『東日本大震災後の生活者の意識と行動調査・第3弾』
全国的に不安は解消に向かっているが、東北では逆に不安感は強まっている
被災地でボランティア活動した人は3.2%にとどまるも、5割以上の人が機会があれば活動しようと思っている
これまでの寄付額(中央値)は「3,000円」。金銭寄付した人は81.3%
新寄付税制を知らないと回答した人は約7割にものぼる
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮首賢治)は、『東日本大震災後の生活者の意識と行動調査・第3弾』をまとめました。本調査は、2011年7月26日~28日に全国(震災の被害地域を除く)のインテージ・ネットモニター 18~69才の男女個人を対象としてインターネット調査を行い、2,870名から得られた回答結果をまとめました。また、震災1ヵ月後の2011年4月5日~7日に実施した「震災後の意識変化や行動に関する調査」と比較し、生活者の意識の変化を考察しました。
■調査結果のポイント
・4月時点に比べ、全国的には不安は解消に向かっているが、東北では逆に不安感は強まっている。
・最大の不安要因は、東北では「放射能漏れ事故」。関東・京浜、北陸・東海、京阪神では「さらなる大地震や大津波の可能性」。
・東日本大震災の復興のため、被災地でボランティア活動をした人は全国で3.2%、東北では10.3%。
・ボランティア活動をしようと思っている人は「機会があれば」という人も含め、5割を超える。ボランティア活動促進のためには、学生では学校単位での機会提供、独身社会人ではボランティア休暇制度の整備が必要。
・震災以降、これまでの寄付額(中央値)は「3,000円」。金銭寄付した人は81.3%。ライフステージ別でみると、子供が独立した層では寄付額(中央値)が5,000円と最も高い。
・新寄付税制を知らないと回答した人は70.4%にものぼり、内容まで理解している人は4.4%にすぎない。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査地域:震災の被害を受けられた下記地域を除く 全国
岩手県・大船渡市、陸前高田市、上閉伊郡大槌町
宮城県・亘理郡山元町、黒川郡大衡村、牡鹿郡女川町、本吉郡南三陸町
福島県・南相馬市、双葉郡広野町、楢葉町、富岡町、川内村(※)、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村(※)、相馬郡新地町、飯舘村(※)
(※)は地震ではなく原発による除外として設定しています。
調査対象者:インテージ・ネットモニター 18~69歳 男女個人
調査期間:2011年7月26日(火)~7月28日(木)
調査実施機関:株式会社インテージ
1.全国的には不安は解消に向かっている一方、東北では4月時点よりも不安感は強まっている。
全国では、「多少不安を感じる・不安を感じる・強い不安を感じる」と答えた割合は62.5%と、4月実施の調査(66.9%)からやや減少。
地域別で特に東北、関東・京浜、京阪神を比較すると、関東・京浜、京阪神は4月に比べやや減少している一方で、東北は4月時点では70.2%が、今回は76.4%と不安感が強まっている。
2.最大の不安要因は、東北では「放射能漏れ事故」。関東・京浜、北陸・東海、京阪神では「さらなる大地震や大津波の可能性」。
不安の要因は、東北では「余震の発生」86.0%、「福島第一原発での放射線漏れ事故」78.3%、「政府や行政機関の対応」77.0%と続く(上表・複数回答)。そのなかで最大の不安要因を聞いたところ、「福島第一原発での放射線漏れ事故」が23.6%にのぼった(下表・単数回答)。「余震」も他エリアと比べて10ポイント高い(下表・単数回答)。放射性物質の除染や余震への備えなどの対策が急がれる。
一方、関東・京浜、北陸・東海、京阪神における不安の要因(上表・複数回答)は「福島第一原発での放射線漏れ事故」が1位で、広範に影響を及ぼす問題となっている。また、最大の不安要因に絞った場合(下表・単数回答)は「さらなる大地震や大津波の発生の可能性」となっており、不安払拭のためには各地の具体的な防災対策が必要と考えられる。
3.東日本大震災の復興のため、被災地でボランティア活動をした人は全体の3.2%、東北では10.3%。
これまでに被災地でボランティア活動を行った人は3.2%だが、ボランティア活動の意向のある人は、「しようと思っている」、「機会があれば」という人も含め、50%を超える。
4.ボランティア活動促進のカギは、学生では学校単位での機会提供、独身社会人ではボランティア休暇制度の整備。
ボランティア活動を促進する方策として支持率が高かったのは、ライフステージ別でみると『高校生・学生』と『子手離れ』では「企業・学校単位での機会提供」。『独身社会人』と『子育て』は「ボランティア休暇制度の整備」。『子独立』では、「内容の明確化」と回答。
