ベーリンガーインゲルハイム、C型慢性肝炎を対象とするフェーズ3試験プログラムの患者登録を完了
この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が12月9日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈についてはオリジナルが優先することをご了承ください。
2011年12月9日 ドイツ/インゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは12月9日、C型慢性肝炎患者の治療を目的に開発中の経口プロテアーゼ阻害剤BI 201335 NAを検討するフェーズ3試験プログラムについて、患者割付が完了したと発表しました。
このプログラムは現在、世界15カ国350以上の施設で実施されています。過去に治療経験のある患者と初めて治療を受ける(未治療の)患者を合わせて、合計で約2,000人を対象としています。主な国・地域は、欧州、日本、米国、カナダ、台湾、韓国、ロシアです。
3つのフェーズ3試験で構成される臨床試験プログラムは、ジェノタイプ1型C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus: HCV)に感染した患者に、BI 201335 NAをペグインターフェロン/リバビリン(PegIFN/RBV)に上乗せした際の有用性を検討します。C型慢性肝炎患者の多くは、最も治療困難とされるジェノタイプ1型HCVに感染しています。なお主要評価項目は、持続的ウイルス学的著効(SVR: sustained viral response:ウイルス学的に、治癒したかどうかをみる指標)です。試験結果については2013年前半の発表を予定しています。
シカゴ大学(米国)メディカルセンター内科学教授で、当試験プログラムを主幹するProf. Donald Jensenは次のように述べています。「これまでの試験から、BI 201335 NAは、従来から治療困難とされている患者集団でウイルス学的治癒率を向上させることが示されております。また1日1回投与によるコンプライアンスの向上が見込まれることから、実際の臨床現場で高い有効性を発揮するとの期待がかけられています」。
米国食品医薬品局(FDA)は、このBI 201335 NAの試験プログラム全体をファストトラックに指定しました。ファストトラックとは、重大な疾患や医療ニーズの高い治療法の開発を促進し、迅速に審査する制度です。革新的な治療法をなるべく早く患者に提供することを目的としています。
ベーリンガーインゲルハイム医薬開発担当上級副社長のProf.クラウス・デュギは次のように述べています。「BI 201335 NA によるC型慢性肝炎治療の治癒率向上の可能性を見いだすことが、この試験プログラムの最重要テーマです。BI 201335 NAの試験プログラムは順調な進展をみせています。また、この他にも当社には有望なHCVパイプラインがあり、世界中でC型慢性肝炎と闘う1億7,000万人もの患者さんに重要な治療選択肢を提供出来るようになると確信しています」。
C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus: HCV)について
HCVは肝臓の感染性疾患であり、慢性肝疾患および肝移植の主因となっています。HCVによる慢性感染患者数は世界全体で1億7,000万人と推定されており、年間300~400万人が新たに感染しています。急性期でウイルス除去できる患者はわずか20~45%ほどです。その他の慢性感染患者のうち、20%が平均20年以内に肝硬変を発症します。肝硬変発症後の死亡率は年間2~5%です。HCV感染による末期の肝疾患は現在、欧米諸国における肝移植の主因となっています。
ベーリンガーインゲルハイムとウイルス性疾患領域について
ベーリンガーインゲルハイムは、ウイルス性疾患をはじめとする6つの疾患領域を対象に、7,500人以上の研究者がグローバルR&Dネットワークで学術研究に取り組んでいます。HCVに関する現在進行中の研究プログラム以外にも、ベーリンガーインゲルハイムは抗ウイルス薬の研究開発に長年携わってきており、HIV治療用の化合物(非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤として世界で初めて承認されたビラミューン®)などが開発されました。カナダのラヴァル研究所では1990年代初頭からウイルス性疾患の研究を行っており、アンメットニーズの高い新しい治療薬の開発に力を注ぎ、成果を上げています。
ベーリンガーインゲルハイムとC型肝炎について
ベーリンガーインゲルハイムはHCVersoTMという、現行のHCV治療の常識を乗り越えることを目指した、この領域に特化した治療薬開発プログラムを進行させています。同プログラムは、現行の治療レジメンの壁を超え、患者のためになる革新的なHCV治療の提供を目標としています。BI 201335 NAは、現在開発中の経口C型肝炎ウイルス(HCV) NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤であり、フェーズ2b試験まで臨床試験を完了しています。
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業のひとつです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と42,000人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
