サステナブル・ラボ、社員食堂とROEや労働生産性に関する分析レポートをForbes JAPANにて発表
「社食がある企業」は強い? あるなしで労働生産性は変わるのか
コロナ禍が開け、出社回帰する企業も多いなか、コロナ禍ではクローズしていた社員食堂(以下、社食)を完全再開する動きも増加しています。社員のエンゲージメント向上や健康促進とはいえ、さまざまな福利厚生のなかでも、あえて維持コストのかかる社食を設置する企業も多いですが、社食の設置は、企業の業績やパフォーマンスとの連関性があるのか––––。ビッグデータを用いて分析を行いました。
▼レポートの全文はこちら(Forbes JAPAN webへ飛びます)
https://forbesjapan.com/articles/detail/64196
仮説
調査にあたって、以下の仮説を設定した。
・社食(広義的な意味、カフェテリアプラン、食事補助なども含む)を設置している企業と設置していない企業では、それぞれ異なる特徴を持つ。
・具体的に、企業規模、従業員満足度、ガバナンス、報酬・人件費および生産性の面において異なる。
スコープ
調査は以下のスコープで行った。
・東証プライム上場企業1836社、2022年(一部は2021年)の約3.6万データポイントを分析。
・社食の設置有無の特定にあたって、各社の開示資料(統合報告書など)、ニュース、記事、社食関連アワード・大賞・表彰など、複数の情報ソースから社食を設置している会社を特定。
・ニュース・記事は主に2018年から2023年までのものを参照。各アワード・大賞・表彰はテーマが幅広いため、具体的には社食だけでなく、食育活動、栄養、健康づくりなども含まれる。
調査結果
・プライム企業の約1/3が社員食堂を設置している。
・大企業で設置されていることが多く、業界別では不動産・公益事業・通信の5割弱が社食を提供している。
・労働生産性や従業員評価、収益性等との相関は業種別に特徴があり、明確な差が出る。
・当然、社食の設置は福利厚生の充実に関する満足度に直結している。また、報酬への満足度との相関性や企業カルチャーの満足度との相関性も高い。ただし、社食の設置のみが従業員満足度を上げるファクターにはならない。
・社食を設置すれば、必ずしも業績、または生産性を押し上げるということではない。ただし、金融・情報技術・コミュニケーションサービス等、高度なスキルを持った人材が必要なセクターでは社食を設置している企業と、していない企業のROEの差が最も高い。(図1参照)
この3セクターの特性としては、「人的資本の重要度が高く、高度なスキルを持つ労働力を引きつけ保持し、開発することで、競争力に繋がる」という点が挙げられるだろう。
図1:ROE平均値の比較(社食有無別、GICSセクター別)
作成:サステナブル・ラボ
サステナブル・ラボ株式会社
定性的に語られやすい企業の環境・社会貢献度をビッグデータとAIを用いて定量化する非財務データプラットフォーム「TERRAST」やESG/SDGs経営推進ツール「TERRAST for Enterprise」を開発。2023年夏には日本で唯一のサステナブル企業名鑑「テラスTV」をローンチ。データサイエンス × サステナビリティ × 金融工学領域の出身者による、SDGs/ESGに特化した非財務ビッグデータ集団として、社会・環境貢献と経済をシームレスに接続することを目指している。
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会社名:サステナブル・ラボ株式会社
代表取締役:平瀬錬司
所在地:東京都千代田区大手町1丁目6-1 大手町ビル 4 階 FINOLAB内
事業内容:ESG/SDGsに特化した非財務データプラットフォームの提供および非財務情報を含めた企業価値に係る研究開発
設立年月:2019年1月
公式HP:https://suslab.net
金融機関・コンサルティングファーム・経営企画向け、日本最大級のESG/SDGsデータツール「TERRASTβ」:https://www.terrast.biz/
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