基本ソフトウェアにおける持続的イノベーションにより、多様なコンピューティングパワーを実現

 4月25日に中国深センで開催されたHuawei Developer Conference 2021 (HDC.Cloud 2021)において、Huawei Computing Product LineのR&D最高責任者熊彦氏は、 「基本ソフトウェアにおける持続的イノベーションにより、多様なコンピューティングパワーを実現」と題する基調講演を行い、一新されたKunpengコミュニティとAscendコミュニティのサービス開始を発表しました。

                                                             基調講演を行う熊彦氏
   基本ソフトウェアは、コンピューティング業界の「魂」です。ファーウェイは一貫してKunpengとAscendの基本ソフトウェアとハードウェアの持続的イノベーションに注力し成果を上げてきました。KunpengとAscendのコンピューティング事業を構築し、多様なコンピューティングの可能性に期待を寄せています。ハードウェアや基本機能、アプリケーション、開発のイネーブルメントに軸を据え、オペレーションシステムの openEuler、エンタープライズクラスのデータベースopenGauss、オールシナリオAIコンピューティングフレームワークMindSpore、KunpengアプリケーションイネーブルメントキットBoostKit、および全工程開発ツールチェーン (Kunpeng DevKit やAscend MindStudio)などの基本的なコンピューティングソフトウェアスタックを構築しています。これにより、多様なコンピューティングパワーを解き放ち、アプリケーションパフォーマンスを2倍以上に向上させ、シンプルかつ効率的な開発エクスペリエンスをもたらします。こうした成果は、革新的なアプリ開発を加速し、さまざまな業界のデジタルトランスフォーメーションとインテリジェントアップグレードを後押しします。

   基本ソフトウェア機能を強化し、多様なコンピューティングパワーを解放
   基本ソフトウェアの分野では、ファーウェイはオペレーティングシステムOpenEuler、エンタープライズクラスデータベースOpenGauss、およびオールシナリオAIフレームワークMindSporeをオープンソース化しており、産業界と共にこの3つのオープンソース・コミュニティの構築・使用・管理に取り組み、基本ソフトウェアの開発とイノベーションを加速させています。その成果として、本日openEuler 21.03、openGauss 2.0、MindSpore 1.2の新バージョンを予定通りリリースする運びとなりました。

   OpenEulerにおいて、多様なコンピューティング環境に適したネイティブのオープンソースコミュニティの構築に力を入れています。1年前に最初のLTSバージョンがOpenEulerコミュニティよりリリースされて以来、中国の主流オペレーティングシステムベンダーはそろってLTSバージョンをベースに商用バージョンを発表しました。現在金融、通信、電力などの業界で大規模に商用化されています。今回リリースしたOpenEuler21.03は、最新のカーネルバージョンLinux5.10をベースに開発されました。 このバージョンでは、千コアスケジューリング、PBレベルのメモリ階層管理、カーネルホットアップグレードなどの特性を備え、さまざまなプロセッサアーキテクチャ用に統合された機密コンピューティングフレームワークを提供し、Kunpeng、Ascend、x86などのさまざまなコンピューティングパワーをサポートしています。 OpenEulerは、多様なコンピューティングパワーを集約する革新的なプラットフォームとなっています。

  OpenGaussは昨年6月にオープンソースとして公開して以来、データベース事業者のパートナー6社が相次いでOpenGaussベースの商用バージョンをリリースしました。現在これらの商用バージョンは、金融や電力など様々な業種のお客様に利用していただいています。今回リリースされたOpenGauss2.0コミュニティ長期サポートバージョンは、エンタープライズクラスのパフォーマンス、セキュリティ、O&Mにおいて全面的に向上しました。アーキテクチャとエンジニアリングの最適化により、新バージョンでは4ソケットKunpeng サーバで230万tpmC のパフォーマンスを実現し、単一汎用サーバでの超高性能データベース展開が可能になりました。

