全国に4万人以上いる、日本語を学ぶ子どもたちとの関わりから生まれた絵本『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』発売!
子どもたちの教育現場を知る日本語教師が、外国につながりを持つ子どもたちについて、「言葉の習得より大切なこと」をテーマに描く絵本です。
株式会社偕成社(出版社 本社:東京都新宿区 代表取締役社長:今村正樹)は、『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』を2020年3月中旬に刊行します。
- 日本語教師・野呂きくえさん初の作品。日本語を学ぶ子どもたちとの関わりから生まれた絵本
『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』の作者・野呂きくえさんは、25年以上の経験をもつ日本語教師です。
偕成社の編集者との出会いは、まったく別の作品を投稿したことがきっかけでしたが、よく知る「日本語を学ぶ子どもたち」のことを書いたらいいのでは、との提案を受けて、このテーマで、初めての絵本を手がけることになりました。
それから10年以上、さまざまな活動をしながら、日本で日本語を学ぶ人や子どもが直面する問題を見ていくなかで、至った結論は、「言葉の習得は本当に力になる。けれど、言葉以前のだれかとのつながりは、もっと力になる」ということ。それを伝えるためにできたのが、『ランカ』のストーリーです。
心細いランカの気持ちを表現しながらも、やさしくあたたかみのある絵は、松成真理子さんが手がけています。
- 絵本『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』のストーリー
これまで通っていた学校とはちがう毎日に、一生懸命ついていこうとしますが、まわりの子の言葉も、文字もわからず、孤独な気持ちを抱えます。
ある日、ふるさとを思い出して木登りをしていると、クラスメイトの男の子に足をつかまれたランカ。「なんでひっぱるの」と胸がいっぱいになり、泣き出してしまいます。すると、足をつかんだ男の子も、泣き出しました。実は男の子はランカに、「木に登ったらあぶないよ」と教えようとしていたのです。ちがう文化で、言葉がわからないのは、クラスメイトの子たちも同じだったのです。
- 日本の学校に通う、外国につながりのある子どもは、4万人以上。
(平成28年度調査より https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/todofuken_kenshu/h30_hokoku/pdf/r1408310_04.pdf)
日本国籍をもち、日本語教育が必要な生徒の数も、増加傾向にあります。
- 「ランカ」は、世界中の学校にいる
異なる文化をもつ国で、聞こえてくる言葉や目に入る文字が読めないと、どんな不安な気持ちになるだろう……。そんな想像力が芽生える一冊です。日本語を学び始めた子にも読めるよう、文章はすべてひらがなで構成されています。
4月、新学期を迎え、子どもたちの新たな出会いが増える季節に、ぜひ貴媒体で『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』をご紹介ください。
- 書籍概要
作:野呂 きくえ
1960年横浜生まれ。東海大学文学部北欧文学科フィンランド語専攻卒業。フリーでフィンランド観光局にて観光案内やサンタクロースの通訳をする。その後日本語教師として、日本学術振興会研究員に日本語を教え、現在は小学校や中学校で、外国につながりのある子どもたちに個別で日本語を教えている。
絵:松成真理子
1959年大分生まれ。絵本に『まいごのどんぐり』(児童文芸新人賞受賞)『くまとクマ』『にちようびのばら』『じいじのさくら山』『ふでばこのなかのキルル』『たなばたまつり』『いまなんじ?』『ころんちゃん』『せいちゃん』などがある。
【書籍詳細】
書名:ランカ にほんにやってきたおんなのこ
作:野呂 きくえ
絵:松成真理子
定価:1,300円 + 税
対象:小学校低学年から
サイズ:23cm×25cm
ページ数:32ページ
ISBN コード:978-4-03-435150-5
発売時期:2020年3月19日
◎偕成社HP書誌情報:
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034351505
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