吃音、教育格差、防犯、孤立・孤独などをテーマにしたチームが受賞!学生シビックテック開発コンテスト「Civictech Challenge Cup U-22」開催4回目で初めて対面会場の最終報告会実施。
社会課題解決をテーマにした学生による学生のためのプロトタイプ開発コンテストを開催。参加者165名35チームがチーム開発に取り組み、大賞・企業賞・特別賞の受賞チームが決定しました!
■最終審査会の様子
10月8日(日)、博報堂が未来創造の技術としてのクリエイティビティを研究し、開発し、社会実験していく場として2020年に設立した「UNIVERSITY of CREATIVITY(ユニバーシティ・オブ・クリエイティビティ)」(略称、UoC)TOKYO Campusを会場としてお借りし、ファイナリスト8チームの発表と質疑応答、表彰を行いました。4年目にして初めてファイナリストと審査員の両方が会場で顔を合わせる形式が可能となった今回、近畿、東北、中部、中国、九州と地域から集まった参加者が9割を越え、全国各地から集結する形となりました。
ゲストトークには過去回の受賞チームメンバー(アルムナイ)である堀さん、和田さん、横井さんを招き、社会人として活躍する先輩や大学院に進学して勉学に励む先輩から「今後のチャレンジ」についてもメッセージをいただきました。また、その他にも「個人MVP」として、ファイナリストチーム以外の参加者の中で、チームづくりに尽力した、CCC U-22期間での成長が著しい方などを個別に表彰しました。
(最終審査会アーカイブ動画:https://www.youtube.com/live/sKAtqiWDU9w?si=xQ3MZ200LVIKMfMP)
■受賞作品一覧
大賞:べあてっく
AWS賞 :H2O(エイチツーオー)
クリーチャーズ賞:ジェルホス
Salesforce賞:Cheagle(チーグル)
英治出版賞:ぼっぢ
中川政七商店賞:RiverPotter(リバーポッター)
Code for Japan賞:Cheagle(チーグル)
オーディエンス賞:ジェルホス
■受賞チーム
吃音症患者向け音声編集サポートツール「べあてっく」:身近な人が吃音が原因で就職活動の面接に苦労しているという気づきから始まった企画でヒアリングや研究資料の調査を重ねながらつくられた作品。音声をアップロードすると、吃音(連発・伸発・難発)を取り除いた音声をダウンロードでき、音声や動画を提出する類の面接・面談・プレゼンテーションを補助するシステムを開発。文字起こしした音声をGPTが読み、それに対するポジティブなフィードバックやアドバイスを提供。台本も入力することが可能で、入力すると音声と見比べてそれを元にしたアドバイスを提供してくれる。大賞を受賞。
ゴミ収集・移動ロボット「トラカム」:ライントレーサーを使用したゴミ箱を動かすためのガジェット。ゴミ箱が動くことで、校内で働く清掃員の移動時間、移動距離を大幅に削減でき、フットスイッチにすることでゴミを集める際の足腰への負担も軽減。Creatures賞・オーディエンス賞のダブル受賞。
子どもと保護者の安全マップ「Safe Navi」:子どもたちが安全な道を通って登下校ができるように、大通りを通る経路や交番を通過地点に設定できるルート作成アプリ。保護者もアカウントを連携し見守ることができる。AWS賞受賞
学内友達づくり「Friends」:教科書シェアや時間割共有など、学内コミュニティに特化した機能を用いて、友達が欲しいけれど自分から話しかけることができずに孤立化する学生を手助けする仕組みを提案。英治出版賞受賞
バスの位置情報アプリ「どこバス」:バス会社がアプリ提供をできていないエリアでもバスの走る位置を可視化するためのアプリ。現在地や遅延状況、混雑状況の情報共有でバスが公共交通の要になっている地域に暮らす市民をサポートする。中川政七商店賞を受賞
AIを活用したストーリー生成と読み聞かせの知育アプリ「アパパネ」:子どもが自分で考えたキャラクターや設定を活用しながら物語と挿絵を生成し、読み聞かせや読解力テストの機能などで「言葉のマインクラフト」のような遊びながら学べるコンテンツを提供。関西の幼稚園での実証実験を予定している。Salesforce賞・Code for Japan賞をダブル受賞
■学生が運営し、学生が参加する、プロトタイプ開発のプログラム
