核融合による次世代エネルギー実用化を目指すHelical Fusion、核融合科学研究所との産学官連携部門設置契約を更新

世界トップレベルの研究基盤を活かした産学官連携体制を強化し、専用スペース拡張で最終実証装置の製造・建設を推進

株式会社Helical Fusion

フュージョン(核融合)エネルギー実用化に向けた「ヘリックス計画(Helix Program)」のもと、日本独自のヘリカル型核融合炉を開発する株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区、代表:田口昂哉、以下「Helical Fusion」)は、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所(所在地:岐阜県土岐市、所長:山田弘司、以下「NIFS」)との産学官連携部門設置契約を更新しました。

あわせて、NIFS内の「HF共同研究グループ」専用スペースを拡張し、2030年代の実用発電を目指す「Helix Program(ヘリックス計画)」の次の主要マイルストーンである最終実証装置「Helix HARUKA」の超伝導マグネットの実証推進体制を強化しました。

Helical Fusionの最終実証装置「Helix HARUKA」のイメージ画像

■世界最先端のフュージョンエネルギー実用化計画を支える連携体制

NIFSは、世界有数の大型プラズマ実験装置「大型ヘリカル装置(LHD)」において、3,268秒間(約54分間)にわたるプラズマの維持や、1億度を超えるプラズマ温度の達成、そうした運転に不可欠なプラズマの安定制御にかかわる知見などを蓄積してきた、ヘリカル型(ステラレータ)核融合研究を牽引する公的研究機関です。Helical Fusionは、2021年にNIFSにおける研究成果を活用するかたちでスピンアウトし、創業しました。

2024年からは共同研究体制を敷き、高温超伝導(HTS)マグネットやブランケット兼ダイバータシステムなど、フュージョンエネルギーの実用化にとって重要なコア技術に関わる共同研究を重ねてきました。その結果、NIFSが保有する世界的にも貴重な実験装置「大型超伝導導体試験装置」や「大口径高磁場導体試験装置」を用いた高温超伝導マグネットの実証成功など、ヘリックス計画を大きく前進させる成果をすでにあげています。

2025年9月には、Helical Fusionとして、NIFSを含む五つの日本を代表する研究機関を擁する大学共同利用機関法人 自然科学研究機構(NINS)により、自然科学研究機構発ベンチャー(NINSベンチャー※4)として認定を受け、さらに包括的な支援を受けて事業を推進しています。

2026年3月には、Helical Fusionの最終実証装置「Helix HARUKA」による第1段階の実証を、NIFS敷地内のHF共同研究グループ専用スペースで行うことを発表しました。

世界トップレベルの研究機関との継続的な産学連携体制は、Helical Fusionの大きなアドバンテージの一つであり、日本から世界に先駆けてフュージョンエネルギーの実用化を達成する鍵といえます。

試験用の高温超伝導コイルを、NIFSが保有する世界的に貴重な試験装置「大口径高磁場導体試験装置」に設置するために吊り上げている様子(岐阜県土岐市 核融合科学研究所にて、2025年撮影)
核融合エネルギーを熱として受け取るための基幹部品「ブランケット」用の試験装置「GALOP」(岐阜県土岐市 核融合科学研究所内のHF共同研究グループ専用スペースにて、2025年撮影)

■関連プレスリリース

代表者からのコメント

株式会社Helical Fusion 代表取締役CEO 田口 昂哉

Helical Fusionを創業した2021年から、フュージョンエネルギー実現を目指す環境は大きく変化しました。いまや世界的に国家レベルでの開発競争ともいえる様相のなかで、ヘリカル型核融合炉のように、独自性のある研究成果の蓄積があることが一つの鍵となることを確信しています。1950年代に遡る礎を受け継ぎ真摯に研究開発を続けてこられたNIFSの皆様と、社会実装に向けて新たに立ち上がったHelical Fusionがともに築いてきた連携体制は、大きな財産です。今回さらに連携を深められることを心強く感じております。


背景

■フュージョンエネルギーへの需要拡大と産学官連携の加速

世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測 され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったCO2排出がなく効率性の高い発電方法であり、海水などから豊富に採取可能な水素の仲間を燃料として用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で数百兆円規模にまで成長するとの試算 もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。

日本においては、かねてよりフュージョンエネルギー開発を推進してきた高市早苗内閣総理大臣が率いる新政権において、「危機管理投資」や「経済安全保障」を成長戦略の核心と位置付けられています。2025年6月には内閣府による「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の改定により、2030年代の発電実証を目指すロードマップが提示されました。加えて、新政権が掲げる「重点投資対象17分野」にフュージョンエネルギーが挙げられ、政府として1,000億円超の予算計上(うち600億円が民間プロジェクト向け)、経済産業省が管轄する「フュージョンエネルギー室」も設置されるなど、政府としても推進体制を具体化しています。

こうした政策的支援の一環として、NIFSをはじめとする公的研究機関によるスタートアップへの支援強化も進んでいます。NIFSでは、「世界の次世代エネルギーであるフュージョンエネルギーの実用化に向け、産学官が連携して取り組むフュージョンエネルギーイノベーション研究拠点」としてフュージョンエネルギー産学連携研究室(IAC研)を設置し、産業界との共同研究環境を積極的に整備しています。

なかでもHelical Fusionは、2021年にNIFSの核融合科学の学術研究成果を活用するかたちで創業して以来、一貫して、フュージョンエネルギー実用化に向けた産学連携体制を築いて研究開発に取り組んでいます。

■Helical Fusionについて

Helical Fusionは、ヘリカル型核融合炉による、フュージョンエネルギーの実用化を目指す企業です。日本独自の核融合炉形式である「ヘリカル方式」は、これまでの国立大学や公的研究機関における約70年にわたる研究開発の結果、商用発電所に求められる要件を備えやすい方式であることが評価されています。その知見を生かし、世界に先駆けたフュージョンエネルギーの実用化に向けた「ヘリックス計画(Helix Program)」を進めています。ヘリックス計画では、2020年代中をめどに二大開発要素「高温超伝導マグネット」「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了し、2030年代中には、最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証、および発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成する計画です。

ヘリックス計画(Helix Program)詳細(https://www.helicalfusion.com/helixprogram

Helical Fusionが2030年代に「実用発電」を計画する発電初号機「Helix KANATA」のイメージ

ヘリックス計画のタイムライン

【会社概要】

会社名:株式会社Helical Fusion

所在地:東京都中央区

代表者:代表取締役CEO 田口昂哉

事業内容:ヘリカル型核融合炉の設計および技術開発

【本件に関するお問い合わせ先】

株式会社Helical Fusion コミュニケーションデザイン室

E-mail:contact@helicalfusion.com


1 フュージョン(核融合)エネルギー:太陽の輝きと同じ原理である核融合反応を利用し、発電等に活用するエネルギー

2 国際エネルギー機関(IEA)年次報告書 「2023年版世界エネルギー見通し」(World Energy Outlook 2023)

3 FusionX/Helixos report Global Fusion Market Analysis: Electricity, Supply Chain & Construction

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会社概要

株式会社Helical Fusion

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URL
https://www.helicalfusion.com/
業種
電気・ガス業
本社所在地
東京都中央区銀座 1-12-4 N&E BLD. 6F
電話番号
-
代表者名
田口 昂哉
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年10月