江戸時代・幕末の横浜の景色が立体写真でよみがえる 復刻版ステレオ写真「VIEWS IN YOKOHAMA」新商品 販売開始のお知らせ【横浜開港資料館】
ミュージアムグッズ新商品
横浜開港資料館(所在:横浜市中区、館長:西川武臣、管理運営:公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団)は、開催中の特別展「幻の写真家 チャールズ・ウィード 知られざる幕末日本の風景」の開催を記念して、所蔵する江戸時代の古写真の中から、当時の横浜の風景をうつしたステレオ写真の復刻版を制作し、当館ミュージアムショップ店頭およびオンラインショップにて1月28日より販売開始いたしました。
安政元年(1854)年、江戸幕府はアメリカ東インド艦隊司令長官のペリーと横浜村で日米和親条約を締結します。続いて安政5年にアメリカをはじめ欧米5か国と修好通商条約を結びます。これを受け、安政6年(1859)に横浜が開港すると、日本を撮影しにカメラを携えた外国人カメラマンが訪れるようになりました。
今回、復刻したステレオ写真は、当館で所蔵する資料の中から江戸時代に横浜で撮影されたことがわかるものを厳選しました。これらはスイス人カメラマンのP.J.ロシエ、アメリカ人カメラマンのジョン・ウィルソンが撮影したもので、歴史資料として貴重なだけでなく、当時の外国人が、知られざる国であった日本に対してどのような興味関心を抱いていたのかを知る手がかりとなります。
- ステレオ写真とは 商品詳細
◆商品概要◆
名称:復刻版ステレオ写真「VIEWS IN YOKOHAMA」
価格:1,210円(税込)
内容:◇調査研究員による解説書 1枚/◇ステレオ写真 6枚/◇オリジナル封筒入り
*ステレオビューアーはついていません。
オンラインショップ:https://kaikou.shop-pro.jp/?pid=172642469
1.横浜村
P.J.ロシエ撮影 安政6年(1859) 横浜開港資料館蔵 渡邊戊申(株)の寄付により購入
ロシエ(Pierre Joseph Rossier)はスイス出身のプロカメラマン。ロンドンの写真出版社ネグレッティ&ザンブラ社から中国に派遣されていたが、安政6年(1859)、開港直前の横浜に来航する。ロシエの撮った日本のステレオ写真シリーズは、「VIEWS IN JAPAN」という統一タイトルのもとロンドンで発売された。写真は山手から見た横浜村の姿。現在の中華街あたりの「原風景」である。
2.神奈川奉行所の役宅
P.J.ロシエ撮影 安政6年(1859) 横浜開港資料館蔵 渡邊戊申(株)の寄付により購入
神奈川奉行所は野毛の丘の上(現在神奈川県立図書館)に置かれたが、その南側には奉行所役人の役宅(官舎)が建設された。背後には大岡川河口をはさんで横浜の開港場がわずかに見える。3.神奈川宿の町並み
P.J.ロシエ撮影 安政6年(1859) 横浜開港資料館蔵
神奈川宿は現在の京浜急行神奈川駅近辺にあった東海道の宿場町。写真は神奈川宿の中心・滝の橋付近から東(江戸)方向を撮影している。
4.神奈川湊
P.J.ロシエ撮影 安政6年(1859) 横浜開港資料館蔵
神奈川宿には日本各地から廻船が来航し、この地域では比較的規模の大きい「湊」(港町)であった。海上には停泊している弁才船(廻船)の姿が見える。写真右下は洲崎神社の鳥居。
5.アメリカ領事館本覚寺
ジョン・ウィルソン撮影 万延元年(1860)~文久元年(1861)横浜開港資料館蔵 渡邊戊申(株)の寄付により購入
撮影者のジョン・ウィルソン(John Wilson)はニューヨーク州出身のアメリカ人カメラマン。1860年10月から1861年1月までのあいだ、プロイセン使節団によって日本で現地雇用された。茅葺きの建物はアメリカの領事館が置かれた神奈川宿の本覚寺。台紙の右に「Amerikanischer Consulat in Kana-gawa(神奈川のアメリカ領事館)」と書き込みがある。
6.成仏寺のアメリカ人宣教師
ジョン・ウィルソン撮影 万延元年(1860)~文久元年(1861)横浜開港資料館蔵 渡邊戊申(株)の寄付により購入
神奈川宿の成仏寺にはアメリカの教会から派遣された宣教師ヘボンが住んでいた。左から2人目、少女の右の男性が宣教師のS・R・ブラウン。中央がヘボン。台紙右側に「Ameri.protest.Mission zu Kanagawa(神奈川のアメリカ・プロテスタント宣教師)」と書き込みがある。
- 復刻版制作にいたる経緯
