企業変革のためのカスタムAIエージェント企画開発『AGT-Xソリューション』をリリース

オーダーメイドのAI・人工知能ソリューション開発およびAI導入コンサルティング『カスタムAI』を展開する株式会社Laboro.AI(ラボロエーアイ、東京都中央区、代表取締役CEO椎橋徹夫・代表取締役COO兼CTO藤原弘将。以下、当社)は、企業変革を目的としたAIエージェントの企画・開発をワンストップで伴走支援する『AGT-Xソリューション』(以下、本ソリューション)をリリースしたことをお知らせいたします。本ソリューションは、汎用的に提供可能なプロダクトとして販売するものではなく、クライアント企業の課題・環境・ニーズに合わせてオーダーメイドで開発・提供いたします。その特徴は、以下のとおりです。
<提供方法・内容面の特徴>
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企業変革のためのソリューションとして、課題・環境・ニーズに合わせてオーダーメイド開発
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局所的な効率化ツール導入ではなく、ビジネスプロセスまで踏み込んだ深いビジネスコンサルティングを実施
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営業・マーケティング・生産・開発をはじめ、企業の競争力の源泉となるビジネス領域に展開
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AIエージェントがより機能するために不可欠なビジネス側の再構築にも伴走
<開発・技術面の特徴>
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各エージェントが専門性を持って協働するマルチエージェント(※1)開発に対応
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保有するAIエージェント技術基盤により、スピーディーなプロトタイプ開発と実現場での検証・改善を繰り返すアジャイル開発(※2)に対応
なお当社は、2025年10月8日〜10日に幕張メッセで開催される「NexTech Week 2025【秋】 第6回AI・人工知能EXPO」に出展し、本ソリューションを含む各種展示・紹介を実施いたします。
※1 「マルチエージェント」とは、単一のAIエージェントで特定のタスクを実行する「シングルエージェント」に対し、複数の専門AIエージェントが協調してタスクを実行するシステムです。詳しくはこちらの当社コラムでも解説しています。
https://laboro.ai/activity/column/engineer/aiagent2/
※2 「アジャイル開発」とは、企画・設計から開発・運用まで一連の工程を後戻りせずに順番に進行する「ウォーターフォール開発」に対して、開発工程を短いサイクルで分割・繰り返すことで、柔軟な仕様変更に対応するための開発方法です。

