米穀業界の2024年問題に対応する全農物流 パレット管理の一元化で業務効率化を実現
全農物流・ユーピーアール共同でパレット管理システムを開発
■開発経緯
米穀業界では、重量物である米穀紙袋の手荷役負担が大きいことから、トラックドライバーに敬遠され、輸送力の確保が困難となっているのが現状です。
トラックドライバーの負担を軽減し輸送力を確保するため、2020年に全国農業協同組合連合会(以下全農)・全農物流・uprの共同取り組みによる米穀のパレット輸送を開始し、現在に至るまで、倉庫から精米工場までuprレンタルパレットを活用した一貫輸送を推進してきました。
近年、「物流の2024年問題」が大きな関心を集めており、これまで以上にパレットの利用拡大が見込まれている中、既存のシステム運用方法では事務処理における効率性に欠け、パレット利用が今後増加した際にも持続可能な運用体制の構築が求められています。
そこで全農物流とレンタルパレットのサプライヤーであるuprは、日本国内における米の安定供給を確保すべく、新しいパレット管理システムの共同開発に着手しました。
■システム概要
本システムは、将来的な米穀パレット輸送の拡大を見据え、デジタルトランスフォーメーション(以下DX)を駆使し、パレットの利用と管理をより効率化することを目的としています。
1. オーダー業務の効率化と帳票・レポート作成の自動化
〇従来、電話やFAXに依存していたパレットのレンタル・返却依頼業務をウェブサイト上で行えるようにし、手入力削減等の作業効率化と正確なデータ蓄積を実現しました。
〇棚卸チェック表や入出庫伝票等の帳票類の出力がシステムから可能となり、手書き形式の帳票類を
削減しました。また、Excelで作成していた各種レポートもシステムから出力可能となりました。
※現状の利用範囲は、全農物流・upr
2.米穀物流全体の情報管理の強化
〇積み荷情報(品名、積載重量、産地等)やレンタルパレット以外の物流機器(ネステナー・パレットサポー
ター等)の管理状況も全農物流・upr相互で把握可能となりました。
3.システムの利用範囲と今後の拡大
〇今回の開発による、現状の利用範囲は全農物流とuprとなります。
〇次期開発では、産地(全農・JA)および各持込先(精米工場等)にもシステムの利用を拡大する予定です。 ※次期開発完了による利用開始時期:2024年10月予定
■今後の展開
本システムは2023年4月に稼働を開始しております。
全農物流、uprは今後も協力し、当パレット管理システムの運用定着化を図るとともに、産地および各持込先へ順次システム導入(2024年10月予定)を進め、産地から消費地までの米穀パレット輸送を通じて、日本全国における米の安定供給に貢献してまいります。
■お問い合わせ先
ユーピーアール株式会社 DX・マーケティング企画部
TEL:03-6852-8933 Mail:mail@upr-net.co.jp
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