5.7月調査時点:これまでの寄付額(中央値)は「3,000円」。金銭寄付した人は81.3%。
これまでの現金による寄付額(中央値)は、おおむね「3,000円」。平均値は全国で10,530円。金銭寄付をした人は、今回の調査回答者全体の81.3%。
ライフステージでみると、子独立では寄付額(中央値)が5,000円と最も高い。
※中央値・・・回答を順番に並べた際に中央に位置する値
6.新寄付税制を知らないとした人は70.4%にものぼり、内容まで理解している人は4.4%にすぎない。
新寄付税制関連法案について、知らなかった人の割合は70.4%にものぼる。内容まで理解している人は4.4%であり、寄付促進のためには周知・理解促進が重要である。
■6月22日、新寄付税制関連法案が成立
新寄付税制では、寄付者にとって、税額控除の制度が導入され、個人については、これまでどおりの所得控除に加えて税額控除が選択可能となりました。最大で寄付額の約5割を納税額から差し引くことが可能となります。東日本大震災の復旧、復興に向けて活動するNPO法人等への後押しになると期待されています。また、寄付控除の対象となる認定NPO法人制度の要件が大幅に緩和されました。
(2011年6月現在:全国のNPO法人は約4万2000団体、そのうち認定NPO法人は218法人)
■株式会社インテージ http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(市場名:東証1部・4326、本社:東京都千代田区、設立年月日:1960年3月2日、代表取締役社長:宮首 賢治)は、インテージグループ各社とともに、リサーチノウハウ、データ解析力、システム化技術と、これらに基づく情報評価力をコア・コンピタンスとして、経営およびマーケティング上の意思決定に役立つ情報(Intelligence)を提供。国内マーケティングリサーチ最大手として、お客様のビジネスの成功に貢献してまいります。
■この件に関するお問合せ先
株式会社インテージ 経営管理部 広報・宣伝グループ
担当:竹石(たけいし)/小関(おぜき)
TEL:03-5294-6000 FAX:03-5294-8318
インテージ「お問合せフォーム」
https://www.intage.co.jp/contact/form?i=info
被災地でボランティア活動した人は3.2%にとどまるも、5割以上の人が機会があれば活動しようと思っている
これまでの寄付額(中央値)は「3,000円」。金銭寄付した人は81.3%
新寄付税制を知らないと回答した人は約7割にものぼる
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮首賢治)は、『東日本大震災後の生活者の意識と行動調査・第3弾』をまとめました。本調査は、2011年7月26日~28日に全国(震災の被害地域を除く)のインテージ・ネットモニター 18~69才の男女個人を対象としてインターネット調査を行い、2,870名から得られた回答結果をまとめました。また、震災1ヵ月後の2011年4月5日~7日に実施した「震災後の意識変化や行動に関する調査」と比較し、生活者の意識の変化を考察しました。
■調査結果のポイント
・4月時点に比べ、全国的には不安は解消に向かっているが、東北では逆に不安感は強まっている。
・最大の不安要因は、東北では「放射能漏れ事故」。関東・京浜、北陸・東海、京阪神では「さらなる大地震や大津波の可能性」。
・東日本大震災の復興のため、被災地でボランティア活動をした人は全国で3.2%、東北では10.3%。
・ボランティア活動をしようと思っている人は「機会があれば」という人も含め、5割を超える。ボランティア活動促進のためには、学生では学校単位での機会提供、独身社会人ではボランティア休暇制度の整備が必要。
・震災以降、これまでの寄付額(中央値)は「3,000円」。金銭寄付した人は81.3%。ライフステージ別でみると、子供が独立した層では寄付額(中央値)が5,000円と最も高い。
・新寄付税制を知らないと回答した人は70.4%にものぼり、内容まで理解している人は4.4%にすぎない。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査地域:震災の被害を受けられた下記地域を除く 全国
岩手県・大船渡市、陸前高田市、上閉伊郡大槌町
宮城県・亘理郡山元町、黒川郡大衡村、牡鹿郡女川町、本吉郡南三陸町
福島県・南相馬市、双葉郡広野町、楢葉町、富岡町、川内村(※)、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村(※)、相馬郡新地町、飯舘村(※)
