-ドコモgacco、立命館大学、AVR Japan、3者共同実施の実証実験結果を公開-VR(仮想現実)空間における企業向け研修プログラムを実施/参加者の約8割が研修参加への積極性が向上したと回答
株式会社ドコモgacco(東京都港区、代表取締役社長 佐々木基弘)は、立命館大学(京都府京都市、学長 仲谷善雄)及び AVR Japan株式会社(東京都港区、代表取締役 立石雅之、以下AVR Japan)とともに、VR(仮想現実)空間を使ったオンライン研修の実証実験を行いました。研修内容は、米国航空宇宙局(NASA)の安全対策チームでも採用されているブロックを使ったチームビルディングトレーニングを題材に、3Dモデルを使用しVR空間内で作品を作る、VRの特性を活かしたもので、2022年3月に2回に分けて開催。各回の実施後にアンケートを行い、その効果を検証しました。アンケート結果では、研修参加への積極性にポジティブな影響があることや、VR空間においてブロックを使用することでの表現のしやすさの向上などへの影響があることがわかりました。
- 実証実験結果のサマリー
VRを用いた研修は、対面研修と比較すると「スペースの確保」「ブロックの手配や管理」が不要で、かつ離れた場所から多くの参加者が参加できることが強みであり、拠点や研修対象者が多く、対面研修の運用コストが懸念される場合に有効な代替手段となりうることが分かりました。
・【VR空間ならではの物理的に制約のない表現が生まれ、各受講者がより自由に自身の内面を表現できるように】
VR空間で物理的制約なく作品を制作できるため、対面研修での実施時よりも表現の幅が広がりました。また、鑑賞者も自由な視点で他者の作品を確認できるため、多様な観点から意見を交換することができました。
・【VRによってオンラインでのチームビルディング研修を効果的に実施できる】
アンケートの回答では、ブロック(3Dモデル)は自分の内面や世界観等、抽象的な内容を表現するのに適しているという意見も多く、相互理解や創造力の育成の用途において強みがあると考えられます。このほかにもアンケートの回答では研修後、他者への関わり方への意識の変化があったことも挙げられており、チームビルディングやマネジメントに効果発揮が期待できることが分かりました。また、イラストなど他の表現と比べてブロックのみのシンプルな表現であることが、限られた時間で様々な参加者が実施する企業研修において有用であると考えられます。
- 今回実施した実証実験の概要
研修名:VR空間で開催!ブロックを使って考えを可視化・共有するチームビルディングトレーニング
研修内容:VR空間において、ブロックを使って自身の考えを可視化・共有し、チームのビジョンのすり合わせや、メンバー間の思い違いをなくすために必要な能力を養成するためのトレーニングを実施。
講師:湊 宣明 立命館大学大学院 テクノロジー・マネジメント研究科教授
開催日時・対象者および参加人数・属性:
1回目 2022年3月11日:13名
2回目 2022年3月23日:9名
場所:任意の場所から各自のPCで参加
所要時間:各回180分
- 参加者アンケート結果
受講者に対して、従来の対面研修やオンライン研修と比較して、どのような違いを感じたかについて、5つの観点からアンケートを実施しました(回答者数:計17名)。
1. 研修への積極性
研修への積極性についての質問では、ポジティブな回答が約8割を占めました。具体的には、自身の操作が多く、かつ作業が他者からも見えることで積極的に取り組む姿勢を持てたとの回答があり、 「作業空間の共有」「自身の操作で移動する」という他のオンラインツールにはないVRの特徴が効果的だったと考えられます。
2. 3Dモデルでの表現のしやすさ
3Dモデルでの表現のしやすさについて質問したところ、「伝えやすさ」では約6割、「理解しやすさ」では約7割がポジティブな回答をしていました。「言葉やスライド以上に説得力が増して届いた」「感覚的な部分を理解しやすかった」など、3Dモデルの表現が抽象的・感覚的な表現に適しているという意見が多く見られ、相互理解や創造力の育成の用途において他ツールより強みがあることがうかがえます。
3. 研修内容が企業研修に適していたか