背景
2022年のChatGPTの登場以降、生成AI/LLM(大規模言語モデル)は著しい技術進化を遂げ、2025年には「AIエージェント元年」と言われるなど、特定のタスクを自律的に実行するAIエージェントの導入に向けた動きが活況を迎えています。
一方、ボストンコンサルティンググループが世界11カ国1万6,000人以上を対象に実施した調査報告※3によれば、4分の3以上が今後の成功にAIエージェントが不可欠だと考えながらも、その導入率は世界平均で13%に留まり、こと日本においては7%と海外に大きく遅れをとっている状況です。また、PwC Japanグループの調査報告※4では、AIエージェントを含む生成AIの活用について、「期待を上回る効果を創出する企業」・「期待未満の効果しか出せない企業」で二極化する傾向が常態化しつつあり、またその分岐点は、AIを単なるツールとしてではなく、事業の中核に据えて本質的な変革に取り組んでいるかどうかにあることが報告されています。さらに東京商工リサーチの調査※5によれば、生成AIの活用を推進しない理由として「推進するための専門人材がいない」ことが半数以上を占める大きな要因になっていることが示されています。
AIエージェントに対して大きな期待が集まる反面、国内企業においては導入スピードの遅れ、ツール導入から脱せない目的設定、専門人材の不足の三重苦の状況にあります。こうした背景から、当社では今般、入念なビジネスコンサルティング、スピーディーなプロトタイプ開発、アジャイルな検証・改善の実施を通じて企業のトランスフォーメーションに直接的に資するAIエージェントの企画・開発をワンストップで支援するサービスとして、本ソリューションをリリースすることといたしました。
※3 ボストンコンサルティンググループ「生成AIを日常的に使う人の割合は70%超の一方、従業員の利用率は51%にとどまる~BCG調査」(2025年7月2日発表)https://www.bcg.com/ja-jp/press/2july2025-beyond-ai-adoption-full-potential
※4 PwC Japanグループ「生成AIに関する実態調査 2025春 5カ国比較」(2025年6月23日発表)https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/generative-ai-survey2025.html
※5 株式会社東京商工リサーチ「2025年『生成AIに関するアンケート』調査」(2025年8月18日発表)https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201667_1527.html
ソリューションの概要・特徴
本ソリューションは、局所的な業務代替や効率化ツールの導入支援に留まらず、企業が顧客一人ひとりに本質的な価値を届けるための経営基盤を構築することにまで伴走いたします。また、AIエージェントを起点とした組織のあり方が企業ごとに異なることを前提に、最適な企業変革のアプローチを提案すべく、クライアント企業の課題・環境・ニーズに合わせてオーダーメイドで企画・開発いたします。
<企業変革を目的としたAIエージェント企画開発>
局所的な業務効率化や業務改善のためツール導入としてではなく、企業変革に資するソリューションとしてニーズに合わせてオーダーメイドで開発・提供いたします。それに際しては、企業環境・課題・目的・要件定義・エージェント設計などに関して、ビジネス・AI双方の観点からのコンサルティングを入念に実施した上でプロジェクトを設計・推進いたします。
<企業の競争コア領域へのソリューション提供>
営業・販売・サービス・マーケティング・物流・製造・開発など、企業活動のバリューチェーンのうち「主活動」と呼ばれる企業の競争力に直結する業務領域でのAI活用は、これまで当社が『カスタムAI』において培ったノウハウがとくに活かされる領域であり、積極的に本ソリューションの提供を進めてまいります。
<マルチエージェント開発>
これら目的を達成するためのAIエージェントとしては、単一・特定のタスクをこなす「シングルエージェント」では足らず、エージェント同士が協調することでより複雑で高度なタスクを自律的に実行する「マルチエージェント」構成が必要となります。本ソリューションは、すでに保有する技術基盤をもとにマルチエージェント型のAIエージェントシステムの開発が可能なだけでなく、スピーディーなプロトタイプ開発と、短期間サイクルでの検証・改善および柔軟な仕様変更を想定したアジャイル開発に対応いたします。
<ビジネス再構築支援>
より高度なAIエージェントの活用にあたっては、単に導入するのみでは失敗するケースが少なくなく、AIエージェントが機能しやすい形に業務プロセスや企業体制などビジネス側を再構築することが必要です。本ソリューションの提供にあたっては、開発のみに留まることなく、バリューアップ型AIによる企業変革に向けたこれまでの当社支援実績をベースに、ビジネス再構築にも伴走し、企画・開発・導入・運用までワンストップでサポートいたします。

ユースケース
当社では、すでに生活者に近い複数の産業領域で本ソリューションの提供を推進してまいりました。こうした「社会基盤・生活者産業」では、顧客ごとにパーソナライズされた営業・マーケティング施策が求められる一方、多くの場合で人員体制の制約を背景に、一人ひとりに最適化された顧客体験を提供するには限界がありました。しかしながら、営業ノウハウや顧客データを学習し、人間に近しいスキルセットを持ったAIエージェントの開発可能性が格段に高まったことで、サービス品質を維持したままパーソナライズ施策を量的に展開できる道が拓かれつつあります。こうした状況も踏まえ、本ソリューションは以下などのテーマでの貢献が見込まれます。
<営業:顧客ごとに最適化された「AI営業バディ」企画開発>
・課 題:経験の短い営業担当ほどアクセスしやすい身近な大口顧客に営業リソースを投下しがちで、潜在顧客の開拓・拡大に向けた活動が活性化しない。また、顧客データがあっても営業担当が網羅的に把握することは容易でなく、タイムリーな情報活用と提案活動には限界がある。
・企画開発:営業ノウハウやベストプラクティスを体系化し、顧客データも組み合わせて学習したAIエージェントを開発。営業担当のバディとして機能し、顧客に応じた最適な提案内容を提示。
・成 果:潜在顧客に対しても顧客特性を踏まえた最適な情報を把握・提案できるようになり、新規顧客の発掘・開拓に貢献。

<カスタマーサポート:顧客一人ひとりに寄り添う「AIアドバイザー」企画開発>
・課 題:顧客からのアドバイザーへの問合せのうち、定型的な回答では効かない顧客ごとの対応が必要な相談については、既存のチャットボットでは応対に限界。加えて、人員数の制約もある上、人のアドバイザーに対する顧客の抵抗感も一定存在。
・企画開発:アドバイザーへの入念なヒアリングを通じて、その暗黙知を形式知化。さらに顧客データも学習したAIエージェントを開発し、顧客ごとのコンシェルジュとして導入。
・成 果:顧客一人ひとりの背景・要望に応じた最適な示唆・回答を提供するとともに、人のアドバイザーによる対応フローも統合した顧客体験向上プロセスを設計

