の「かかりやすさ」(かっこ内は10万人あたりの罹患者)
第1位 秋田県(119.6人)
第2位 新潟県(109.0人)
第3位 山形県(106.2人)
第4位 石川県(98.2人)
第5位 富山県(96.6人)
◆胃がん (男性)の「かかりにくさ」
第1位 沖縄県(38.3人)
第2位 鹿児島県(52.1人)
第3位 熊本県(57.1人)
第4位 神奈川県(58.2人)
第5位 千葉県(59.1人)
【ポイント2】地域によって「死にやすさ」も違う
がんになった後で助かるかどうか(死亡率)にも、大きな地域差があることが明らかになっています。
たとえば、全国で最も死亡率が悪い青森県。実は、「かかりやすさ」の数値はそれほど悪くないのに、命を落としてしまう確率が高いのです。一方で、長野県は「かかりやすさ」では青森県よりも悪い数値にもかかわらず、死亡率は全国で最も低いことがわかりました。
いったい、この差を生んでいるものは何でしょうか?
また、都市部は病院が多くて「名医」も多いから、死亡率は低いだろうと思ったら大間違い。たとえば大阪府は、全国ワースト3の死亡率になっています(男性・女性ともに)。
なぜ大阪府では死亡率が高いのでしょうか?
◆がんの「死にやすさ」(男性)(10万人あたり死亡者)
第1位 青森県(205.7人)
第2位 佐賀県(194.6人)
第3位 大阪府(192.9人)
第4位 北海道(192.8人)
第5位 秋田県(192.7人)
◆がんの「死ににくさ」(男性)
第1位 長野県(150.5人)
第2位 滋賀県(151.4人)
第3位 福井県(154.3人)
第4位 岐阜県(162.5人)
第5位 三重県(162.8人)
【ポイント3】がんを防ぐ生活習慣を一挙紹介!
本書では、国立がん研究センターが「科学的に効果がある」と認めるがん予防法を紹介しています。不確かな情報が氾らんしているなかで、「いったいどれが本当なのか」と悩んでいる方も、これ一冊でコンパクトに知ることができます。
・受動喫煙でも肺がんリスクは確実に上昇
・コーヒーは肝がんを抑える働きを持つ
・熱い飲食物の摂取は食道がんのリスクを高める
……など、具体的かつ科学的な項目を掲載!
NHK出版新書
がんで死ぬ県、死なない県
2017年1月11日(水)発売
判型 新書判並製 224P
本体 740円+税
ISBN 978-4-14-088507-9
※電子版も発売予定!
NHK出版ウェブページ
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885072017.html
【もくじ】
序 章 がんにも「地域差」がある
私たちは、なぜがんになるのか/意外に短いがん対策の歴史……など
第一章 がんになる県、ならない県【東日本編】
1)北海道・東北地方 2)関東地方 3)北陸地方 4)中部・東海地方
第二章 がんになる県、ならない県【西日本編】
1)近畿地方 2)中国・山陰地方 3)四国地方 4)九州・沖縄地方
第三章 死亡率を改善するために
1)「がん登録」の教訓 2)がんのリスクを見極める 3)がんを防ぐ五つのポイント 4)がん検診との向き合い方 5)オールジャパンのがん対策へ
巻末データ 都道府県別の罹患率/死亡率
全部位/胃がん/肺がん/肝がん/大腸がん/前立腺がん(男)/乳がん(女)
【著者】
松田智大(まつだ・ともひろ)
1973年生まれ。国立がん研究センターがん対策情報センター室長。専門は疫学、公衆衛生学。神戸大学法学部(医事法専攻)卒業後、東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学、トゥールーズ第3大学医学部博士課程修了。
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