初めて創造的自己研究を体系化した世界的名著『創造的自己研究ハンドブック』本日発売。MIMIGURIが翻訳出版を企画
石黒千晶氏(東京大学 准教授、MIMIGURI リサーチパートナー )の監訳のもと、日本の創造性研究を牽引する研究者陣が集結

株式会社MIMIGURI(本社:東京都文京区、代表取締役Co-CEO:ミナベトモミ、安斎勇樹)は、世界の創造性研究の最前線で注目される「Creative Self(創造的自己)」の体系的学術書『The Creative Self: Effect of Beliefs, Self-Efficacy, Mindset, and Identity』 の翻訳出版を企画し、『創造的自己研究ハンドブック:創造性を発揮するための心理学的探究』 として、2026年4月8日(水)に株式会社ナカニシヤ出版より刊行いたします。
本書の翻訳にあたっては、日本の創造性研究を牽引する研究者陣が集結しました。MIMIGURIは従来型のマネジメントによって抑圧されてきた人間の「創造性」を解放し、次世代の組織づくりを推進するための学術的基盤として、本プロジェクトを企画しました。
■ 創造性研究の世界的な名著『The Creative Self』と、その中核概念
原著である『The Creative Self』は、マチェイ・カルウォフスキとジェームズ・C・カウフマンの編纂により2017年に刊行され、創造的自己信念を創造性研究の重要トピックとして決定づけた世界的な名著です。ここ10年ほどで創造性研究の最前線における一大トピックとなっている「創造的自己」という概念を体系的にまとめています。
本書では、個人の「創造的潜在能力」がいかにして実際の「創造的達成」へと結びつくのかというメカニズムに焦点を当てています。両者をつなぐ主体的意思決定のメカニズム「CBAAモデル(Creative Behavior as Agentic Action)」を中核に据え、能力の有無だけでなく「信念が行動を決める」という構造を、以下の要素から心理学的・実証的に網羅しています。
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創造的自己効力感(Creative Self-Efficacy)
「自分は特定の課題で創造的な成果を出せる」という自信 -
創造的アイデンティティ(Creative Personal Identity)
「自分にとって創造活動が人生観の一部である」という自己認識 -
創造的マインドセット(Creative Mindsets)
創造性は育てることができる(成長)、あるいは生まれつきで変えられない(固定)という暗黙の思い込み
■ なぜMIMIGURIが翻訳出版を企画したのか? ──企業に「創造的自己」が必要な理由
20世紀のマネジメントは「効率と統制」を柱とする「軍事的世界観」で構築され、人間の創造性を構造的に抑圧してきました。現代の企業がイノベーションの枯渇を乗り越えるためには、人間本来の好奇心や探究心を中心に据える「冒険的世界観」へと経営を組み替える必要があります。その転回の要となるのが、本書が紐解く「創造的自己信念」です。
MIMIGURIは経営コンサルティング・ファームであると同時に、文部科学省認定の研究機関でもあります。自社のソリューションの基盤にある中核理論「Creative Cultivation Model(CCM)」を深化させ、世界の最先端知見を日本の産業界に実装するためには、本書が提示する理論的基盤が重要です。MIMIGURIは「Cultivate the Creativity(創造性の土壌を耕す)」という自社のミッションを体現するべく、本書の翻訳出版のプロジェクトを企画しました。本書が提示する確固たる理論的基盤を実務の現場へと接続し、人を「統制・最適化すべき対象」から「創造性を認めて活かし、育てていける存在」へと捉え直す、次世代の組織づくりをサポートしていきます。
MIMIGURIはこれからも、アカデミアの研究とビジネスの実践を絶えず往復し、両者を融合させることで実践的な知見を深めてまいります。
■ 日本の創造性研究を牽引する研究者陣が集結
