「Teladoc HEALTH」を用いた、周産期・新生児医療での地域医療連携に関する共同研究を開始
新生児誕生の瞬間は生涯で最も危険な瞬間とも言われ、心肺蘇生等の処置が必要な新生児は全体の10%程度にのぼります(*2)。心配蘇生等何らかの処置が必要とされる新生児が産科クリニックで産まれた際は、高度な知識と専門的な技能を持つ新生児科医が新生児の状態を評価し、場合によっては的確な処置を行える病院へ搬送を行うなどの地域医療連携が必要とされています。重篤な新生児の症状緩和と予後改善に地域医療連携は不可欠です。現在、地域の産科クリニックと支援する病院との連携手段は主に電話が用いられますが、新生児の様子を客観的に評価するためには、音声の伝聞だけでは十分ではありません。ゆえに、トリアージの際に適切な基準よりも高い判断を行う「オーバートリアージ」となり、医療従事者の負担が増加傾向にあることなども課題と考えられています。
聖マリア病院では、以前より、リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を導入し、筑後エリアの3つの産科クリニックとの連携を強化しています。具体的には、新生児仮死や早産児、緊急疾患等が発生した際の遠隔からのサポート、産科クリニックへの新生児教育やハイリスク患者の早期把握、連携の習慣化等を目的とした定期的な連絡会などに「Teladoc HEALTH」を活用いただいています。また、2024年2月からは、連携する産科クリニックを5施設追加し、合計8施設との地域医療連携を行う共同研究を、ウィーメックスとともに開始しました。この共同研究では、産科クリニックにおける新生児の管理、質の向上を目的に、「Teladoc HEALTH」などの次世代型遠隔通信機器を用いた実証試験などが行われる予定です。
社会医療法人雪の聖母会 聖マリア病院 新生児科主任医長の海野光昭先生は、本共同研究について、次のように述べています。
「遠隔通信機器を用いながら、地域の産科クリニックと緊密なコミュニケーションを図ることは、地域のクリニックにおける新生児管理の質を向上させ、ひいては新生児予後の改善につながるのではないかと常々考えていました。この仮説に基づき、地域の産科クリニックに次世代型の遠隔通信機器、リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を導入し、定期的な連絡会を始めました。結果、聖マリア病院新生児センターと地域の産科クリニック間で今まで以上に緊密な連携体制を確立できるようになりました。更には定期連絡会を通じて日常的に通信機器に触れることで、新生児仮死などの緊急時にも慌てずに対応できるようになってきたという副次的効果も実感しています。有用な機械であっても常日頃から使用する習慣をつけておかないと埃を被り、無用の長物になってしまうことは過去にも実例があるため、同じ失敗を繰り返さないためにも継続的な機器の利用が求められます。」
ウィーメックスは、今後も地域医療連携における遠隔医療の活用を通じて、住民の方々が安心して生活を続けていただくための、持続的な医療体制確保に貢献してまいります。
(*1)https://www.phchd.com/jp/bx/telehealth?utm_campaign=pr240314
(*2)https://www.ncpr.jp/guideline_update/2020instructor.html
#共同研究について
研究名称:次世代型遠隔通信機器を用いた地域周産期支援システムの実証試験
〜産科診療所における新生児管理の質向上を目指して〜
実施期間: 2024年2月〜2024年7月
参画企業および医療機関:ウィーメックス株式会社
聖マリア病院及び共同研究施設(連携産婦人科8施設)
#リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」について
専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインで繋げる、リモート操作可能なリアルタイム遠隔医療システムです。超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し、患者さんの容体を短時間で把握することができます。遠隔地にいる医師主導で操作を可能とし、最上位機種(モデル:Teladoc HEALTH Lite 4)は、45倍ズームおよび約340度回転が可能な高解像度カメラを搭載しています。
<社会医療法人 雪の聖母会 聖マリア病院について>
1953年、内科・小児科・放射線科を標榜し、結核病棟79床を備えて開設した聖マリア病院は、「カトリックの愛の精神」に基づいて、保健医療活動を行ってきました。早くから未熟児医療にも取り組み、58年には福岡県未熟児養育医療機関の指定を受け、総合病院として国内初の新生児科の開設、国内2番目の新生児専用救急車の導入など、筑後地区における周産期医療の充実に貢献してきました。地域の医療ニーズに応えるべく努力を続け、現在の標榜診療科は42科、総病床数は1097床を数えます。福岡県より総合周産期母子医療センター(98年)、救命救急センター(2006年)の指定を受け、高度医療を担う地域の拠点病院の一つでもあります。
<ウィーメックス株式会社について>
ウィーメックス株式会社は、グローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社(証券コード6523 東証プライム)の日本における事業子会社です。企画・開発から販売までワンストップでサービスを提供する新体制として、2023年4月より新会社として事業を開始しました。「メディコム」ブランドの医事コンピューターや電子カルテシステムの他に、薬局経営のサポートや特定保健指導の支援、遠隔医療システムなどを提供しています。また、2023年10月に富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社より電子カルテ・レセプト関連事業を取得し、ウィーメックスヘルスケアシステムズ株式会社が誕生。 国内の「医療DX」を推進するヘルスケア IT製品・サービスを通じて、患者さんへの医療サービス向上と医療従事者の業務効率化に取り組んでいます。
https://www.wemex.com/
□所在地 :東京都渋谷区渋谷3-25-18 NBF 渋谷ガーデンフロント14F
□代表者名 :代表取締役社長 大塚 孝之
<PHCホールディングス株式会社(PHCグループ)について>
PHCホールディングス株式会社(証券コード 6523 東証プライム)は、健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献することを経営理念とするグローバルヘルスケア企業です。傘下にPHC株式会社やアセンシア ダイアベティスケアホールディングス、エプレディアホールディングス、株式会社LSIメディエンス、ウィーメックス株式会社、メディフォード株式会社などを置き、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの事業領域において、開発、製造、販売、サービスを行っています。2022年度のグループ連結売上収益は3,564億円、世界125以上の国と地域のお客様に製品・サービスをお使いいただいています。PHCグループはPHCホールディングス株式会社とその事業子会社の総称です。
https://www.phchd.com/jp
お問合せ先
ウィーメックス株式会社 デジタルヘルス事業部 遠隔医療ソリューション部
E-mail:pj-telehealth-contact@ml.wemex.com
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