【LURF GALLERY】吉田紳平の個展「The Living Room」を2025年10月10日(金)よりルーフギャラリー1Fにて開催

この度、LURF GALLERY(ルーフギャラリー)1Fでは、吉田紳平の個展「The Living Room」を開催いたします。
吉田紳平は、写真に残された日常の断片から、そこに写らなかった人の気配を想像し、作品として描いてきました。なかでも、画面に映ることのなかった存在、つまりカメラを構えていた誰かのまなざしや、その場に宿る温もりへ心を向けることが、制作の中心にあります。
描かれるポートレートは、特定の人物をそのまま写し取るのではなく、日常の記憶や時間の層、忘却の余白、そして確かに向けられていたはずの想いを浮かび上がらせます。
本展では、その探求の延長線上で生まれた作品群が並びます。過去と現在、記憶と空白が重なり合うことで立ち上がる新たな肖像のかたちは、私たちのなかに眠る親密な存在や曖昧な記憶を呼び覚ますと同時に、その意味を問いかけています。
展示会期は2025年10月10日(金)から11月3日(月・祝)まで。
■ Exhibition Overview
吉田紳平 個展 「The Living Room」
会期|2025年10月10日(金) 〜 11月3日(月・祝)
会場|LURF GALLERY 1F
時間|11:00 - 19:00
住所|150-0033 東京都渋谷区猿楽町28-13 Roob1
オープニングレセプション
2025年10月10日(金) 18:00 - 20:00
※予約不要・入場無料
※作家在廊予定
作品に関するお問い合わせ|https://lurfgallery.com/pages/contact
LURF GALLERY公式サイト|https://lurfgallery.com/
■ Artist Statement
数年前、ハンブルクの小さな街のフリーマーケットで一冊の古びた家族アルバムに出会った。そこに写っていたのは、どこか遠く離れた町で、いつかの時代に、たしかに生きていたある家族のささやかな日常の姿である。
なかでも特に私の関心を強く惹きつけたのは、そこに写る家族の「向こう側」にいたはずの、写真には写ることのない人物――カメラを構えていたその家族の父親にあたる人物の存在だった。
彼らがどのような家に暮らしていたのか。部屋の窓から見えた庭の木は何という名前だったのか。日々何を思いながら妻や子供たちを見守り、その人生を懸命に生きていたのか。アルバムを見返しながら私はその不在の人物の横顔をまぶたの奥に浮かべていた。
私のポートレートシリーズのきっかけのひとつは、そんなたった一人の人物がその家族へ向けた「極めて親密なまなざし」に想像を巡らせることから始まっている。
それは、かつて誰かが向けたかもしれない親密でかけがえのないまなざしの行き先を探るための長い旅でもあり、朧げなポートレートは、ただ誰かを写し取るものではなく、誰かの“想い”が過ぎ去った日々のなかで向けられていた空白の記録とも呼べるのかもしれない。
そうして絵画を前にしたとき、記憶のなかにすら存在しなかった関係性が静かに漂い、誰かにとっての親密な「ある一人の存在」が浮かび上がってくる。
吉田紳平

■ Profile

吉田 紳平 | Shimpei YOSHIDA
1992年 奈良県生まれ
2014年 京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)洋画コース卒業
絵画を主なメディアとし、現在は東京を拠点に活動。2018年にドイツ(ハンブルク)のアーティストランスペース〈FRISE〉にてアーティストインレジデンスに参加。ハンブルクでの滞在制作中にフリーマーケットで見ず知らずの古い家族アルバムに出逢い、かつて存在していたはずのその家族と彼らのまなざしから着想を得たポートレートシリーズを展開。「存在と不在」「記憶と忘却」という題材に触れながら、あたかも"見えているもの"はすべて他者と共有可能であるとするような現代において、わかりにくいこと、忘れられてしまったもの、目に見えないものの危うさを問いかけることを試みている。
個展
2025 「The Poetics of Silence」(マンハイム市立美術館/ドイツ)
2024 「My husband」(hide gallery/東京)
2024 「Our silence」(京都岡崎蔦屋書店/京都)
2023 「Absence of bedroom」(GALLERY crossing/岐阜)
2022 「unreadable letter」(myheirloom/東京)
2022 「An unforgettable room」(YOD gallery/大阪)
2022 「For example, it is the wind against your cheek」(GALLERY crossing/岐阜)
2021 「Blick der Imagination」(Mikiko Sato Gallery/ハンブルク)
2021 「That star at night is closer than you think」(keiokairai gallery/京都)
2019 「There was a silent night on my side」(FRISE/ハンブルク)
グループ展
2024 「グループ展」(タカイシイギャラリー/前橋)
2024 「TRANSIENT ENCOUNTER」(GALLERY crossing/岐阜)
2023 「The absent room」(TARTCH得然藝術/台湾)
2023 「imperceptible portraits」(千總ギャラリー/京都)
レジデンス
2018 FRISE (ドイツ、ハンブルク)
アートフェア
2025 Kiaf SEOUL 2025 (hide gallery/韓国)
2022 アートマイアミ2022 (YOD Gallery/マイアミ)
Instagram|@peyysd
LURF GALLERY(ルーフギャラリー)
ルーフギャラリーは、現代社会の日常に潜む内面を、それぞれのスタイルで鋭く表現するアーティストたちを発掘・紹介し、同時代美術におけるひとつの潮流を提唱することを目的として、2022年に代官山で開廊しました。
近代リアリズムが追求した人間の存在と社会の現実、また現代抽象が掘り下げた精神的・構造的探究などに関心をもちながら、モダンからコンテンポラリーへと続く美術の流れに敬意を払いつつ、時代の気配を繊細にとらえる感性をもつアーティストたちに光を当てています。国籍やキャリアの枠にとらわれず、国際的な視点から、多様で本質的な表現を探究するアーティストをサポートしていきます。
私たちは、こうした活動を通じて、現代社会を反映した、美術の普遍的な流れを紹介していくことを目指しております。
営業時間:11:00-19:00 ※不定休
住所:150-0033 東京都渋谷区猿楽町28-13 Roob1 1F・2F
アクセス:代官山駅から徒歩5分 【GoogleMap】
■ Website
https://lurfgallery.com/
■ Instagram
https://www.instagram.com/lurfgallery/
■ X
https://x.com/lurfgallery
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像