翻訳にあたっては、監訳の石黒千晶氏(東京大学教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター / 大学総合教育研究センター 准教授、MIMIGURI リサーチパートナー)をはじめ、日本の創造性の認知科学・教育心理学の最前線で活躍する研究者陣、横地早和子氏、縣拓充氏、山川真由氏、清河幸子氏、松本一樹氏、田中吉史氏、清水大地氏が結集しました。日本語版前書きは、創造性研究の世界的専門家である岡田猛氏(東京大学名誉教授、大学院 教育学研究科 客員教授、東京大学 芸術創造連携研究機構 客員フェロー、MIMIGURI シニアリサーチフェロー)と石黒千晶氏によって執筆され、日本語版あとがきは当社代表取締役Co-CEOの安斎勇樹が執筆いたしました。
※各氏のプロフィールは本リリース末尾をご参照ください。
■ 本書の出版に寄せて
【監訳】石黒千晶(東京大学教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター / 大学総合教育研究センター 准教授、MIMIGURI リサーチパートナー)
創造性とは、歴史的な偉業を成し遂げる一部の天才だけのものではなく、私たちの通う学校や職場、なにげない日常生活においても重要な役割を持っています 。誰もが多かれ少なかれ創造的潜在能力を持っていますが、それが実際の行動に至るかどうかを決める重要な要因が『創造的自己信念』です 。本書は、この自己信念が関わる議論の多様性と深さを、世界の第一線の研究者たちが提示する決定版です 。研究者の方々はもちろん、実社会で豊かな創造性を発揮させたいと願うすべての人にとって、自らの(再)認識のきっかけとなることを願っています。

【監修・日本語版あとがき】安斎勇樹(株式会社MIMIGURI 代表取締役 Co-CEO)
20世紀のマネジメントは「組織=軍隊」「従業員=兵士」という「軍事的世界観」を強め、人間の創造性を構造的に抑圧し続けてきました 。この状況を克服し、人間本来の好奇心や探究心を中心に据える「冒険的世界観」へと経営を組み替える鍵のひとつが、まさに本書のテーマである「創造的自己信念」です 。人を「統制・最適化すべき対象」から、「創造性を認めて活かし、育てていける存在」へと捉え直すこと 。互いの創造的自己を承認し合う共同体を取り戻すための理論的基盤として、日本のビジネス界に本書を送り出せることを誇りに思います。

■ 書誌情報
人はどのようにして、自分の創造性を発揮するのだろうか。その鍵を握るのが、創造性に対する考え方や信念をあらわす「創造的自己」である。本書は、量的調査、芸術家へのインタビュー、脳科学的アプローチなどを通して、このテーマを多角的にひもとく。創造的自己研究を初めて体系化したハンドブック『The Creative Self』、待望の邦訳!
書名:『創造的自己研究ハンドブック:創造性を発揮するための心理学的探究』
編者:マチェイ・カルウォフスキ、ジェームズ・C・カウフマン
監訳:石黒千晶
日本語版前書き:石黒千晶・岡田猛
日本語版あとがき:安斎勇樹
翻訳:横地早和子、縣拓充、山川真由、清河幸子、松本一樹、清水大地、田中吉史
出版社:株式会社ナカニシヤ出版
発売日:2026年4月8日(水)
定価:4,950円(税込)
ISBN:978-4-7795-1930-7
■ 参考情報
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実務家向け解説コンテンツを「CULTIBASE」にて展開
MIMIGURIでは、一般のビジネスパーソンやマネジメント層向けにそのエッセンスを届けるコンテンツを、自社メディア『CULTIBASE』にて展開しています 。
対談動画: 「創造的自己とは何か?『創造性は才能』という思い込みを手放すには」(出演:石黒千晶×臼井隆志) -
理論を「個人の実践」へと落とし込むために
軍事的世界観のなかで損なわれた「創造的自己信念」を、個人がいかにして回復し、言葉にしていくのか。その具体的な手法を、本書のプロデューサーである安斎勇樹の著書『静かな時間の使い方』(2026年4月発売 / 朝日新聞出版)にて詳しく解説しています。現代のビジネスパーソンが創造性を取り戻すための道筋がより立体的になります。
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■ 編者・訳者紹介
編者紹介
