そごう・西武とRidgelinez、国内百貨店業界初のバーコードとRFIDに依存しない単品在庫管理デジタル化の取り組みを開始
AIを活用し、売場のペーパー業務と人力作業のDXを実現
西武池袋本店 諸国銘菓、名産売場
従来の発注・在庫管理における課題
コンビニエンスストアやアパレルなどで広く採用されている在庫管理のデジタル化手法は、取引先の協力のもと商品バーコード、RFIDなどの運用統制が必要となります。一方、そごう・西武の諸国銘菓、名産売場は、取扱いメーカーや商品が多岐にわたり、完全な形でのJANコード(※2)による管理ができていませんでした。結果として、発注業務や在庫管理をデジタル化できず紙台帳で運用し、個人の経験や勘に基づく発注をFAXで実施せざるを得ませんでした。そのため、発注に時間がかかる、担当者によって発注精度のばらつきがでる、ECと連動ができない、賞味期限がある商品の販売機会を損失している、などの課題を抱えていました。
本取り組みの詳細
上記課題を解決するため、そごう・西武はRidgelinezとともに、売り場のデジタル化を目指し、画像認識AIによる単品在庫管理に向けて、取り組みを開始しました。NeoX株式会社が開発した画像認識AIを、Ridgelinezが開発した在庫管理業務アプリに組み込むことで、バーコードなどの有無にかかわらず、商品在庫の単品管理が可能な
仕組みを実現し、2022年1月から実証実験を開始しました。実証実験では、紙台帳の管理が不要となったことにより、発注、検品、納品作業時間の33%削減を実現しました。また、デジタルダッシュボード(※3)の情報を活用した過剰発注の発見により、廃棄ロス削減に向けた発注調整を開始しました。なお、画像認識AIの検知率については、実験を重ねることで約99%にまで高めることができています。
在庫管理業務アプリ画面
実証実験における成果 ・画像認識AIを活用した単品在庫管理の実現 |
今後の目標
そごう・西武は今後、Ridgelinezとともに本取り組みの対象売場を拡張しながら在庫情報のデジタル化をさらに進め、その情報をもとにAIを活用した需要予測や発注の自動化を目指します。また在庫情報を自社ECサイトに連携することで、同サイトの商品を拡充し販売を強化していきます。
※1 当社調べ(2023年7月時点/対象:日本国内百貨店)
※2 JANコード 商品識別のための国際標準バーコードです。
※3 デジタルダッシュボード ビジネスの重要な指標を一覧表示し、リアルタイムで情報を追跡・分析するための視覚的な管理ツールです。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
株式会社そごう・西武について
「新しい発見を提案し続ける百貨店へ」全国に10店舗を展開。フルラインアップの大都市型店舗からデイリーニーズにお応えするショッピングセンター型店舗まで立地特性を生かした多様な店舗展開をおこなっています。
Ridgelinez株式会社について
Ridgelinezは戦略から実行までを支援する総合プロフェッショナルファームです。ストラテジー、デザイン、テクノロジーをクリエイティブに融合させ、クライアントの経営課題解決に伴走します。金融、製造、通信、運輸、リテールなど多岐にわたる業界で、デジタルテクノロジーを通じて変革を加速し、End to Endのコンサルティングサービスを提供します。Ridgelinezは変革の中核となる「人」を起点にした独自の先見力によって、チェンジリーダーとともに持続的な未来を創造するパートナーとして社会に貢献します。
サービスに関するお問い合わせ
Ridgelinez株式会社 Consumer Products, Distribution & Retail 入來
本サービスに関するお問い合わせ:https://www.ridgelinez.com/contact/form/service/
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