今回の展覧会では、これまで紹介されることのなかった幕末日本の風景を今によみがえらせることとし、外国人カメラマンが撮影した日本や横浜の風景写真を多数展示していますが、お手元でも、江戸時代の横浜の風景を楽しんでもらいたい、3DやVRがなかった当時の外国人の眼を楽しませたステレオ写真による立体視を追体験していただきたいと思い、復刻版を制作しました。
当館では文化庁に認定された「横浜開港資料館における文化観光拠点計画」に基づき各種の取組を実施しております。今後も所蔵資料を活用した横浜開港の歴史を伝える当館オリジナルの商品を開発してまいります。横浜の観光地ではコロナ禍からの回復に向け、インバウンドの誘致に期待を寄せていますが、ぜひ、特別展とあわせてご取材いただき、時を超えた160年前の外国人が日本に寄せた興味関心を知っていただく機会をご提供いただければ幸いです。
◆特別展概要◆
名称:特別展「幻の写真家 チャールズ・ウィード 知られざる幕末日本の風景」
会期:2023(令和5)年1月28日(土)~3月12日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時(券売は午後4時30分まで)
観覧料: 一般500円、小・中学生・横浜市内在住65歳以上250円/毎週土曜日は高校生以下無料
休館日:月曜日
- ステレオ写真ビューアーも販売
London Stereoscopic Company製(https://www.londonstereo.com/)のステレオ写真ビューアー「The OWL Stereoscopic Viewer」「Lite OWL Viewer」はいずれも、ロックバンドQueenのギタリスト、ブライアン・メイさんのデザインによるものとして知られています。
The OWL Stereoscopic Viewer 3,000円(税込) https://kaikou.shop-pro.jp/?pid=172625493
Lite OWL Viewer 800円(税込) https://kaikou.shop-pro.jp/?pid=172625394
※オンラインショップでは別途送料が必要です
- 横浜開港資料館 施設概要
【名称】 横浜開港資料館
【所在】 横浜市中区日本大通3
【概要】 横浜開港資料館は、横浜開港百年を記念して実施された「横浜市史編集事業の資料を基礎に、昭和56年(1981)6月2日の開港記念日に開館しました。この地は安政元年(1854)の日米和親条約締結の地であり、また、旧館は旧イギリス総領事館(横浜市指定文化財)です。19世紀半ばの開港期から関東大震災に至る時期を中心とした資料を収集・保管、整理し、調査研究を行い、その成果を常設展や企画展で紹介するとともに、閲覧室で公開しています。横浜開港資料館は資料を通じて横浜の歩みを次の世代に伝える「近代横浜の記憶装置」としての役割を果たしている施設です。
【管理運営】 公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団
【所蔵資料】 幕末から昭和初期までの、横浜に関する歴史資料約27万点を収蔵し、近代横浜の政治・経済・文化など幅広い分野の資料、古文書・海外資料・新聞・雑誌・図書・写真など様々取り揃えています。
【公式HP】 http://www.kaikou.city.yokohama.jp/
【公式オンラインショップ】https://kaikou.shop-pro.jp/
- 文化庁認定「横浜開港資料館における文化観光拠点計画」について
横浜開港資料館では、「横浜開港資料館における文化観光拠点計画」に基づく事業を展開しています。この計画は、文化の振興を、観光の振興と地域の活性化につなげ、これによる経済効果が文化の振興に再投資される好循環を創出することを目的として、令和2年に施行されたいわゆる「文化観光推進法」※1に基づき、文化観光拠点施設を中心に、文化についての理解を深める機会の拡大と国内外からの観光客の来訪を促進させ、文化・観光の振興、地域の活性化の好循環を全国各地で創出するため、文化庁が認定している計画です。
横浜開港資料館は「横浜開港」の歴史を中心に文化振興を観光と地域活性化に結び付ける拠点となることを、共同申請者である山下公園・元町・横浜中華街の各団体とともに目指しています。
※1「文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律」
※2 文化観光推進法に基づき認定した拠点計画及び地域計画文化庁ウェブサイト:https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/bunkakanko/92441401.html
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像