また、対顧客接点での貢献のみならず、コーポレート業務や企画領域への導入を通じ、従業員体験の向上や経営意思決定の高度化に向けた以下などのテーマでの貢献も見込まれます。
<コーポレート業務:従業員ごとにパーソナライズ対応する「AI秘書」企画開発>
・課 題:人事・経理・労務・法務などコーポレート部門に集まる従業員からの個別質問に対応しきれず、本来注力すべき企画業務に支障。とくに複数部門にまたがる質問への対応は、企業全体の意思決定スピードにも大きな影響が発生。
・企画開発:部署ごとの対応実態を精査し、質問・回答・規程類・従業員データを体系的に学習した専門家AIエージェントを開発。さらに各エージェントを横断的につなぎ、マルチな回答が可能な「AI秘書」として導入。
・成 果:コーポレート部門・従業員のいずれもが定型的な負荷から解放され、企業全体の生産性と意思決定スピードが向上。さらにAI秘書とのやり取りを収集・分析し、知識資産として経営戦略の基盤に。

<経営企画:高度データ分析とシナリオシミュレーションによる「AI共創型経営」>
・課 題:財務データや市場データの集計・分析に膨大な時間と人手を要し、また分析視点も属人化しがちで、シナリオ策定・比較分析に限界。経営判断の質・スピードの両面に課題。
・企画開発:各種の経営データを複数のエージェントが収集・分析・統合するシステムを開発。条件の組み合わせによる複数のシナリオシミュレーションも可能にする「AI共創型経営プラットフォーム」を導入。
・成 果:分析スピードが向上するだけでなく、客観性・正確性・実現可能性の高い戦略立案、リスク・機会の多角的な把握が可能になり、経営意思決定の質も向上。

<マーケティング:調査&企画エージェントによる「AIオートノマス化」>
・課 題:マーケティングデータの蓄積、分析ノウハウ、人材、いずれも整備に限界があり、属人的かつ限定的な施策実行に終始。
・企画開発:コンサルタント・リサーチャー・プランナーの役割を持った複数のエージェントからなるAIシステムを構築。顧客データやWEB検索機能なども連携させ、市場環境を反映した高精度なマーケティングシナリオを生成。
・成 果:AIエージェントとの対話を通して多様な企画立案が可能になり、施策実行のスピードと質を向上。クリエイティブ生成も含めたマーケティング全工程がオートノマス化し、自律的な価値創出機能へと進化。

今後の展望
AIエージェントは、その急進的な技術進化と期待値の高まりの一方で現段階はまだ活用黎明期であり、とくに企業変革・トランスフォーメーションを目的とした活用成功例が少ない状況にあります。当社では、こうした企業変革を含む「本来的な意味でのDX」をAIによって実現するテーマ領域を『バリューアップ型AIテーマ』と定義した上、これまで強み持って注力し、ノウハウを蓄積してまいりました。また、当社ではこれまでも生成AI・LLM(大規模言語モデル)・AIエージェントに関わるプロジェクト実績を多数推進しており、本ソリューションのリリースをもって、より一層の注力を進めてまいります。
また、AIエージェント領域は、その技術開発の先進性を背景として、データセンター、半導体、AIモデル、アプリケーションなど、各産業レイヤーでの連携が国際競争の観点ではとくに重要になっています。さらに、日本国内においては高齢化や人口減少、インフラの老朽化、気候変動といった課題先進性が言われるところです。こうした背景から、当社としては各産業レイヤーのプレイヤーとの連携も積極的に模索・推進し、AIによる「課題解決先進国」としてのモデル確立に貢献できるよう、本ソリューションの提供を含めた各種取り組みを引き続き進めてまいります。
ご参考情報
■株式会社Laboro.AI 会社概要
会 社 名:株式会社Laboro.AI(ラボロ エーアイ)
所 在 地:〒104-0061 東京都中央区銀座八丁目11-1
代 表 者:代表取締役CEO 椎橋徹夫
代表取締役COO兼CTO 藤原弘将
設 立:2016年4月1日
事業内容:機械学習を活用したオーダーメイド型AI『カスタムAI』の開発
カスタムAI導入のためのコンサルティング
U R L : https://laboro.ai/
株式会社Laboro.AIは、オーダーメイドのAIソリューション『カスタムAI』の開発・提供を事業とし、アカデミア(学術分野)で研究される先端のAI・機械学習技術をビジネスへとつなぎ届け、すべての産業の新たな姿をつくることをミッションに掲げています。業界に隔たりなく様々な企業のコアビジネスの改革を支援しており、その専門性から支持を得る国内有数のAIスペシャリスト集団です。
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