【ANRI × SS-F】次世代の若手研究者の支援に向けた新グラントプログラム「Nova Science Fellowship」を設立

2025年4月、スタートアップ企業への投資を通じて社会変革を支えるベンチャーキャピタル ANRI 株式会社((東京都港区:代表パートナー 佐俣アンリ、以下 「ANRI」)と、分野を超えた研究交流を通じて、新しい発見や発明が生まれるエコシステムの構築を目指す 一般社団法人STELLAR SCIENCE FOUNDATION(ステラ・サイエンス・ファウンデーション、所在地:東京都中央区、代表理事:武部貴則、以下「SS-F」) は、共同で次世代の若手研究者の育成とネットワーク形成を支援する新たなグラント(研究助成金)プログラム 「Nova Science Fellowship」 を立ち上げます。
Nova Science Fellowshipプログラム(以下、「本プログラム」)は、ライフサイエンス分野を中心に、挑戦的かつ社会的インパクトのある研究に取り組む次世代の若手研究者を対象に、研究推進に必要な資金とともに、ANRIやSS-Fが構築してきたネットワークを活かし、異分野の研究者、ビジネスパーソン、投資家などとの交流機会も提供することで、次世代の若手研究者が社会と繋がりながら研究を加速させ、「新星(Nova)」のごとく飛躍することを支援します。
【背景・位置付け】
ANRIとSS-Fは、それぞれの立場から、次世代の研究・社会実装を支える新たな仕組みづくりに取り組んできました。ANRIは、大学発スタートアップ支援の経験を活かし、ディープテック領域の萌芽をいち早く見出し、社会に根付かせていく仕組みの構築を目指しています。一方、SS-Fは、「People-Centric(人から生まれ、人とつながり、人で広がる)」という理念のもと、研究者、企業、編集者、投資家など多様なアクターが交わる“場”を設計・運営し、日本ではまだ希少なメンターシップの提供などを通じて、研究者の可能性を開く支援を行ってきました。
本プログラムは、そうした両者の志の交差点から生まれた取り組みです。
研究を社会に届けるためには、資金提供だけでなく、分野や立場を超えた信頼関係に基づく人的ネットワークが不可欠です。ANRIとSS-Fがタッグを組むことで、次世代の若手研究者が早い段階から多様な視点と出会い、研究と社会の関係性を意識しながら成長していける土壌を育みます。
この連携を通じて、単なる資金提供にとどまらず、研究の芽を見出し、育て、次のステージへと導く、持続的な支援の新しいかたちを提示していきます。
【プログラムが提供するもの】
-
年間100万円(最長2年間で最大200万円)のグラント
-
多様な分野・立場の人々との出会いを通じて視野を広げるネットワーキング機会
-
社会実装も視野に入れた、研究の次のステージへの伴走型サポート
-
論文執筆や研究発信を支援するSS-Fの専門プログラムへの優先参加権
【プログラム概要】
-
採択者数 :採択者数:5名(予定)
-
グラント額:1名あたり年間100万円(最長2年間で最大200万円)
-
対象者:
・学位に関する要件:博士取得者: 2025年4月1日時点で博士号取得後8年未満
※産休・育休等は上記の年数から差し引くことが可能
・所属・身分:本プログラム採択期間中、日本国内の研究機関に所属していること(研究実施も国内)
・そのほか:国籍不問。ただし、日本語での事務処理対応が可能であること
ビザや在留資格は応募者自身で管理できること
・求める人材像 について
本プログラムでは、ANRIが掲げる「未来を創ろう、圧倒的な未来を」のビジョンと、SS-Fが大切にしている価値観「Stellarness(ステラネス)※」を軸に、候補者の方の研究の可能性や人となりを多面的に評価します。
※「Stellarness」とは、優れた研究力だけでなく、創造的な視点や、他者と協働する姿勢、そして人を引きつけるような存在感を持ち合わせた研究者に共通する資質を表す言葉です。
このプログラムでは、特に以下の3つの観点を重視して選考を行います:
① 研究の将来性と独創性
・ライフサイエンス分野を中心に、応用・基礎を問わず、未来の科学を形づくる可能性を秘めたテーマに取り組む方
・分野の枠にとらわれず、学際的・異分野的な発想を柔軟に取り入れられる方
・現実社会へのインパクトと同時に、知的好奇心に根ざした探究を行っている方
② 思考の独立性と挑戦する意志
・自身の着想をもとに研究テーマを立て、自律的に研究を進められる方
・指導者や環境に頼りすぎず、困難にぶつかっても自分で考えて前に進める方
・未知の領域に対しても臆せず挑み続けようとする姿勢を持っている方
③ 多様な人材と共創する姿勢
・異分野の研究者や国内外の仲間と交流し、新しいコラボレーションのきっかけを生み出したいと思っている方
・自分の研究だけに閉じず、他の研究者や社会との関係性にも目を向けている方
【選考プロセスについて】
本プログラムでは、応募者の研究力だけでなく、将来性や人となりも含めて総合的に評価するため、以下の3段階の選考プロセスを想定しています。
第1次選考:書類選考
第2次選考:動画選考
最終選考:対面形式の面談セッション(※東京で実施予定)
【募集・選考スケジュール】
応募受付開始:2025年4月25日(金)
応募締め切り:2025年5月30日(金)
第1次選考:2025年6月上旬〜下旬
第2次選考:2025年7月中旬〜8月上旬
最終選考:2025年9月2日(火)
採択者決定:2025年9月上旬
【応募方法】
以下の特設サイトに、所定の応募様式を記入、その他提出物(CV、推薦状)を揃えた上、
<2025年5月30日(金)まで>に提出してください。
※応募様式:特設サイト内より要ダウンロード
【ANRI シニアプリンシパル:宮﨑 勇典 Ph.D.コメント】

