ファインデックス社員が生体医工学の世界最大級国際会議「EMBC 2026」にて論文発表を実施

入社前に取り組んだ「抑うつ状態の客観的評価」に関する最新研究を発表。多様な学術的背景を持つ人材の社会実装への挑戦を支援

ファインデックス

 医療・公共システムの開発およびヘルステック事業を展開する株式会社ファインデックス(以下、当社)の社員、櫻井 力(第1開発部)が、理化学研究所(RIKEN)革新知能統合研究センター(AIP) 認知行動支援技術チームにて研修生として取り組んだ研究論文が、生体医工学分野で世界最大級の国際会議「EMBC 2026」に採択され、現地にて発表を行いましたのでお知らせいたします。

国際会議「EMBC 2026」の会場にて(当社社員 櫻井 力)

 本論文において櫻井は第一著者(First Author)を務めております。本成果は、理化学研究所における高度な研究環境と、大武 美保子 チームディレクターをはじめとする諸先生方の多大なるご支援・ご指導により結実したものです。

当社は、高度な専門性と探究心を持つ多様な人材の獲得に注力しており、このたび次代を担う若い力が国際的な舞台で評価されたことを大変喜ばしく受け止めております。

本研究で用いられた実験用ハードウェアと応答インターフェース。(出典:本論文より抜粋)

 ■論文タイトル:End-to-End Machine Learning for Depressive State Classification via EEG and fNIRS

(邦訳:EEG(脳波)およびfNIRS(近赤外分光法)を用いた、抑うつ状態分類のためのエンドツーエンド機械学習)

■著者:

Riki Sakurai* (Shibaura Institute of Technology; RIKEN AIP), Simon Kojima (Inria), Mihoko Otake-Matsuura (RIKEN AIP), Shin’ichiro Kanoh (Shibaura Institute of Technology, RIKEN AIP), and Tomasz M. Rutkowski (RIKEN AIP, The University of Tokyo, Nicolaus Copernicus University)

* Riki Sakurai:研修生(研究当時)、理化学研究所 革新知能統合研究センター 認知行動支援技術チーム

■論文の要旨 

従来の精神医学的診断は臨床面談や患者の自己申告に依存しており、主観的なバイアスや実務者の経験的判断による不確実性が避けられないという課題がある。本研究は、高い時間分解能を持つ脳波(EEG)と優れた空間的知見を提供する機能的近赤外分光法(fNIRS)を組み合わせたマルチモーダル信号を用いることで、うつ状態を客観的かつ定量的に評価するフレームワークの構築を目的とした。特に、本人が自覚していない潜在的なうつ状態の早期発見や、高齢者におけるうつ病と認知症の鑑別・早期対応への応用を目指している。

具体的手法として、感情的な刺激(ビデオ・音声)の保持を必要とするワーキングメモリ課題の遂行中に両生体信号を同時計測し、生信号の解読に最適化されたエンドツーエンドの深層学習アーキテクチャへ入力することで、心理評価尺度(BDI-II)に基づいたうつ傾向の分類を行った。

実験の結果、EEGとfNIRSを統合したモダリティは、単一の信号を用いた場合よりも高い分類精度を示した。特に聴覚的な感情音声タスクにおいて最高のパフォーマンスを発揮し、分類精度の平均値および中央値は、チャンスレベル(0.50)を大幅に上回る0.80を超えた。本研究は、エンドツーエンドの深層学習アプローチが生体信号からうつ傾向を客観的に識別する上で有効であることを実証した。この結果は、従来の主観的診断を補完する自動診断ツールの基盤となるものであり、将来的には臨床現場での早期スクリーニングや、診断精度の向上に寄与することが期待される。

■本人コメント(櫻井 力)

学生時代は、脳波やfNIRSを用いて抑うつ状態を客観的に推定する研究に心血を注いできました。そこには、目に見えない心の病によって苦しんでいる人を一人でも多く助けたいという、切実な想いがありました。今回、その成果がEMBC 2026という国際的な舞台で認められたことは大きな喜びですが、私の中にある『技術で人の命を救いたい』という願いは、今も形を変えて続いています。

ファインデックスへの入社を決めたのは、研究で向き合ってきた『心の健康』という領域を超えて、医療の現場全体をITの力で支え、より多くの命に貢献したいと考えたからです。現場に深く入り込み、真に必要とされるシステムを追求する当社の姿勢に触れ、こだわりを持って技術を磨き続けるという私の信念を、この環境なら大きな力に変えていけると感じました。

研究で培った生体データへの深い理解や多角的な分析視点は、必ず現在の製品開発にも還元できると確信しています。対象とする領域は変わっても、一人ひとりの健やかな生活を支えたいという原点を忘れず、技術を医療へ繋ぐ情熱を当社のソリューションを通じて社会へ届けていきたいです。

■国際会議「EMBC 2026」について

「EMBC」は、世界160カ国以上に拠点を置く世界最大の技術専門組織「IEEE(アイトリプルイー・電気電子技術者学会)」の医学・生物学部門が主催する、生体医工学分野で世界最大級の国際会議です。

本会議は同分野において極めて高い権威を持つ学術大会として知られており、2026年度は「持続可能で公平なヘルスケアのエンジニアリング(Engineering Sustainable and Equitable Healthcare)」をテーマに、カナダ・トロントで開催されました。世界中から研究者、医師、企業の枠を超えた専門家が数千名規模で集まり、医療・生物学における工学技術の最先端知見が交わされました。

当社は、社員一人ひとりの真摯な研鑽が、提供する製品・サービスの技術革新をもたらすと信じております。

今後も、学術的価値の高い研究成果を尊重するとともに、医療用ソフトウェアから公共DX、医療機器開発、電子カルテデータの利活用まで、幅広い領域において、こうした優れた専門性を持つ人材がその知見を最大限に発揮し、社会実装に挑戦できる環境を整え、医療・社会の発展に貢献してまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】

株式会社ファインデックス 広報・IR担当

東京都千代田区大手町1丁目7-2 東京サンケイビル26F

お問い合わせフォーム:https://findex.co.jp/inquiry/index.html

本社TEL:03-6271-8958

株式会社ファインデックス

株式会社ファインデックス

ファインデックスは、医療システムのスペシャリストとして常に革新的なソリューションを創り出し、診療の効率化やデータを活用した研究、病院経営の支援をしています。当社製品の導入率は、国内大規模病院では約40%、国内大学病院においては80%に上ります。また、ヘルステック領域では、視線分析技術を用いた自動視野計を自社開発・販売するほか、次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を生かした医療データプラットフォーム事業を立ち上げ、医療機関の診療データを安全に利活用できる環境を提供・支援することで、病気の早期発見や創薬、医療産業の発展に貢献することを目指しています。また、公共分野においても、省庁外郭団体や自治体、公社を対象に、公文書管理や電子決裁を中心としたDX推進ソリューションを提供しています。

すべての画像


関連リンク
https://findex.co.jp/
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社ファインデックス

6フォロワー

RSS
URL
https://findex.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区大手町1-7-2 東京サンケイビル26F
電話番号
03-6271-8958
代表者名
相原 輝夫
上場
東証プライム
資本金
2億5425万円
設立
1985年01月