名だたる世界的ブランドからの依頼が殺到する盆栽プロデューサー、小島鉄平さん
万博『世界のMUSASHI個展』でアーティストMUSASHIと“TRADMAN’S BONSAI”がコラボレーション
7月に大阪・関西万博で開催した『世界のMUSASHI個展』では約150団体に及ぶ企業や団体、著名人の方々に参画いただき、アーティストMUSASHIとのコラボレーション作品約100点を展示した。
正面入り口には、神社の狛犬のように堂々と対の盆栽が鎮座した。“TRADMAN’S BONSAI(株式会社松葉屋)”の小島鉄平さんの作品である。

盆栽のイメージを覆した “TRADMAN'S BONSAI ”
“盆栽” と聞くと老後の趣味というイメージが未だ強いだろうか。しかし“TRADMAN’S BONSAI”の創り出す世界を見れば、そのイメージは覆される。「伝統とは革新の連続である」という信念のもと、盆栽に現代の感性と美意識を掛け合わせ、ブランドや空間との融合を実現。名だたる世界的ブランドからの依頼が殺到し、これまでにshu uemura、NIKE、Dior、RIMOWAをはじめとする国内外のブランドとのコラボレーションを多数手がけている。



世界が注目する盆栽プロデューサー小島鉄平
そして株式会社松葉屋の代表であり、世界が注目する“TRADMAN’S BONSAI”の盆栽プロデューサーでもあるのが小島鉄平さん。
その経歴は意外だ。洋服が好きな父親から「リーバイス501 66」というヴィンテージジーンズをもらったことがきっかけで、そこからファッション、ヒップホップ音楽やスケボーなど、アメリカのストリートカルチャーにのめり込んだ。中学生の頃には「いつか洋服屋をやろう」と決めて、高校を数カ月で中退。開業資金を貯めるためにフリーマーケットで古着を売ったり、さまざまなアルバイトをしたり、パチンコ店に就職したりして開業資金を貯め、22歳で中学時代の友人とともにセレクトショップを開業した。
盆栽を好きになったのはまだ小学1〜2年生の頃。家庭の事情により弟とともに児童養護施設に暮らしていた時期に、施設のグラウンドの隅で施設長が育てていた盆栽に、水をあげたり愛でている様子を見て興味を持った。アパレルの仕事を始めてからも、趣味で盆栽を育てていたそうだ。
しかし仕事でさまざまな国に服の買い付けに行っていた頃、上海で目にした盆栽に対する扱いに違和感を覚えた。「“引き算”の美学がない、ただ鉢に植えた樹で、中にはカラーリングされたものもあった。そこで僕の携帯電話に入っていた日本の盆栽の写真を見せると、『なんだこれは?』と唖然としていました。似たようなことがその後も続き、盆栽が海外で“寿司”と“カリフォルニアロール”くらい別物として扱われてしまっていることに違和感を抱いたんです」。その違和感について考えている時に「盆栽で、若者向けのオリジナルブランドを創ろうと思いついた。「そこからはもう盆栽のことしか考えられなくなり、帰国してすぐアパレルの仕事から離れました」。
しかし、後先考えず勢いで決めたわけではない。「日本の盆栽の歴史は長いけれど、それを20代・30代の若者向けに発信している人はいない。若者とTRADMAN'S BONSAIが一緒に成長すれば、その若者が40代・50代になってもファンでいてくれるはずだ。絶対に成功する、という確信があったんです」。こうして、新たな志と夢を描いて2015年に“TRADMAN’S BONSAI”を創業、翌2016年には株式会社松葉を設立した。

