台湾工作機械産業のデジタル化<ワイズ機械業界ジャーナル2021年6月第1週号発行>

〜台湾機械業界の動向が分かる〜

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の6月第1週号を発行しました。今週号では、機械設備業界、工作機械業界、粉末冶金メーカーのトリニティ、電動バイク業界について紹介します。

<210603号内容>

1 台湾機械設備製造業の振り返りと今後の展望2021年第1四半期
2 台湾工作機械産業のデジタル化
3 粉末冶金メーカー、慶騰精密科技(トリニティ)
4 2021年台湾電動バイクの販売状況と関連政策

 

●今週号記事の一部を紹介します。
<台湾工作機械産業のデジタル化>
 台湾機械工業同業公会(TAMI)の柯抜希理事長は、2021年の台湾機械産業の輸出額は前年比15%増の300億米ドルに達すると予測し、メーカー全体の受注見通しは21年第2〜第3四半期まで立っていると述べた。また、台商(海外で事業展開する台湾系企業)によるUターン投資の増加によって、台湾市場の機械設備需要は成長している。このため、21年通年の台湾機械産業の生産額は1兆2,000万台湾元に達する見通しだ。
 2020年は新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し、国境・都市の封鎖措置が実施されたことから、各国政府は「自主的なサプライチェーン」の重要性を認識するようになり、生産設備の調達需要が世界的に増加した。また、米中貿易摩擦の深刻化を受けて、中国以外に「第二の生産拠点」を設置する動きが加速し、設備需要が伸びた。このチャンスを生かすため、台湾機械業は先進技術センターを設置し、新たな商機の獲得に注力すべきだろう。

シーメンス クラウドコンピューティング活用で工作機械のデジタル化を図る
 台湾西門子(シーメンス)は、複数工作機械のスマート化ソリューションを公開した。例えば、同社のCNC工作機械コントローラー(SINUMERIK ONE)を▽デジタルツイン▽エッジコンピューティング(SINUMERIK EDGE)▽クラウドコンピューティングプラットフォーム(MindSphere)と連動させて工作機械のデジタル化を図る。
 デジタルツインは製品ライフサイクル管理(PLM)を行う重要なシミュレーションプラットフォームだ。工作機械を開発する前に、稼働状況や検証、生産プロセスの最適化までシミュレーションし、開発、生産からリリースまでの期間を約30%短縮しつつ、高い製品品質を維持できる。
 また、エッジコンピューティングとクラウドコンピューティングプラットフォームは、工作機械の加工パラメーターや生産プロセスなどのデータを収集し、人工知能(AI)による演算で生産プロセスの最適化を図る。これにより、加工品質の向上・改良、生産プロセスの可視化、加工プロセスの最適化を実現し、生産プロセスの安定性を確保することが可能だ。


東台精機 顧客に5段階の生産スマート化ソリューションを提供
 東台精機(東台マシン&ツール)は単機の工作機械だけではなく、顧客に生産ラインのスマート化ソリューションを提供して設備総合効率(OEE)を向上させている。▽標準化▽モジュール化▽自動化▽デジタル化▽スマート化の5つのステップに分けたシステムインテグレーションサービスで顧客をサポートする。
 まず工場の▽人▽機械▽材料▽使用方法▽環境を確認して統一した管理基準を定め、生産プロセスの標準化とモジュール化を進める。初めて同社の生産ラインソリューションを導入した顧客に対しては、製品の設計・製造段階から計画を開始し、段階的に自動化していく。
 デジタル化とスマート化については、産業用モノのインターネット(IIoT)を利用する。機械設備の情報を可視化し、データ分析の基準を確立した後、有効なデータを収集・分析して生産ラインにフィードバックすることで、生産プロセスを最適化して生産力の向上を図る。

達梭系統 台北国際工具機展覧会でデジタルツインに関するソリューションを公開
 達梭系統(DASSAULT SYSTEMES)は2021年の台北国際工具機展覧会(TIMTOS)で、▽東台精機の自動化ソリューション(五軸加工機、ロボットアーム、ワークホルダーなど)▽成功大学の自動化仮想計測(AVM)技術▽工業技術研究院(工研院)の工作機械スマート化ソフトウェア開発プラットフォーム(VMX)と連携したデジタルツインの応用を展示した。
 東台精機の五軸加工機の3D-CADモデリングを達梭系統の仮想環境プラットフォームで再現し、加工物の運搬と加工プロセスのシミュレーション及び検証を行う。改良の余地があった場合、仮想環境で加工プロセス、加工速度や加工物の運搬速度を修正・検証し、加工機にフィードバックする。これによってクラッシュ、ワークホルダーや加工物間の干渉など予期せぬトラブルを事前に回避する。
 このほか、同社は5年前から工業局や工研院と協力し、台湾機械メーカー約20社のスマートマシンボックス(SMB)導入を支援して、スマート製造へのグレードアップを推進している。

ワイズ機械業界ジャーナルとは

1. 台湾唯一のサービス
台湾で唯一機械業界に特化した日本語情報誌です。
2. 個々の分野の情報が満載
工作機械、機械設備、機械制御装置、手工具、動力工具、ねじ・ナット・リベット、ファスナー、金型、自動車、航空宇宙、自動化・ロボット、再生エネルギー等などの情報が満載です。
3. 多種多様な情報を提供
業界トレンド、企業動向、統計資料、法改正情報を全て網羅しています。
4. 読みやすい紙面
豊富な写真と図表、パソコンでの閲覧に配慮された横型の読みやすいPDF形式にて提供します。
5. 記事データベース検索
ホームページの記事データベースより、自由に過去記事の検索ができます。

●詳細
https://www.ys-consulting.com.tw/service/marketing/machine.html
●2週間無料試読のお申し込み
https://www.ys-consulting.com.tw/login/?buy=1&next=/service/marketing/machine.html&pop=1&frm=2

【会社概要】
会社名:ワイズコンサルティング グループ
所在地:中華民国台北市襄陽路9號8F 
代表者:吉本康志
設立:1996年11月
URL:https://www.ys-consulting.com.tw/
事業内容:
・経営コンサルティング(人事労務・マーケティング・経営戦略・情報セキュリティ)
・人材トレーニング(階層別研修・職種別研修)
・日本語台湾経済ニュース、機械業界ジャーナル配信
・市場調査・業界調査・顧客調査
・クラウドサービスの販売

【お客様からのお問い合わせ先】
ワイズコンサルティング
TEL:+886-22381-9711(日本時間10:00〜19:00)
e-mail:research@ys-consulting.com

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://www.ys-consulting.com.tw/
業種
サービス業
本社所在地
中華民国台北市襄陽路9號8F 富邦銀行襄陽分行大樓
電話番号
-
代表者名
吉本康志
上場
未上場
資本金
7000万円
設立
1996年11月