マチェイ・カルウォフスキ(Maciej Karwowski)
ポーランドのヴロツワフ大学の心理学教授。創造性心理学を専門とする国際的に著名な研究者であり、特に創造的自己(creative self)に関する理論的・実証的研究の第一人者である。創造性研究の主要な学術誌であるJournal of Creative Behaviorの編集長、アメリカ心理学会第10部門の国際代表を務める。創造的自己効力感や創造的アイデンティティに関する測定・モデル化を通して、創造性を個人の信念や自己認識の観点から捉える枠組みを発展させてきた。教育・発達・個人差の文脈における創造性研究を中心に数百編にのぼる学術成果を出版し、国際的に高く評価されている。
ジェームズ・C・カウフマン(James C. Kaufman)
アメリカのコネチカット大学の教育心理学教授。創造性研究の第一人者として知られ、4Cモデル(mini-c / little-c / pro-c / Big-C)の提唱者である。創造性を日常的な活動から専門的・卓越的水準まで連続的に捉える理論的枠組みを提示し、教育・発達・評価の分野に大きな影響を与えてきた。アメリカ心理学会第10部会(美学・創造性・芸術心理学)の会長やアメリカ創造性協会の会長を歴任した。創造性に関する主要な学術誌であるPsychology of Aesthetics, Creativity and the Artsの創刊にも携わった。学術研究に加え、一般向け・教育向けの書籍著作も数多く出版する多作な研究者であり、創造性研究の社会的発信にも多大な貢献をしている。
監修者・監訳者・訳者紹介
岡田 猛(おかだ たけし)
東京大学名誉教授,東京大学大学院教育学研究科 シニアリサーチフェロー
担当:日本語版前書き
石黒千晶(いしぐろ ちあき)
現在、東京大学教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター 大学総合教育研究センター 准教授
担当:日本語版前書き・序章・第1章・第2章
横地早和子(よこち さわこ)
現在、東京未来大学こども心理学部 准教授
担当:第3章・第7章・第8章
縣 拓充(あがた たくみつ)
現在、千葉大学大学院国際学術研究院 准教授
担当:第4章・第5章・第6章
山川真由(やまかわ まゆ)
現在、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート サイエンスフィクション研究開発・実装センター 特任助教
担当:第9章・第12 章
清河幸子(きよかわ さちこ)
現在、東京大学大学院教育学研究科 准教授
担当:第10章・第17章
松本一樹(まつもと かずき)
現在、獨協大学情報学研究所 特任助手.
担当:第11章・第13章・第21章
田中吉史(たなか よしふみ)
現在、金沢工業大学メディア情報学部心理情報デザイン学科教授
担当:第14章・第15章・第19章
清水大地(しみず だいち)
現在、神戸大学人間発達環境学研究科 助教
担当:第16章・第18章・第20章
安斎 勇樹(あんざい ゆうき)
現在、株式会社MIMIGURI 代表取締役
担当:あとがき
【株式会社MIMIGURIについて】
MIMIGURIは、文部科学省認定の研究機関として、組織の創造性を賦活する最新理論を実践し、社会の変革を促す経営コンサルティングファームです。デザイナー、ファシリテーター、エンジニア、コンサルタント、研究者など多様な専門家が連携し、人材育成、組織開発、制度設計、事業開発、ブランド開発を有機的に組み合わせたコンサルティングサービスを提供しています。さらに、人と組織の総合知を発信する探究メディア「CULTIBASE」の運営にも取り組んでいます。
【会社概要】
社名: 株式会社MIMIGURI
本社: 〒113-0033 東京都文京区本郷2-17-12 THE HILLS HONGO 4階
創業日:2021年3月1日
代表者:安斎勇樹(Co-CEO)、ミナベトモミ(Co-CEO)
事業内容:人材育成、組織開発、制度設計、事業開発、ブランド開発を有機的に組み合わせたコンサルティング業務/メディア運営(CULTIBASE)/研究開発
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