NPOカタリバ、全国の子どもたちの居場所づくりを支援するユースセンター起業塾で新たに8団体を採択

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)と、特定非営利活動法人ETIC.が協働して立ち上げた、10代のための場づくりに携わりたい団体を応援するインキュベーションプログラム「ユースセンター起業塾」において、このたび新たに全国8県8団体の採択が決定しました。

  • 4月に発足したこども家庭庁も方針として掲げる「子どもの居場所」の重要性

内閣府が実施した「子供・若者の意識に関する調査」によると、子どもたちの約20人に1人が「どこにも居場所がない」と感じているということが分かっています(*1)。今年4月に発足したこども家庭庁では、「こどもたちが自己肯定感や自己有用感を高めて幸せな状態で成長できるよう、多様な居場所を用意する(*2)」ことが方針として掲げられており、すべての子どもが自己肯定感をもち幸せに育つため、またヤングケアラーや不登校など複雑化する子どもたちの課題やニーズを察知するためにも、学校や家以外の多様な子どもたちの居場所が必要であると認識され始めています。

(*1)内閣府「子ども・若者の状況及び子ども・若者育成支援施策の実施状況」(子供・若者白書)

https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r03gaiyou/pdf/r03gaiyou.pdf

(*2)内閣官房 Ι こども政策の新たな推進体制に関する基本方針

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku/pdf/kihon_housin_gaiyou.pdf



  • 「全国に子どもたちの居場所を」という想いから始まったユースセンター起業塾

カタリバはこれまで、被災地の子どもたちのための放課後施設「コラボ・スクール大槌臨学舎」や、"中高生の秘密基地"をテーマにしたユースセンター(*3)「文京区青少年プラザb-lab」、不登校の子どもたちへ支援を行う教育支援センター「おんせんキャンパス」など全国各地でさまざまな子どもたちのための居場所を運営してきました。

その中で、特定非営利活動法人ETIC.と協働し、全国で子どもたちの居場所支援を行う/行おうとしている団体を支援しようと立ち上げたのが「ユースセンター起業塾」です。本プロジェクトでは、カタリバがこれまでの居場所運営で得たノウハウを活用し、各団体の事業の立ち上げを資金面・運営面両方から支援します

3年間の助成と伴走支援を行う事業創造コースでは昨年度、全国各地から14団体を採択し、全体研修やそれぞれの特徴に合わせた個別のプログラム提供などさまざまな支援を行ってきました。

(*3)ユースセンター:子どもたちのための家でも学校でもない第三の居場所であり、子どもたちの意欲と創造性を伸ばす関わりが行われる場所



  • 「岩手県の商店街の中」など、新たな居場所が続々誕生

第1期が活動を開始してから約1年が経過し、ユースセンター起業塾での支援を受けて新しく居場所を開設した2団体を紹介します。


・NPO法人SET(岩手県岩手町)

<団体紹介>

ユースセンター起業塾の支援を受けて、2023年3月岩手県岩手郡岩手町に位置する商店街の中にユースセンターを設立。子どもたちの居場所を設けることで、10代の子どもたちには先生や親以外の大人、多様な価値観との出会いを届け、地域としては小規模自治体における人材の定着や愛着形成を目指しています。


<2期への応援コメント>

「ユースセンターを創る」という目標に向けて、同じタイミングで、日本各地の熱い想いを持った団体が挑戦し始めたからこそ集まる、知見やノウハウは非常に参考になります。また、挑戦している仲間と支えてくれるコーディネーターの存在も心強いです。

正解がない"ユースセンター"を立ち上げる日々は、予測できなかった壁がたくさん現れますが、ユースはもちろん地域の大人も巻き込み、その地域の皆さんと一緒に進むことを楽しんでください!一緒に頑張りましょう!


・一般社団法人第3職員室(石川県金沢市)

<団体紹介>

ユースセンター起業塾の支援を受け、2023年3月にユースセンター金沢(仮称)をプレオープンしました。プレオープンの1年近く前から多くのユースや大学生と協力体制を築きながら準備を進め、「自己肯定感・チャレンジ」「面白い大人との出会い・地域への愛着」「多様性の尊重・自分らしい生き方」「社会で活躍・ロールモデル」「原体験を繋ぐ・ユースワークの循環」をキーワードに環境づくりを行っています。


<2期への応援コメント>

この1年間を振り返り強く思うのは、手厚い支援への感謝。金銭的支援は勿論、他地域の団体との合同研修、カタリバノウハウの共有、要望に対しての個別支援など、この起業塾に参加することができたからこそ、自分たちの想いが形になりつつあることを強く感じます。助成金や評価関連の手続きで大変なことも正直ありますが、横を見れば一緒に走っている同志が沢山いますので、是非この機会を最大限活用して“皆さんにとっての理想“を追い求めてください!