(※)は地震ではなく原発による除外として設定しています。
調査対象者:インテージ・ネットモニター 18~69歳 男女個人
調査期間:2011年7月26日(火)~7月28日(木)
調査実施機関:株式会社インテージ
1.全国的には不安は解消に向かっている一方、東北では4月時点よりも不安感は強まっている。
全国では、「多少不安を感じる・不安を感じる・強い不安を感じる」と答えた割合は62.5%と、4月実施の調査(66.9%)からやや減少。
地域別で特に東北、関東・京浜、京阪神を比較すると、関東・京浜、京阪神は4月に比べやや減少している一方で、東北は4月時点では70.2%が、今回は76.4%と不安感が強まっている。
2.最大の不安要因は、東北では「放射能漏れ事故」。関東・京浜、北陸・東海、京阪神では「さらなる大地震や大津波の可能性」。
不安の要因は、東北では「余震の発生」86.0%、「福島第一原発での放射線漏れ事故」78.3%、「政府や行政機関の対応」77.0%と続く(上表・複数回答)。そのなかで最大の不安要因を聞いたところ、「福島第一原発での放射線漏れ事故」が23.6%にのぼった(下表・単数回答)。「余震」も他エリアと比べて10ポイント高い(下表・単数回答)。放射性物質の除染や余震への備えなどの対策が急がれる。
一方、関東・京浜、北陸・東海、京阪神における不安の要因(上表・複数回答)は「福島第一原発での放射線漏れ事故」が1位で、広範に影響を及ぼす問題となっている。また、最大の不安要因に絞った場合(下表・単数回答)は「さらなる大地震や大津波の発生の可能性」となっており、不安払拭のためには各地の具体的な防災対策が必要と考えられる。
3.東日本大震災の復興のため、被災地でボランティア活動をした人は全体の3.2%、東北では10.3%。
これまでに被災地でボランティア活動を行った人は3.2%だが、ボランティア活動の意向のある人は、「しようと思っている」、「機会があれば」という人も含め、50%を超える。
4.ボランティア活動促進のカギは、学生では学校単位での機会提供、独身社会人ではボランティア休暇制度の整備。
ボランティア活動を促進する方策として支持率が高かったのは、ライフステージ別でみると『高校生・学生』と『子手離れ』では「企業・学校単位での機会提供」。『独身社会人』と『子育て』は「ボランティア休暇制度の整備」。『子独立』では、「内容の明確化」と回答。
5.7月調査時点:これまでの寄付額(中央値)は「3,000円」。金銭寄付した人は81.3%。
これまでの現金による寄付額(中央値)は、おおむね「3,000円」。平均値は全国で10,530円。金銭寄付をした人は、今回の調査回答者全体の81.3%。
ライフステージでみると、子独立では寄付額(中央値)が5,000円と最も高い。
※中央値・・・回答を順番に並べた際に中央に位置する値
6.新寄付税制を知らないとした人は70.4%にものぼり、内容まで理解している人は4.4%にすぎない。
新寄付税制関連法案について、知らなかった人の割合は70.4%にものぼる。内容まで理解している人は4.4%であり、寄付促進のためには周知・理解促進が重要である。
■6月22日、新寄付税制関連法案が成立
新寄付税制では、寄付者にとって、税額控除の制度が導入され、個人については、これまでどおりの所得控除に加えて税額控除が選択可能となりました。最大で寄付額の約5割を納税額から差し引くことが可能となります。東日本大震災の復旧、復興に向けて活動するNPO法人等への後押しになると期待されています。また、寄付控除の対象となる認定NPO法人制度の要件が大幅に緩和されました。
(2011年6月現在:全国のNPO法人は約4万2000団体、そのうち認定NPO法人は218法人)
■株式会社インテージ http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(市場名:東証1部・4326、本社:東京都千代田区、設立年月日:1960年3月2日、代表取締役社長:宮首 賢治)は、インテージグループ各社とともに、リサーチノウハウ、データ解析力、システム化技術と、これらに基づく情報評価力をコア・コンピタンスとして、経営およびマーケティング上の意思決定に役立つ情報(Intelligence)を提供。国内マーケティングリサーチ最大手として、お客様のビジネスの成功に貢献してまいります。
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担当:竹石(たけいし)/小関(おぜき)
TEL:03-5294-6000 FAX:03-5294-8318
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