武蔵野赤十字病院、CohesityとHPEの統合データ保護ソリューションを導入
サイバー攻撃対策とBCP体制を強化し、医療現場の迅速な復旧を実現

AIを活用したデータセキュリティとデータ管理ソリューションのリーダーであるCohesity (日本法人: Cohesity Japan株式会社、東京都港区、以下「Cohesity」) は、日本ヒューレット・パッカード(本社: 日本ヒューレット・パッカード合同会社、東京都江東区、以下 HPE)とともに、武蔵野赤十字病院におけるサイバーレジリエンスと事業継続計画(BCP)強化の取り組みを支援した事例を公開しました。本事例では、医療現場に不可欠なスピーディかつ確実なデータ復旧環境の構築と、その具体的な成果、今後の活用方針についてご紹介しています。
■背景・課題
近年、日本国内でも医療機関を標的としたランサムウェア攻撃やサイバー攻撃が深刻化しており、実際に一部の医療機関では数週間から数カ月にわたる業務停止を余儀なくされる事例も発生しています。この状況を受け、厚生労働省は全国の医療機関に対し、サイバー攻撃や自然災害からの早期復旧を目的とした事業継続計画(BCP)の策定を義務付けています。
東京都の北多摩南部医療圏(人口約100万人)を支える基幹病院である武蔵野赤十字病院は、既存の業務システムごとに個別で実施していたバックアップ体制では、全体のデータ保護や復旧スピードに限界があることを課題として認識していました。特に、電子カルテ(EMR)や診療データ、医療画像を含む重要な患者情報を、サイバー攻撃や障害発生時にも安全かつ迅速に復元できる統合的なバックアップ環境の整備が急務となっていました。
■ソリューション
同院では、複数のデータ保護ソリューションを比較検討し、最終的にHPE ProLiantサーバー上に構築したCohesity DataProtectを導入しました。選定の決め手となったのは、次の特長です。
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イミュータブル(改ざん不可)なバックアップにより、ランサムウェアの影響を受けず安全なデータ保護を実現
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AIによる脅威検出機能を備え、バックアップデータ内部の潜在的なリスクも可視化・対処可能
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重複排除や圧縮によるストレージ効率の最適化でコストを抑制
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容量制限なしの迅速なリストア環境を提供し、大規模なデータ復旧にも対応
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次世代のEMRシステムやクラウドアーカイブとの連携を視野に入れた高い拡張性
同院は現在、Cohesityを用いて100TB超の患者データや運用システムを統合的にバックアップし、27部門・80台以上のサーバーを対象に、電子カルテ、医事会計、ラボ、調剤、イメージングシステムなど、病院運営の基盤を広範にカバーしています。
■導入メリット
Cohesityの導入により、同院では毎年実施するサイバー攻撃を想定したBCP訓練において、容量500GBのデータ復旧をわずか20秒で実現しました。システム全体の復旧作業時間も約15分に短縮され、万一の際にも診療業務を迅速に再開できる体制が整いました。さらに、Cohesityの直感的な管理インターフェースにより、IT部門のスタッフがベンダーに依存せず、自らの手でデータリストアを迅速に実行可能となりました。これにより、サイバー攻撃やシステム障害発生時の対応スピードと現場の自律性が大幅に向上しています。また、重複排除と圧縮の効果により、バックアップデータの容量要件を最大70%削減。ストレージリソースの効率化とコスト削減にもつながっています。同院では今後、次世代EMRシステムのバックアップ基盤としての活用を進めるとともに、Cohesityを使ったデータのクラウドアーカイブや、他の赤十字病院とのデータ共有の取り組みも視野に入れています。
日本赤十字社 武蔵野赤十字病院 医療情報管理課 課長の岡田 謙二郎 氏は次のように述べています。
「ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃への対処は、医療機関にとって極めて重要な課題です。HPE ProLiantサーバー上に構築した AIを活用したCohesityのデータセキュリティにより、万一サイバー攻撃による被害を受けた際にも早期に診療業務を復旧できる環境が整いました」
Cohesity Japan の代表執行役員社長である金光 諭佳は、次のように述べています。
「医療機関にとって、サイバー攻撃やシステム障害が発生した際に、いかに早く安全に業務を復旧できるかは、患者様の命と医療サービスの継続に直結する重要な課題です。今回、武蔵野赤十字病院様が、HPEとの協業のもとCohesityのソリューションを活用し、サイバーレジリエンスと事業継続計画(BCP)の強化を実現されたことを大変嬉しく思います。Cohesityは今後も、HPEをはじめとするパートナー企業とともに、医療現場を支える安全で柔軟なデータ保護・管理基盤の提供を通じて、日本の医療機関のデジタル化と安心・安全な医療サービスの実現を支援してまいります」
武蔵野赤十字病院について
武蔵野赤十字病院は、1949年に設立、がん治療、母子医療、三次救急医療、脳卒中センター、肝疾患治療などを行っています。同病院では、年間11,000件以上の救急車の搬送を処理しており、この地域の救急医療を支える重要な役割を果たしています。
Cohesity について
Cohesityは、AIを活用したデータセキュリティとデータ管理のリーダーです。フォーチュン100社のうち85社以上、グローバル500社の約70%を含む12,000社以上の企業顧客が、Cohesityを利用してレジリエンスを強化し、膨大なデータに対する生成AIのインサイトを提供しています。私たちは、Veritas社のエンタープライズデータ保護事業と統合して設立され、オンプレミス、クラウド、エッジのデータを保護するソリューションを提供しています。NVIDIA社、IBM社、HPE社、Cisco社、AWS社、Google Cloudなどの支援を受け、Cohesityはカリフォルニア州サンノゼに本社を置き、世界各地にオフィスを展開しています。詳細については、LinkedIn、X、FacebookでCohesityをフォローしてください。
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