  • このたび、東北から四国まで新たに8団体の採択が決定。

昨年に続き第2期の助成団体を公募し、告知開始から応募締切の2023年1月中旬まで全国から多数の応募をいただきましたが、この度、全国8県8団体への支援が決定しましたのでお知らせします。

地方都市を中心に、食や本を媒介にして子どもたちと関わるなどさまざまな特徴を持った8団体が加わりました。第1期採択団体も含めた計22団体へのサポートを通じて、より多くの子どもたちに居場所を届けていくことを目指します。


<第2期採択団体一部ご紹介>

・一般社団法人ヒトノネ(岐阜県岐阜市)

「一般社団法人ヒトノネ」は、岐阜県岐阜市で学童保育や放課後等デイサービス、グレーゾーンの個別支援を通じて、放課後の遊びの場と探究的な学びの機会を提供してきました。「ユースセンター起業塾」の支援のもと、新たな取組みとして、創作活動を通じて10代の子どもたちが好きなことを見つけ、自分と向き合えるユースセンターを開設します。子どもたちが自分の可能性を最大限に引き出し、自己実現に向けた一歩を踏み出す場の実現を目指し活動していきます。


・一般社団法人ケアと暮らしの編集社(兵庫県豊岡市)

兵庫県豊岡市で活動する「一般社団法人ケアと暮らしの編集社」は、移動式屋台や私設図書館/本屋の「だいかい文庫」を拠点とした居場所づくり事業等によって、多様な主体と共に「ケアするまち」を創ってきました。今後、「だいかい文庫」や映画館などの文化拠点を活用して、小中高生が自由に過ごし、自己を表現できるユースセンターを作るほか、専門職や学校などとの連携による相談支援や地域のネットワーク構築を目指します。


<第2期採択団体一覧>

社会福祉法人ヴォーチェ

・団体所在地:山形県山形市

・事業名(主題):生きる力はぐくむみんなの居場所 ここくる

・事業名(副題):聞いて、話して、発見する!みんなで育てるインクルーシブなわくわく拠点

https://shafuku.voce-yamagata.net/


ネイバーフットラボたむら

・団体所在地:福島県田村市

・事業名(主題):ジブンラボ

・事業名(副題):地元を知り、社会を知り、自分の未来を考える


NPO法人こどもの未来を考える会

・団体所在地:長野県富士見町

・事業名(主題):こども・若者が主役の富士見ユースセンタープロジェクト

・事業名(副題): 中山間地域の地域協働のユースセンターのモデルづくり

https://cafespacehikosen.wixsite.com/kodomo


一般社団法人D-live

・団体所在地:富山県氷見市

・事業名(主題):「コミュニティ・スペース ひみりべ。」の創立

・事業名(副題):高校生が自分の未来をワクワク話せる場を消滅可能性都市・氷見市に

つくる

https://www.facebook.com/profile.php?id=100067510208857


一般社団法人ヒトノネ

・団体所在地:岐阜県岐阜市

・事業名(主題):10 代のための自分を見つけるアトリエ&自習室

・事業名(副題):地域の芸術家と特別支援の経験のあるスタッフが常駐する総合的なアートをテーマにした自習室(アートスペース&キャリアコーチング)

https://hitonone.com/


ケアと暮らしの編集社

・団体所在地:兵庫県豊岡市

・事業名(主題):生きづらさを抱えた子どもの芸術を活用した居場所拠点作り及びネットワーク事業

・事業名(副題):文化的活動を軸とした社会的処方・地域共生社会の実現

https://carekura.com/


manabo-de

・団体所在地:岡山県真庭市

・事業名(主題):ユースセンターまぁぶる

・事業名(副題):街角ユースセンターで多様な価値観に触れられる 10 代のサードプレイス

https://www.facebook.com/groups/849422952502563/


NPO法人Gumi

・団体所在地:愛媛県磯部町

・事業名(主題):Hotchpotch プロジェクト ※「ごちゃまぜ」の意

・事業名(副題):ユースセンターとべ(仮称)の開設

https://gumi-npo.com/



  • 認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。


<団体概要>

設立 :2001年11月1日

代表 :代表理事 今村久美

本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F

事業内容 :高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区・全国)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)

URL : https://www.katariba.or.jp/


  • 問い合わせ

・取材に関するお問合せ
下記フォームへご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/
(担当:カタリバ広報 山本)

・事業に関するお問い合わせ
下記までご連絡ください。
incubation@katariba.net (担当:カタリバ ユースセンター起業塾事務局 野村)




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会社概要

URL
https://www.katariba.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ203
電話番号
03-5327-5667
代表者名
今村久美
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年11月