「天若湖アートプロジェクト2023『あかりがつなぐ記憶』」を開催
学生約30人が協力し日吉ダム湖(天若湖)面にかつてあった集落のあかりを11月4日夕刻から5日深夜にかけ再現
【本件のポイント】
● 学生を含むプロジェクトメンバーでGPSを使って当時あった建物の位置を測定、水没した場所に暮らした人々を思いながら、ライトを設置し、集落のあかりを再現しました。
● 上流と下流、流域市民の間でダムの恩恵と共にその地域にあった人々の生活を回想することで共感的理解を創出しようとする意義の深いプロジェクトです。
天若湖は、「水害に挑み」「水枯れを防ぎ」「水の恵みを広く活かす」という目的でつくられた「日吉ダム」(京都府南丹市日吉町)によって生まれたダム湖で、京阪神地域の水瓶として下流の人々の生活に多大な恩恵をもたらしてきました。
そこには、かつて7つの集落があり、ダム建設にともない5集落が水没しました。本プロジェクトは、水没した人々の家々や学校、保育園、神社、お寺などの真上に位置する湖面に一年に一晩だけあかりを浮かべ灯すというものです。今回は水没した2集落の夜景を再現しました。
学生たちは、GPSを使って当時あった建物の位置を一つ一つ測定し、水没した場所に暮らした人々を思いながら、ライトを丁寧に設置して、その地にあったであろうあかりを再現しました。
天若湖アートプロジェクト実行委員会は、2005年夏より夜の湖面にかつての村々のあかりを灯す「あかりがつなぐ記憶」を中心に「天若湖アートプロジェクト」を実施しています。本学学生は初年度より本プロジェクトに参加しており、卒業してからも参加している卒業生もいます。「まぼろしの夜景を見る」という経験を共にし、上流と下流、流域市民の間で、ダムの恩恵と共にその地域にあった人々の生活を回想することで共感的理解を創出しようとする意義の深いプロジェクトです。
■ダムデータ(独立行政法人 水資源機構より)
所在地:京都府南丹市
河川名:淀川水系桂川
型式:重力式コンクリートダム
ゲート:高圧ラジアルゲート×2門
ラジアルゲート×4門
堤高:67メートル
堤頂長:438メートル
総貯水容量:6,600万立方メートル
管理者:水資源機構
本体着工年:1993年
完成年:1998年
■天若湖
1998年4月に完成した日吉ダムにできたダム湖(近畿では最大規模のダムでダム湖百選に選ばれている)。「天若」と呼ばれていた地域名から「天若湖」と名づけられました。
GPSを使って当時あった建物の位置を一つ一つ測定し、その真上にあかりを丁寧に置いていきました。
■旧湯浅孝氏民家
南丹市日吉町字天若の沢田地区に建っていた民家で、所有者の湯浅孝氏から譲り受けて移築されたものです。
■ダム建設にともない水没した5つの集落
■当日の様子
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像