2010年度は126億ユーロ(約1兆4,658億円)の売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約24%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp
2011年12月9日 ドイツ/インゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは12月9日、C型慢性肝炎患者の治療を目的に開発中の経口プロテアーゼ阻害剤BI 201335 NAを検討するフェーズ3試験プログラムについて、患者割付が完了したと発表しました。
このプログラムは現在、世界15カ国350以上の施設で実施されています。過去に治療経験のある患者と初めて治療を受ける(未治療の)患者を合わせて、合計で約2,000人を対象としています。主な国・地域は、欧州、日本、米国、カナダ、台湾、韓国、ロシアです。
3つのフェーズ3試験で構成される臨床試験プログラムは、ジェノタイプ1型C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus: HCV)に感染した患者に、BI 201335 NAをペグインターフェロン/リバビリン(PegIFN/RBV)に上乗せした際の有用性を検討します。C型慢性肝炎患者の多くは、最も治療困難とされるジェノタイプ1型HCVに感染しています。なお主要評価項目は、持続的ウイルス学的著効(SVR: sustained viral response:ウイルス学的に、治癒したかどうかをみる指標)です。試験結果については2013年前半の発表を予定しています。
シカゴ大学(米国)メディカルセンター内科学教授で、当試験プログラムを主幹するProf. Donald Jensenは次のように述べています。「これまでの試験から、BI 201335 NAは、従来から治療困難とされている患者集団でウイルス学的治癒率を向上させることが示されております。また1日1回投与によるコンプライアンスの向上が見込まれることから、実際の臨床現場で高い有効性を発揮するとの期待がかけられています」。
米国食品医薬品局(FDA)は、このBI 201335 NAの試験プログラム全体をファストトラックに指定しました。ファストトラックとは、重大な疾患や医療ニーズの高い治療法の開発を促進し、迅速に審査する制度です。革新的な治療法をなるべく早く患者に提供することを目的としています。
ベーリンガーインゲルハイム医薬開発担当上級副社長のProf.クラウス・デュギは次のように述べています。「BI 201335 NA によるC型慢性肝炎治療の治癒率向上の可能性を見いだすことが、この試験プログラムの最重要テーマです。BI 201335 NAの試験プログラムは順調な進展をみせています。また、この他にも当社には有望なHCVパイプラインがあり、世界中でC型慢性肝炎と闘う1億7,000万人もの患者さんに重要な治療選択肢を提供出来るようになると確信しています」。
C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus: HCV)について
HCVは肝臓の感染性疾患であり、慢性肝疾患および肝移植の主因となっています。HCVによる慢性感染患者数は世界全体で1億7,000万人と推定されており、年間300~400万人が新たに感染しています。急性期でウイルス除去できる患者はわずか20~45%ほどです。その他の慢性感染患者のうち、20%が平均20年以内に肝硬変を発症します。肝硬変発症後の死亡率は年間2~5%です。HCV感染による末期の肝疾患は現在、欧米諸国における肝移植の主因となっています。
ベーリンガーインゲルハイムとウイルス性疾患領域について
ベーリンガーインゲルハイムは、ウイルス性疾患をはじめとする6つの疾患領域を対象に、7,500人以上の研究者がグローバルR&Dネットワークで学術研究に取り組んでいます。HCVに関する現在進行中の研究プログラム以外にも、ベーリンガーインゲルハイムは抗ウイルス薬の研究開発に長年携わってきており、HIV治療用の化合物(非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤として世界で初めて承認されたビラミューン®)などが開発されました。カナダのラヴァル研究所では1990年代初頭からウイルス性疾患の研究を行っており、アンメットニーズの高い新しい治療薬の開発に力を注ぎ、成果を上げています。
ベーリンガーインゲルハイムとC型肝炎について
ベーリンガーインゲルハイムはHCVersoTMという、現行のHCV治療の常識を乗り越えることを目指した、この領域に特化した治療薬開発プログラムを進行させています。同プログラムは、現行の治療レジメンの壁を超え、患者のためになる革新的なHCV治療の提供を目標としています。BI 201335 NAは、現在開発中の経口C型肝炎ウイルス(HCV) NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤であり、フェーズ2b試験まで臨床試験を完了しています。
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業のひとつです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と42,000人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
2010年度は126億ユーロ(約1兆4,658億円)の売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約24%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp