<働くみんなのホンネ調査>「新型コロナウイルスによる転職活動への影響」について調査を実施

コロナ禍の転職活動 約90%が「影響ある」 内定取消や選考中止も そんな中、外出自粛中にしていること「学び直し」が上位にランクイン

株式会社ワークポート

総合転職エージェントの株式会社ワークポート(所在地:東京都品川区、代表取締役社長 CEO:田村高広)は、全国の転職希望者937人を対象に、【新型コロナウイルスによる転職活動への影響】についてアンケート調査を行いました。
■15.2%は‟新型コロナウイルス不況”が原因で転職活動を開始 中には解雇も
 世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。日本では、5月6日までを期限に全国に出されていた緊急事態宣言が延長され、今後も予断を許さない状況です。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出自粛やテレワークの広がりなど、わたしたちの日常は確実に大きく変化しています。そんな中、転職市場にも少なからず影響が見られます。いま転職希望者はどんな問題に直面し、どのようにして転職活動を行っているのでしょうか。今回、全国の転職希望者(20代~40代の男女)を対象に新型コロナウイルスによる転職活動への影響について調査を行いました。
 対象者に、今回の転職活動は‟新型コロナウイルス不況”がきっかけとなっているか聞いたところ、「はい」と回答した人が15.2%、「いいえ」と回答した人が84.8%でした。「はい」と回答した人に、具体的な原因は何か聞いたところ、「新型コロナウイルスの影響で臨時休業となり雇用終了と宣言された」(30代・男性・コールセンター)、「会社の業績悪化に伴い解雇された」(40代・女性・事務)、「会社から退職勧奨された」(40代・男性・管理)といった声が挙がりました。「はい」と回答した人は全体の割合で見ると少ないものの、一部では新型コロナウイルスの影響で退職せざるを得ない状況に直面している人もいることがわかりました。
 また、「イベント業界で勤務しているが、現在仕事はほとんどキャンセルとなり不安を感じている」(40代・女性・営業)、「会社の存続が危ういと感じる」(40代・男性・接客販売)といった、新型コロナウイルスの影響で経済的に大きな損失を被っている業界や企業に勤める人が不安を抱き、転職活動を始める動きも見受けられました。


■新型コロナウイルスの影響は転職活動にも!「内定取消」や「選考中止」も多数
 対象者に、新型コロナウイルス感染拡大が自身の転職活動に影響を与えていると感じるか聞いたところ、「はい」と回答した人が90.8%、「いいえ」と回答した人が9.2%となりました。同じ質問を2020年3月上旬に当社が行った「新型コロナウイルスの影響について」の調査内で聞いたところ、45.5%が「はい」と回答し、54.5%が「いいえ」と回答しました。3月上旬の時点では「はい」と回答した人の方が少ない結果となっていますが、今回の調査では約90%が「はい」と回答し、転職市場は1ヵ月半ほどで状況が大きく変わっていることがわかりました。
 次に、「はい」と回答した人に、具体的にどのような影響があったか聞いたところ、「選考の中止・延期」「選考スピードの遅延」「面接のオンライン化」といった回答が最も多く挙がりました。中には、「内定が取り消されたり、入社時期が見送られたりしている」(20代・女性・システムエンジニア)、「選考が進んでいたのに採用計画が白紙になった企業が5社もある」(40代・男性・管理)、「面接の予定があったが求人そのものがなくなった」(40代・女性・事務)、「最終面接に合格し条件面談まで済んでいたが、最終的に採用凍結のため見送りと言われた」(40代・女性・管理)といった、入社目前で急に内定が取り消しになったり、進んでいた選考が途中で打ち切られたと答える人も多く見られました。また、「全体的に選考が遅れていると感じる。選考結果通知の期限より遅れている会社もある」(40代・男性・営業)、「選考結果の通知がなく問い合わせをしても返答がない」(30代・女性・事務)といった選考スピードの遅れを感じる人や、「ひとつの求人に対して応募者数が増え、書類選考も通過しないことが多くなった」(40代・女性・管理)、「選考条件が厳しくなった」(30代・女性・クリエイター)、「経験者優遇の求人が多くなった」(20代・女性・接客販売)といった、選考が厳しくなったと実感する意見も多数挙がりました。
 「面接のオンライン化」と回答した人の中では、「テレワークの合間を縫って参加しやすくなったので良かった」(30代・男性・管理)、「オンライン面接に切り替わったことでメモを見ながら話せるようになり安心している」(20代・女性・企画マーケティング)、「自宅で面接できるため多くの企業と出会うことができた」(30代・女性・システムエンジニア)といった肯定的な意見が見られた一方で、「企業側からオンライン面接を提案されたものの、WEBカメラを持っていないため面接ができない」(40代・男性・企画マーケティング)、「オンライン面接ではタイムラグが生じスムーズに会話が成り立たない」(30代・男性・その他)、「オンライン面接の際に家の中が見えてしまうことに抵抗がある」(30代・女性・事務)といった、懸念を抱く人の意見も多く見られました。オンライン面接は自宅でも面接が受けられるため便利ではありますが、個人のインターネット環境や生活環境によって格差が生じてしまうこともあるようです。
 また、「オンライン面接では、面接官に自身の熱意があまり伝わっていないように感じる。対面だからこそ伝わりやすい自身の人柄や雰囲気がなかなか伝わりづらい」(30代・女性・接客販売)、「オンライン面接に切り替わり、会社見学がなくなった」(20代・女性・接客販売)といった不安を感じている人もおり、オンライン面接を行う企業はこうした転職希望者の不安を解消できるような対応策を考える必要があるのかもしれません。
 さらに、「企業を選択する際に、新型コロナウイルスへの対応策がどの程度のものなのかという観点が加わった」(20代・男性・システムエンジニア)、「緊急事態宣言が出ているにもかかわらず対面での面接を実施されるとその企業に不信感を持ってしまう」(20代・女性・システムエンジニア)、「オンライン面接に切り替わり不慣れな点は採用担当者側も同じようで、緊急時の対応力から企業の内側が垣間見えるようになった」(20代・男性・クリエイター)といった、転職活動の判断材料として企業の新型コロナウイルスに対する考え方や緊急時の対応を分析するようになったとする意見も散見されました。


■コロナ禍の転職活動 意欲が高くなった人も低くなった人も
 対象者に、新型コロナウイルス感染拡大が始まってから転職活動への意欲はどうなったか聞いたところ、「とても高くなった」(20.6%)、「やや高くなった」(27.2%)とする人は合わせて47.8%、「やや低くなった」(38.8%)、「とても低くなった」(13.3%)とする人は合わせて52.1%となりました。低くなったと回答した人が若干多いものの、ほぼ意見が割れる結果となりました。転職活動への意欲が高くなった人も低くなった人も、新型コロナウイルスの感染拡大により不安定になりつつある雇用や景気を憂慮する人が多いことがうかがえます。

 

▼意欲が高くなった人の理由(回答者のコメント)

・新型コロナウイルスにより休業状態(給与なし)になり、早急に職を探しているから(20代・女性・クリエイター)
・現在休業扱いのため給与が6割しか支払われず、状況が長引くようなら転職活動を積極的にしていくしかないから(30代・男性・企画マーケティング)
・新型コロナウイルスの影響で会社が倒産しそうなため、早めに転職したいから(20代・男性・接客販売)
・会社の新型コロナウイルス対策への対応が酷すぎたため、必ず転職しようと思ったから(30代・女性・管理)
・これからどんどん企業の採用活動が鈍ってくると思うため、できるだけ早めに転職活動に区切りをつけたいから(30代・男性・システムエンジニア)
・今の時期に採用活動をしている企業は、長い目で見て安心できそうだから(20代・女性・事務)
▼意欲が低くなった人の理由(回答者のコメント)

・企業全体が採用活動を抑制していると感じ、モチベーションが上がらないため(40代・男性・運輸交通)
・どこの企業も雇い止めの傾向にあるため、今の会社を辞めるのはリスク大きすぎると思うから(40代・女性・接客販売)
・人生設計を家族と話し合う時間ができ、この時期に急いで転職すべきではないのではという話になったため(30代・男性・営業)
・新型コロナウイルスが落ち着いてから転職したほうが良いと考えているため(20代・男性・システムエンジニア)
・面接などで外出することにより新型コロナウイルス感染の可能性が上がるから(30代・女性・その他)
・テレワークを行っている企業が増え、転職ができても新しい職場や業務に慣れることができるのかやや疑問に感じるため(40代・女性・管理)
・感染が怖くて電車に乗りたくないので、今採用されて出社を促されても困るから(30代・女性・接客販売)
・現職は新型コロナウイルスの影響が全くなく、安定的だと分かったから(30代・男性・営業)

 

■外出自粛中に転職活動の準備を進める動き 自己研鑽に励む転職希望者が多数
 対象者に外出自粛中、転職活動に関わることでやっておきたいことや進めておきたいことはあるか聞いたところ、70.0%が「ある」と回答し、30.0%が「ない」と回答しました。多くの人が外出自粛中にも転職活動の準備を始めていることがわかります。「ある」と回答した人に具体的にどんなことするか聞いたところ、「スキルアップための学び直し」「資格取得」「面接対策や書類作成」「企業や業界のリサーチ」といった回答が目立ちました。そのほかにも、「自身のキャリアを見直したい。そこから自分が不足している資格の取得や教養を高めることを始めたい」(40代・女性・企画マーケティング)といった、外出自粛によってできた時間を自己研鑽に費やしたいとの意見や、「新型コロナウイルスの影響が続くと想定して、それでもできる仕事を探す」(40代・男性・その他)、「withコロナ時代の仕事内容や働き方を考える」(40代・男性・クリエイター)といった、変化する環境にあった働き方や仕事を考えたいとする声も見られました。


■転職希望者が外出自粛中に自宅でしていること、第2位に「学び直し」!
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、不要不急の外出(仕事は除く)を自粛していると回答した人に、転職活動以外で、外出自粛中は自宅で主に何をしているか聞いたところ(複数回答可)、最も多かった回答が「動画サイト視聴」で57.6%でした。次に、「学び直し」(50.9%)「SNSの閲覧」(43.8%)と続きました。前項で外出自粛中、転職活動に関わることでやっておきたいことや進めておきたいことを「学び直し」と回答する人が多数見られました。今回の質問でも「学び直し」と回答した割合が2番目に多く、転職活動に関わることでなくても空いた時間を使って改めて学習を行おうと考える、転職希望者の学習意欲の高さがうかがえました。
 さらに、今後、外出自粛中に自宅でやってみたいことや、やろうとしていることを聞いたところ、「英語学習」との回答が目立ち、学び直しを図る人が多くいました。また、「スキルアップのために勉強やオンラインセミナーの受講などを積極的にやってみたい」(40代・女性・企画マーケティング)、「WEBサイト構築やマーケティング支援など、オンラインで完結可能なボランティア活動をやりたい」(40代・女性・企画マーケティング)、「副業を始めたい。会社に頼らないでも生きていけるようにしたい」(40代・男性・コールセンター)といった、自身のスキルアップのために勉強したり新しい挑戦をしたりと、積極的に学ぼうとする姿勢が見受けられました。


 今回の調査では、新型コロナウイルスの感染拡大が転職活動にも大きな影響や変化をもたらしていることがわかりました。しかし、「時間があることでゆっくりと現状を見つめ直し、自身の経験を棚卸しできたと思う」(40代・男性・公務員)、「在宅勤務となり現況を見つめ直す時間ができた」(40代・男性・管理)といったポジティブな意見も見られ、外出自粛やテレワークなどで自由な時間が増えたことにより自身のキャリアを今一度見直すきっかけになったと考える人もいました。
 転職市場に関しては、有効求人倍率が3月には1.39倍(全国平均)と 16年9月以来の低水準となり、全体的には以前より厳しい状況ではありますが、業界や職種によって影響はさまざまであり、現在も積極採用している企業はあります。転職希望者は、外出自粛などにより時間がとりやすい今だからこそ、負の側面ばかりに目を向けずコツコツと転職活動の準備をすることが今後重要になってくるでしょう。さらに、企業側も優秀な人材を見逃さないためにも、新しい採用方法を取り入れるなど現況にあったやり方で柔軟に対応する姿勢が求められているのではないでしょうか。
 また、今回の調査でも見られたように内定取消や選考中止などの事例が起きていることも事実です。そんな中、個人で転職活動を進めていた転職希望者が、人材紹介サービスなど転職支援のプロに相談することでそうしたリスクをできる限り回避しようとする動きも見えてきました。新型コロナウイルス感染拡大以前とは転職市場も大きく変わっています。この先の転職活動では、コロナ禍においてどのような転職活動の方法が最も効率的か検討することも肝要でしょう。

■調査概要
調査内容 :新型コロナウイルスによる転職活動への影響について
調査対象者:当社を利用している全国の転職希望者(20代~40代の男女)
有効回答 :937人
調査期間 :2020年4月21日~4月28日
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

■ワークポートの取り組み
 私たちはミスマッチのない転職を実現し、すべての人や企業がいきいきと働ける社会を創ることが最大のミッションであると考えています。また、良質で満足度の高いサービスを提供したいという思いを込め、キャリアコンサルタントを“転職コンシェルジュ”と呼んでいます。転職希望者のキャリアや人生設計に適う求人のご紹介のほか、ご要望に合わせて年収交渉や退職のアドバイスなどをいたします。転職コンシェルジュとしての質の向上のため、人間性と専門性を高める取り組みなども行っています。
※「転職コンシェルジュ®」はワークポートの登録商標です。https://www.workport.co.jp/trademark/
※この調査内容を転載ご利用いただく場合は「ワークポート調べhttps://www.workport.co.jp/」または、「出典:株式会社ワークポート」の表記をお願いいたします。

■会社概要
商号  :株式会社ワークポート
代表者 :代表取締役CEO 田村高広
設立  :2003年3月
事業内容:人材紹介サービス(有料職業紹介事業 許可番号:13-ユ-040590)
拠点  :東京(大崎・立川・秋葉原)、横浜、埼玉、千葉、札幌、仙台、名古屋、大阪、京都、神戸、岡山(中四国)、広島、福岡(天神・小倉)、ソウル(韓国)、ホーチミン(ベトナム)

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都品川区東品川2-2-4 天王洲ファーストタワー6F
電話番号
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代表者名
林徹郎
上場
未上場
資本金
4200万円
設立
2003年03月