  自動並列、オールシナリオAI、解釈可能な推奨モデルの3つの革新的な性能を備えたMindSpore1.2は、すでにMindSporeコミュニティで正式に運用されています。これは、パイプライン並列処理、モデル並列処理、データ並列処理の3つのテクノロジを組み合わせた、革新的な完全自動ハイブリッド並列処理ソリューションです。開発者は、単機のアルゴリズムコードを書き、いくつかの並列タグを追加すれば、トレーニングプロセスの自動セグメンテーション、コンピューティングと通信時間の最小化を実現し、スタティックグラフのトレーニングパフォーマンスを40%向上します。また MindSporeは、業界初のセマンティックレベルの解釈可能な推奨モデルであるTB-Netが組み込まれています。 MindSporeは、独自のナレッジグラフ双方向伝導技術を基に、業界モデルより解釈可能性を63%向上させました。 オープンソース版の公開は今年の6月に予定されており、開発者にダウンロードして試用していただくことができます。

アプリケーションイネーブルにより、パフォーマンスが倍に
   アプリケーションイネーブルメントキットBoostKitの昨年のリリース以来、Kunpengは主流アプリケーションにおいて極めて高いパフォーマンスを実現しました。最新の Kunpeng アプリケーションイネーブルメントキットBoostKit2.0 は、主にビッグデータ、分散ストレージ、データベースなど8つのシナリオで使用されます。ソフトウェアとハードウェアの最適化と革新的なコアアルゴリズムにより、主要アプリケーションのパフォーマンスはさらに20%以上向上します。 BoostKit は、インテリジェントなプリフェッチ、オフロード、マルチコア並列処理、ソフトウェアとハードウェアのコラボレーション、アルゴリズムなど5段階のインテリジェントなアクセラレーションにより、シンプルかつ効率的なビッグデータ処理を実現し、パフォーマンスが数倍に向上します。

開発のイネーブルメントにより 開発の簡素化と効率化が可能に
   最新のKunpeng DevKit2.3には、リモートデバッグ機能が搭載されています。Kunpengクラウド環境を利用して、開発者はローカルで開発、コンパイル、およびデバッグをワンストップでできます。また、新しいバージョンでは、包括的な診断およびデバッグツールも提供されています。 システムパフォーマンス不具合の特定精度は90%に達し、トラブルシューティング時間は80%短縮されます。アプリケーションの移行をサポートするため、Kunpeng DevKit 2.3 では、x86コンパイルからKunpengへのワンクタッチ変換機能が提供され、アプリケーションの平均移行効率が6人日から 2人日に向上しています。

   Ascend MindStudio3.0 には、コードとモデルの移植ツールとトレーニングの視覚化エキスパート・チューニング・システムが追加されており、開発者は Ascend ソフトウェアとハードウェアのプラットフォームをベースにしたより効率的な開発を行うことができます。 MindStudio 移行ツールは、数分間でのスクリプトとモデルのAscendへのワンタッチ移行をサポートします。平均的なワークロードは、1人月から 2人日に削減されます。

   KunpengとAscend基本ソフトウェアのエコシステムの繁栄には、産業界全体の努力が必要です。今日、KunpengとAscendコミュニティは新たなスタートを切りました。単なる開発者コミュニティにとどまらず、産業コミュニティとしての役割も果たしていくでしょう。ドメイン名もhikunpeng.comとhiascend.comに一新されたコミュニティは、技術支援と開発、学習と成長、エコシステムの協業、応用と実践、産業界との交流などの内容を追加しました。産業界全体を巻き込み、KunpengとAscend産業チェーン向けワンストップ産業コミュニティを構築してまいります。

 

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会社概要

華為技術日本株式会社

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https://www.huawei.com/jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエアウエストタワー12F
電話番号
03-6266-8008
代表者名
侯涛
上場
未上場
資本金
-
設立
2005年11月