Civictech Challenge Cup U-22(CCC U-22)は、累計600名以上の学生シビックハッカーを育成してきた、実践型デジタルシチズンシップ教育プログラムです。「COVID-19の影響で移動が制限されてしまい、インターンやオープンキャンパスに行けなくなった同級生が困っている。サマーインターンに参加できないということは、その後の就職活動にも影響してしまうのではないか」という北海道在住高専生がコロナ禍の学生を取り巻く課題に危機感を抱いたことがきっかけとなり、それに賛同した有志学生がコントリビュートする形で企画・運営している学生主導の学生向けプログラムです。単なる開発コンテストではなく、プロトタイピングの手法を学びながら開発実績を積むことで、若年層の学習機会・就職機会の減少という社会課題解決を目指すのがこのアワードの特徴です。2020年から毎年開催し、2023年度は第4回の開催として、北海道や奈良でアイデアソンを開催し、地域の学生への声掛けを重点的に行いながら参加者募集をしてきました。
NHKアイデアソンin北海道: https://www.code4japan.org/news/NHKideathon2023
奈良アイデアソン: https://www.code4japan.org/news/ideathon2023-nara
今年度は、エントリーした165名の学生が35チームを組成し、社会課題を解決するアイディアを考え、実際にその解決に向けたサービスのプロトタイプを開発してきました。課題抽出・アイデア出し・デザイン・開発だけでなく、ユーザーヒアリングやユーザーインタビューなどの調査も含めて取り組んできた内容なども含めて一次審査を行い、通過した8つの学生チームが、ファイナリストとして最終審査会でプレゼンテーションを実施しました。パートナー企業として協賛している国内外の大手IT企業の会社名やサービス名を冠した企業賞やCCC U-22の運営が選定する大賞が授与されました。
■STEAM教育・プログラミング教育・アントレプレナーシップ教育のフィールドづくり
プログラミング教育の必修化などを含め、公教育におけるプログラミング教育やプロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL:問題解決型学習・課題解決型学習)の重要性が高まっています。また、新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン教育やタブレット端末などを使った教育、デジタル活用できている環境で育っている子どもたちと、そうでない子どもたちの間には、教育機会や学習方法の選択における格差、情報格差が拡がりつつあります。
また、高等専門学校などではアントレプレナーシップ教育に向けて、技術を社会実装や事業開発に活用するための掛け合わせていく力を身につけていくことも求められており、教育の多角化と多様化も進み続けています。
CCC U-22は、オンライン環境を基盤とすることで、全国各地また海外に住んでいる学生の皆さんがオンライン上でチームを組成し、自分達が気になっている身近な課題をテーマに取り上げ、シビックテック的なアプローチでプロトタイプ開発をしながらチーム開発やデザイン設計を実践的に学んでいくコンテスト型の教育プログラムです。
<公式サイト>
<運営>
主催:
・一般社団法人コード・フォー・ジャパン
特別協賛:
・アマゾンウェブサービス株式会社
・株式会社 クリーチャーズ
協賛:
・株式会社セールスフォース・ジャパン
・UDトーク
・英治出版株式会社
・株式会社中川政七商店
協力:
・特定非営利活動法人Waffle
・Maker Faire Tokyo
・一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会(略称AIGID)
・Figma Japan株式会社
・Code for Fukuoka
・CODE for IKOMA
・CODE for YAMATOKORIYAMA
・Code for Nara
・一般社団法人官民共創HUB
・UNIVERSITY of CREATIVITY
ドリンクスポンサー:
・からだにユーグレナ
お菓子スポンサー:
・春日井なつ菓子 こんぺいとう
個人協賛:
・福野泰介様
・矢野敏樹様
・野口大貴様
・太田直樹様
・渡邊響様
【Code for Japanとは】
Code for Japanは、シビックテック (市民が主体となって自分たちの街の課題を技術で解決する)コミュニティづくり支援や、自治体への民間人材派遣などの事業に取り組む非営利団体です。より良い未来に向けて、立場を超えてさまざまな人たちと「ともに考え、ともにつくる」ための活動を行っていきます。(詳細は https://www.code4japan.org/ をご覧ください。)
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像