MUSASHIと対面し、その目に見えたもの
小島さんがMUSASHIに始めて対面したのは『世界のMUSASHI個展』当日の会場だった。「彼の目を見て、これまでに自分が見たことのない目、触れてこなかった人だと強く感じた。彼にしか見えないものが見えてるんだろうな、と」。そして話しているうちに初心を思い出し、懐かしさを感じたという。「MUSASHIくんの素直さや感情剥き出しなところを、それが人としてのリアルだと思ったし、今の自分に足りないところだと気づいて、ハッとしました」。作品もさることながら、MUSASHIという人間に興味が湧いた瞬間だ。「彼と向き合っていると、見透かされるというわけじゃないけど “見られている” と感じる。次元の違うところから見ているような。だからこそ、ああいう作品が創れるんだろうなって。 “愛” とか、そういうものかもしれない」。
幼少期から無難とは言えない環境で育った小島さんと、ある種の困難を抱えながらもアートの世界で羽ばたこうとしているMUSASHI。2人に共通して感じるのは、それを乗り越えてきたからこその人への感謝や思いやり、温かさだ。それが共鳴し、お互いに影響を与えた。
自分が創る世界観で人を魅了する。その感覚を取り戻し、初心を思い出した
「周りを見渡して、みんなが作品に『(衝撃を)食らっている』のを感じました。他に類を見ないMUSASHIくんの世界観。自分が創り出す世界観で人を魅了する、そういう感覚を自分にも取り戻せた気がして、大事なことを思い出させてもらいました」。
アメリカのストリートカルチャーから学び、支えられてきたという小島さん。彼が創り出す盆栽、ファッションやスタイル、世界観には、そのバックボーンが色濃く反映されている。日本の文化である盆栽が、伝統的な精神をきちんと軸に置いたまま、“TRADMAN'S BONSAI”によって見たことのないようなカッコよくて新しいものとして世界に力強く発信されていくのを、これからも見届けていきたい。

小島鉄平 プロフィール
千葉県柏市・松葉町で育ち、柏市立松葉中学校を卒業。 学生時代は音楽、ファッション、タトゥーなど、ストリートカルチャーの熱狂的な愛好者として青春を過ごす。アパレル業界ではバイヤーとしてキャリアを積み、海外での買い付けを重ねるなかで、日本文化の奥深さに改めて魅了される。やがて、盆栽に宿る静謐な美しさと精神性に惹かれ、2015年に「TRADMAN’S BONSAI」を結成し、翌2016年に株式会社松葉屋を設立。 “伝統とは革新の連続である”という信念のもと、盆栽に現代の感性と美意識を掛け合わせ、ブランドや空間との融合を実現。shu uemura、NIKE、Dior、RIMOWAをはじめとする国内外のブランドとのコラボレーションを多数手がける。 盆栽を文化の枠を超えた「体験」へと昇華させ、世界に向けて“日本の格好良さ”を発信し続けている。
《コラボ企業情報》
■名称:株式会社松葉屋(屋号:TRADMAN'S BONSAI)
■代表者:代表取締役社長 小島 鉄平
■所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-3-1新東京ビル1F
■電話:SHOP/03-6256-0471 OFFICE/03-6822-3223
■Mail:SHOP/marunouchi@tradmans.jp OFFICE/info@tradmans.jp
■創業:2015年4月
■設立:2016年7月11日
■資本金:8000万円
■従業員数 16名
■取引銀行 三菱UFJ銀行
■事業内容:盆栽の空間プロデュース・リース及びレンタル・販売及び買取り
■プロフィール:
日本の伝統文化である盆栽を世界に伝えるというミッションのもと、2015年TRADMAN’S BONSAIを結成(のち2016年に株式会社松葉屋設立)。 伝統を守るだけでなく、盆栽に込められた「おもてなしの心」と「利他の精神」の本質を大切にしながら、ストリートカルチャー、ファッション、アートとの融合により、日本の伝統文化に革新を取り入れ、日々進化を続けています。 TRADMAN'S BONSAIは、盆栽を通じて「日本の格好良さ」を新たに定義し、斬新な価値を生み出していきます。
《事務局情報》
■名称:万博武蔵個展事務局
■代表TEL:06‐6606-9638
■Mail:ishitomi.expoinfo@gmail.com
■住所:〒566-0063 大阪府摂津市鳥飼銘木町1番40号
《企業情報》
■名称:株式会社 石富プロパティー
■代表者:代表取締役 中井 健太
■所在地:〒572-0077 大阪府寝屋川市点野3丁目30番4号
■設立:2015年2月
■資本金:1,700万円
■HP:https://musashi-ishitomi-art.com/
《アーティスト情報》
■名称:MUSASHI/武蔵
■出身:大阪府寝屋川市
■年齢:2003年生まれ
幼少期から立体造形などの制作が好きで、中学生で本格的に絵を描き始める。寝屋川市出身。マーカー、アクリル、顔彩などを巧みに取り入れ、色彩に優れた作品、キャラクターなどを描くことをスタイルとしている。
BeatやLyricから生まれる作品や、花柄などを用い、ポジティブマインドからダークな表現までメッセージ性のある作品をキャンパス、デジタルアート、立体造形などに落とし込むスキル&スタイルに注目いただきたい。
■SNS:https://www.instagram.com/musashi_ishitomi?igsh=M2ZuMTJlY3AxanNh
2025年7月9日・10日に大阪・関西万博で開催した『世界のMUSASHI個展』について詳しくはこちら

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