ANRIでは、学生の基礎科学研究を支援する『The ANRI Fellowship』を2019年より実施してまいりました。また、先日、新たに『ANRI人文奨学金』を発表いたしました。
私自身も、日本とアメリカの大学の両方で研究に携わるなかで、サイエンスに没頭する一方、個性豊かな友人や先輩・後輩、そして素晴らしいメンターたちとの出会いに恵まれました。そうした関係性を通じて、研究の世界が一気に広がっただけでなく、自分の人生そのものにも新たな視点と可能性が加わっていったように感じています。
多様な研究者同士の新たな接点を生み出せないか――そんな想いを抱いていた折に、SS-Fさんとの出会いがあり、今回の『Nova Science Fellowship』の構想が動き始めました。ようやくその第一歩を皆さまにお知らせできることを、大変嬉しく思っています。若手研究者がより自由に、そして大胆に羽ばたいていけるようなお手伝いができるように、これから共に作り上げていければと願っております。
【SS-F 共同創業者:苔口 穂高コメント】

私たちSS-Fはこれまで、さまざまな分野で活躍するトップ研究者のコミュニティを築き、対話と共創を通じて、新しい知の広がりを支えてきました。なぜなら、科学のポテンシャルを最大化し、その力を社会に届けるためには、研究者が専門領域の枠を越えて、多様な視点とつながる環境が不可欠と考えているからです。
このたび、ANRIさんとともに立ち上げた『Nova Science Fellowship』プログラムは、そうした私たちの活動をさらに推し進め、次世代の研究者たちが早い段階から社会と接続し、実践的な視座を持って歩み出すための新たな挑戦です。
これまでも様々な形で、未来を担う若手を支援してきたANRIさんとご一緒し、若手研究者が自身の探究を深めながら、多様な仲間や価値観に触れ、社会との接点を築くお手伝いができることを心より楽しみにしております。同時に、“People-Centric”な研究の土壌を、このプログラムを通じて育んでいきたいと考えています。
【ANRIについて】
ANRIは2012年のANRI1号ファンド設立より、一貫して創業初期(シード期)に特化してスタートアップへの投資を実行、現在5つのフラッグシップファンドと脱炭素問題に特化したANRI GREENファンドなどを運営し、累計約780億円を運用しております。
「未来を創ろう、圧倒的な未来を」というビジョンのもと、創業当時からの強みであるインターネット領域に加え、ディープテックやライフサイエンスなど幅広いテクノロジー領域への大学発研究開発型スタートアップへの支援も注力しております。また、創業期の出資先を支援するため、六本木ヒルズに1200平米のインキュベーションオフィスを運営し、より起業家と近い環境で、起業の準備段階からサポートできる体制を整えております。
【STELLAR SCIENCE FOUNDATION(SS-F)について】
一般社団法人STELLAR SCIENCE FOUNDATION(SS-F)は、サイエンスを担う人々の力に注目し、破壊的な発見・発明の持続的創出を促す仕組みの構築を目指す日本発の団体です。日本の科学研究の振興を、科学者の自由な研究活動を支援し、世界を変える発見・発明を生み出すことで実現し、社会に貢献したいと考えています。SS-Fは、「People-Centric(人から生まれ、人とつながり、人で広がる)」の理念に基づき、個々の研究者同士が企業や組織、研究分野を越えて、連携や交流ができるエコシステムを構築し、新たな発見や研究を次々に生み出すことを目指して活動しています。
【問い合わせ先】
<プログラムに関するお問い合わせ>
Nova Science Fellowship運営事務局
E-mail:nsf@anri.vc
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像