ピカリング、試験システムの帯域幅、スループット、運用寿命を拡大する新しいMEMSベースのMultiGBASE-T1 FIUを発表
速度と品質に優れたスイッチングと超長寿命を実現するMEMSスイッチを搭載することにより最高レベルの帯域幅を備えた障害挿入ユニットを実現
電気テストと検証向けモジュラー型シグナル・スイッチング/シミュレーション・ソリューションのリーディング・サプライヤであるピカリング インターフェース(本社:英国、クラクトン・オン・シー)は、PXIのFIU(障害挿入ユニット)スイッチ・モジュール・シリーズの重要な新製品を発表しました。新製品の40-205(PXI)と42-205(PXIe)は、コンパクトなシングル・スロット・フォームファクタで、2線式シリアル・インターフェース障害挿入スイッチング・ファミリの一部です。これらのモジュールは、MEMS(微小電気機械システム)スイッチを採用し、高速通信プロトコルの一般的な障害をシミュレートするように設計されており、最新のMultiGBASE-T1試験要件をサポートしています。

ピカリングのプロダクト・マネージャのSteven Edwardsは「MEMSをベースとしたピカリングの最新モジュールは、他のスイッチング技術では得られない複数の優位点を備えています」と述べ、さらに「リードリレーや電磁リレー(EMR)は性能面で限界があり、最新のMultiGBASE-T1プロトコルで求められる高速帯域幅をサポートできません。そこで、最高レベルの帯域幅を実現するには、FIUに高度なMEMSスイッチを採用する必要があります。信号スイッチは50μsという高速動作を実現しており、試験システムのスループットを大幅に向上させます。30億回を超える動作寿命により耐久性が大幅に向上し、長期間の稼働とシステムのダウンタイムの最小化を実現します」と語りました。
このモジュールは、主に車載用HIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーション・アプリケーション向けに設計されています。特にADAS(先進運転支援システム)コントローラなど、ネットワーク速度が最大10Gbpsに達する最新の広帯域MultiGBASE-T1イーサネット・ネットワーキング・コンポーネントの設計検証に最適です。FIUは、さまざまな接続障害が発生した場合にコントローラが安全かつ一貫した動作をするかどうかを検証するために使用されます。シングルペアのイーサネットは、標準的なイーサネットCAT 5/6ケーブルに比べ、導入しやすく、低コストで軽量なため、航空宇宙や産業用アプリケーションにおける採用が増えています。
本製品はインピーダンス整合済みの2線式信号パスを4または8チャネル搭載し、レガシー規格の10BASE-T1から最新規格の10GBASE-T1車載イーサネット規格までを単一製品でサポートします。そのため、試験要件の変化にも柔軟に対応できる将来性のあるシステムを構築することが可能です。デフォルト設定では、2線式チャネルはモジュールをそのまま通過し、信号損失はごくわずかです。任意のケーブルをオープン回路に設定したり、ペア・ケーブルをショートさせたりすることも可能です。障害接続は、2本のフォルト・バスを介して4つの外部信号のいずれかに接続することも可能です。各バスはEMR切替接続を備えており、通常は電源電圧/グラウンドへの接続、またはチャネル間の抵抗性障害をシミュレートします。
パートナー企業のMenlo Microが持つ最新MEMSスイッチング技術を応用したこの信号チャネルは、低い挿入損失とVSWR、6GHzを超える周波数帯でも再現性の高い優れたRF特性を備え、各パスの挿入損失が概ね均一という特長を持っています。本モジュールは機構と電気の設計で細心の配慮がなされており、信号パスへのノイズやスプリアスの混入を最小限に抑制するという特長も備えています。各チャネルは最大0.5Aまで対応可能で、ペア・ケーブル間の定格電圧は100Vです。このペアは一般的なシングル・ツイスト・ペア信号システムに適した制御インピーダンスを持っています。フォルト・バスはそれぞれ1.6Aの電流に対応しており、複数チャネルを同じ障害条件下で接続することが可能です。さらに、各フォルト・バスにはEMR切替リレーが搭載されており、外部の代替障害条件を選択できます。
本モジュールは、さまざまな顧客/アプリケーション別のMultiGBASE-T1コネクタ・ファミリに対応するため、ブレイクアウト・アクセサリーにルーティングする単一の高速コネクタ・インターフェースを備えており、チャネル接続用の複数のRosenberger H-MTDシリーズ・コネクタとフォルト・バス接続用の9極Dコネクタに変換します。その他の車載イーサネット・コネクタ・インターフェースについても、ご要望に応じて対応いたします。ブレイクアウト・モジュールは、キャビネット棚用または1U標準19インチ・ラックマウント・パネル用のいずれかの取り付けオプションで提供されます。
モジュールの状態監視用として、すべてのバージョンにリレー動作回数カウント機能が搭載されており、使用頻度の高いパスを特定できます。この情報を基に信号が通過する頻度の高い接点を頻度の低い接点に入れ替えることで、リレーの耐用年数を延ばすことができます。もちろん、30億回という長い動作寿命を持っているため、いずれの信号パスも寿命に達する前に、長期間の使用が可能です。
ピカリング インターフェースでは製品に対して標準の3年保証と長期製品サポートを実施しているため、安心してご利用いただけます。価格、供給、問い合わせ先についてはウェブサイト(https://www.pickeringtest.com/ja-jp/)をご覧ください。
Design, Deploy & Sustain Your Automated Test System
ピカリングインターフェースについて
ピカリング インターフェース(本社:英国、クラクトン・オン・シー)は電気テストと検証向けモジュラー型シグナル・スイッチング/シミュレーションの設計/製造を行っている企業です。PXI、LXI、PCIアプリケーション向けに、業界で最も広範なスイッチング/シミュレーション製品を提供しています。さらに、こうした製品のサポートのため、社内のソフトウェア・チームが開発したアプリケーション・ソフトやソフトウェア・ドライバと合わせて、ケーブル/コネクタ・ソリューション、診断試験ツールも提供しています。
ピカリング製品の仕様は世界で使用されている試験システムに対応しており、その優れた信頼性と価値に対しては高い評価が寄せられています。ピカリング インターフェースは米国、英国、ドイツ、スウェーデン、フランス、チェコ共和国、中国、マレーシアでの直接的な営業活動とともに、北/中南米、欧州、アジアの国々での代理店網によりグローバルな活動を展開しています。日本では、アンドールシステムサポート株式会社(https://www.andor.jp/)がピカリング インターフェースの総代理店となっています。
現在、車載、航空宇宙/防衛、エネルギー、産業機器、通信、医療、半導体などのすべての電子機器業界に対し、製品/サービスを提供しています。シグナル・スイッチング/シミュレーション製品や販売窓口の詳細については、https://www.pickeringtest.com/ja-jp/ をご覧ください。
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