Deel「2025年グローバル採用動向レポート」を公開、AIトレーナーという新職種の越境採用が前年比283%増
150カ国以上・100万件以上の人材のデータから、海外採用の目的はコスト削減ではなく、専門性の高い人材の確保を目的に進められていることが明らかに

グローバルチーム向けオールインワン人事・給与プラットフォームを提供するDeel(CEO: Alex Bouaziz)は、企業が国境を越えてどのように人材採用を行っているかを分析した年次レポート「State of Global Hiring Report」を発表しました。本レポートは、150カ国以上、37,000社以上にわたる100万件以上の人材のデータを分析したものです。
2025年版レポートでは、世界の労働市場において次の4つの大きな変化が明らかになりました。
1. AIトレーニングが新たなグローバル職種として台頭
2. スタートアップはコスト削減ではなく専門人材確保のために海外採用を実施
3. リモートワーカーが都市部へ回帰
4. インフレの高い国では通貨ホッピング(より安定した通貨で報酬を受け取る動き)が拡大
1. AIは仕事を奪うだけでなく、新しい職業も生み出している
レポートでは、AIトレーナー(AIモデルの学習データ作成や評価を行う専門人材)という新しい職業が急速に拡大していることが明らかになりました。この職種は2年前にはほとんど存在していませんでした。現在、600以上の組織で7万人以上がAIシステムのトレーニングに従事しています。
2025年には、一般的なAIトレーナー職の越境採用が前年比283%増となり、Deelのプラットフォーム上で最も成長率の高い職種となりました。
また、日本に拠点を置くAIトレーナーは全体の0.5%にとどまり、報酬中央値は時給16米ドルでした。AIトレーニング人材市場は、日本ではまだ発展途上である可能性が示唆されています。
主な調査結果:
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報酬は大きく二極化
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30%:時給15〜20米ドル(アノテーション作業)
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19%:時給50〜75米ドル
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6%:時給100米ドル以上(専門知識が必要な業務)
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AIトレーナーの所在地
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米国:58%
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インド:7.2%
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フィリピン:4.6%
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カナダ:2.1%
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ケニア:1.7%
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男女賃金格差も存在米国では男性AIトレーナーの中央値は時給50米ドル、女性は30米ドル。専門分野の偏りが主な要因とされています。
2. スタートアップはコスト削減ではなく人材確保のために海外採用
2020〜2025年に創業し、1億米ドル以上の資金調達を行った約100社のスタートアップを分析した結果、越境採用は低コスト国ではなく、高所得国を中心に行われていることが明らかになりました。
主な採用国:
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英国:12.2%
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カナダ:11.9%
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ドイツ:8.8%
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オーストラリア:5.8%
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スペイン:5.2%
職種別では:
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ソフトウェア開発者:28%
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テック営業:6.2%
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ビジネス開発:4%
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AIエンジニア:2%
越境採用の上位10職種のうち7つが営業・マーケティング・顧客対応系職種であり、ローカル市場の知識は依然として自動化が難しいことが示されています。
また、日本から採用される越境人材の採用は、米国、英国、シンガポールが上位となり、職種別では、ソフトウェア開発者、営業マネージャー、事業開発担当が上位になりました。
3. 都市への回帰:リモートワーカーが都市部に戻り始めている
パンデミック時に大都市を離れたリモートワーカーは、徐々に都市部へと戻りつつあります。主要都市から国外居住従業員の居住地までの平均距離は、2022年以降、毎年短縮しています。米国では、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴなどの都市への距離が2021年当時の水準まで戻っています。同様の傾向はロンドンやパリでも見られます。
4.「通貨ホッピング」で収入を守る労働者
インフレの高い国では、契約者が自国通貨ではなく米ドルやステーブルコインで報酬を受け取るケースが増えています。
主なポイント
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2025年、最も一般的な支払い通貨トップ10のうち5つがUSD関連
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アルゼンチンでは自国通貨よりUSDを選ぶ契約者が多数
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ボリビアではインフレ率とUSD利用率が連動
また、アルゼンチン、韓国、トルコ、ベトナムなどではステーブルコインの利用が拡大しています。
主な追加の調査結果
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越境採用の動向は、コストよりも言語や地理的な近接性に沿って形成される傾向が見られる。
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大企業はコンプライアンスやリスク管理分野の人材を採用する傾向があり、中小企業は事業成長を目的とした採用が中心となっている。
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AIトレーナーに加え、リーガル・ケースマネージャーや医療事務アシスタントなども越境採用で高い成長率を示している。
日本市場への示唆
今回の調査結果は、AI関連の新職種の拡大やグローバル人材競争の激化など、世界の労働市場が大きく変化していることを示しています。一方、日本ではAIトレーナー人材はまだ少なく、AI分野における人材の確保や育成が今後の重要なテーマとなる可能性があります。
AIの活用が企業競争力を左右する中、日本企業にとっては国内での人材育成に加え、グローバルな人材プールを活用した柔軟な採用戦略も重要になると考えられます。
2025年版 State of Global Hiring Reportの全文は、こちらよりご覧いただけます。
■Deelについて
会社名: Deel Inc.
本社: 米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ
CEO: Alex Bouaziz
Deelは、グローバルチームのために設計された、オールインワン型の給与・人事管理プラットフォームです。多様化する働き方に対応したDeelのプラットフォームでは、HRIS(人事情報システム)、給与計算、コンプライアンス、福利厚生、パフォーマンス管理、IT備品管理など、人事・労務に関わるあらゆる機能をシームレスに統合します。Deelは、AIを活用した各種ツールと自社が保有するグローバル給与インフラを通じて、150カ国以上のあらゆる雇用形態に対応し、企業がよりスマートかつ迅速、そしてコンプライアンスに準拠した形でビジネスを拡大できるよう支援しています。 詳細は deel.com をご覧ください。
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