【映画館でオペラを】7/7(金)公開 英国ロイヤル・オペラ「フィガロの結婚」は18世紀の #MeToo オペラだった!モーツァルトの多様性とは!?

東宝東和株式会社

世界最高の名門歌劇場「英国ロイヤル・オペラ・ハウス」で上演されたバレエとオペラの舞台を、特別映像を交えてスクリーンで体験できる人気シリーズ「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2022/23」より、モーツァルト作曲『フィガロの結婚』が、7月7日(金)より1週間限定にて全国公開。

家田 淳氏(演出家・翻訳家 洗足学園音楽大学准教授)の解説とともに、

「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2022/23」の11作目、

ロイヤル・オペラ『フィガロの結婚』の見どころをご紹介!

 

© The Royal Opera, 2021. Photos by Clive Barda


  『セビリアの理髪師』から続く物語を、人気演出家ディヴィッド・マクヴィカーが、ロココ絵画のように美しい舞台に、今の私たちと何ら変わることのない問題や悩み、そして愛情を持てあまして右往左往する人々を、革新的な演出で描き出した『フィガロの結婚』。2006年に英国ロイヤル・オペラで初演されたこのプロダクションは、数ある舞台の中でも「決定版!」と言われ大評判となった。

 

  家田氏は、見どころについて、「美術・照明・衣裳がきわめて美しく、大きな窓から取り込んだ明かりが、一日の時間経過を表しつつ、一瞬一瞬を絵画のように照らし出す。今回の再演の歌手の顔ぶれは若く、人物たちの実年齢に近くて、演技も達者。」、さらに続けて、「指揮者・パッパーノと演出家・マクヴィカーは相性が良いようで、指揮者と演出家の作品に対するビジョンが必ずしも一致しない場合も多い中、音楽・演技の表現が完全に融合した舞台は、オペラの理想的な形。」と語る。



  そして、モーツァルトの代表作品としての『フィガロの結婚』について「その新しさに驚かされる。賢い女性たちが手を組んで、セクハラ親父を懲らしめる物語。これは18世紀の#MeTooオペラだこんなオペラはモーツァルト以前には存在しなかった。」と評す。

フィガロは一見、婚約者スザンナを守るために上司の伯爵に果敢に立ち向かうヒーローだが、実は作品中、フィガロの計画はほぼどれも失敗に終わる。彼だけではなく、スザンナに言い寄る浮気性の伯爵や、伯爵夫人に恋する小姓ケルビーノもしかりで、男たちはヘマばかりしている。状況を救うのはスザンナであり、伯爵夫人であり、スザンナの恋敵マルチェリーナ、スザンナの従姉妹バルバリーナといった女性陣なのだ。



 さらに、伯爵から、医者、召使、庭師・農民まで、あらゆる階層の人間が登場する。それぞれに性格描写が細かく人間味をもって描かれており、しかも中心にいるのは貴族ではなく召使のフィガロとスザンナである。

これについて、家田氏は、「完全な身分社会だったフランス革命前のヨーロッパにおいて、ここまで平民が中心になって活躍するオペラを作った人もモーツァルト以前にはいなかった。音楽的にも、全役の中で一番低い音を歌うのがフィガロで、一番高い音を歌うのがスザンナ。それ以外の人物たちは彼らの間にはさまれている形になっているという、小憎い仕掛けだ。伯爵夫人とスザンナには声が完璧に溶け合う手紙の二重唱を歌わせ、音楽によって身分の差を消している。つまりモーツァルトは多様性の作曲家でもあった。240年近く前に、現在の私たちの社会に吹いている旋風を先取りしていたとは、改めてモーツァルトの慧眼に感服する。」とモーツァルトの先見性について惜しみない賞賛を送っている。




家田 淳氏(演出家・翻訳家 洗足学園音楽大学准教授)『フィガロの結婚』解説全文はコチラ

http://tohotowa.co.jp/roh/news/2023/06/30/kaisetsu_the_marriage_of_figaro2022/


  • ロイヤル・オペラ『フィガロの結婚』作品情報

 

【STORY】


  スペインのセビリア近郊。今日はアルマヴィーヴァ伯爵の召使フィガロが、伯爵夫人の小間使いスザンナと結婚するめでたき日。だがスザンナから、伯爵が彼女を狙っていることを知らされたフィガロは心穏やかではいられない。おまけに昔、フィガロの知恵で懲らしめられたバルトロや、フィガロに借金のカタに結婚するように迫るマルチェッリーナも彼を悩ませる。フィガロとスザンナは、夫の愛情を取り戻したいと願っている伯爵夫人の協力を得て伯爵を罠にかけようとするが、反対に、夫人は彼女に憧れる小姓ケルビーノと二人きりでいるところを伯爵に急襲され大変な事態に。狂おしき一日は一体どのような終わりを迎えるのか!?



《フィガロの結婚》全4幕

【音楽】:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

【台本】:ロレンツォ・ダ・ポンテ
(原作:ピエール=オーギュスタン・カロン・ド・ボーマルシェの戯曲『狂おしき一日、またはフィガロの結婚』)

【指揮】:アントニオ・パッパーノ

【演出】:ディヴィッド・マクヴィカー



【出演】  

フィガロ:リッカルド・ファッシ

スザンナ:ジュリア・セメンツァート

バルトロ:ヘンリー・ウォディントン

マルチェッリーナ:モニカ・バチェッリ

ケルビーノ:ハンナ・ヒップ

アルマヴィーヴァ伯爵:ヘルマン・E・アルカンタラ

ドン・バリージオ:グレゴリー・ボンファッティ

アルマヴィーヴァ伯爵夫人:フェデリカ・ロンバルディ

アントニオ:ジェレミー・ホワイト

ドン・クルツィオ:アラスデア・エリオット

バルバリーナ:ヘレン・ウィザース



7月7日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋 ほか全国公開


 ■公式サイト:http://tohotowa.co.jp/roh/   

■配給:東宝東和




 

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