研修受講で業務への取り組み方や意識に変化があったかを尋ねたところ、約6割がポジティブな回答をしていました。具体的には「他者への関わり方への意識の変化」があったなどの声が挙がっており、様々な役職や役割のメンバーが集まった組織における、チームビルディングやマネジメントに効果を発揮することが期待されます。また、「今回の研修を他のチームや企業におすすめしたいと思うか」の質問に対しては、ポジティブな回答が約7割を占めました。「オンラインで共同の作業をする際などに有効だと感じた」など好意的な声が多い一方で、機能や通信面での不安の声もありました。サービス化にあたり、環境整備のコスト以上の導入効果があることを理解してもらうことが重要になると考えられます。
4. 研修内容がVR空間に適していたか
研修内容がVR空間に適していたかを尋ねたところ、全員が「適していた」と回答。コメントではVRを使用することでより細かいところまで作成できる点や場所の制約がない点がポジティブな意見として挙がっていました。VR空間は本来スペースが必要な作業も端末内で実施できることが特徴であり、 現実ではコスト面で実現が難しい研修を実施できることも今後活かせる強みであると考えられます。一方、現実世界と比べての作業の自由度については、ポジティブな回答とネガティブな回答が拮抗する結果となりました。ネガティブな回答はほとんどが操作性の問題を指摘しており、操作性の改善が不可欠であることが分かりました。
5. 今後もVR空間での研修を受講したいか
約9割が今後もVR空間での研修を受講したいと回答しました。VRという新しい技術に触れるきっかけとなることにポジティブな意見が寄せられました。
- 実証実験結果のまとめと今後の展望
<研修講師を担当した立命館大学大学院 テクノロジー・マネジメント研究科 教授 湊 宣明コメント>
今回、ブロックを組み立て可能なアプリケーションをVR空間内に実装したことで、参加者が利用するブロックの数量と制作のスペースに一切の制限がなくなりました。また、参加者は3D空間を上手く活用し、ブロックを配置する地上面からの高さや角度、相対距離にも独自の意味をもたせながら、自由なモデル表現を楽しんでいました。VRを活用することで、対面研修では不可能な自由度の高いブロックを、安全・安心な遠隔環境で実現することができたと思います。今回の実証実験では個人作業のみを対象に検証を行いましたが、今後は複数人による協調作業においても表現の自由度が高まるかを実験してみたいと思います。
なお、3社での実証実験は大学講義でも行っております。詳細はこちらのプレスリリースをご確認ください。
https://gacco.co.jp/news/release/news_20210406.html
- gaccoについて
すぐに役立つスキルからずっと役立つ教養まで、人生100年時代の学びが体験できるオンライン動画学習サービスです。
【特徴】
■すぐに動画学習がはじめられる
NTTドコモグループが提供する、すぐにはじめて、ずっと続けられる、原則無料のオンライン動画学習サービスです。
PCからでもスマホからでもスキマ時間に簡単に学習がはじめられ、すでに100万人以上の会員にご利用いただいております。
■ビジネススキルから教養まで幅広い学びの講座ラインナップ
本格的な大学レベルの教養講座からリスキリングのためのビジネススキル講座まで、学びたい気持ちに応える幅広い講座をラインナップしております。
■双方向で学びを深める
講座によっては、動画視聴だけでなく、ディスカッションや課題提出、相互採点レポート、対面授業など、双方向でアウトプットしながら学びを深められます。所定の基準を満たすと修了証も発行されます。
※修了証は、大学の単位、公的資格等を証明するものではありません。
【利用方法】
講座を受講する前にgaccoの会員登録をしてください。会員登録は無料です。
gacco会員登録ページ:https://lms.gacco.org/register / gaccoトップページ: https://gacco.org/
株式会社ドコモgacco 会社概要
(株)ドコモgaccoは、すぐに役立つスキルからずっと役立つ教養まで、人生100年時代の学びが体験できるオンライン動画学習サービス「gacco」の運営を通じ、テクノロジーによる学び体験で誰もが自信をもって自分の人生を選べる世界を目指します。法人向けeラーニングサービス「gacco for Biz」では、受講者を限定した法人オリジナル研修の配信サービスや研修コンテンツのご提供をしています。
※(株)ドコモgaccoはJMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)に加盟しています。
[代表取締役] 佐々木 基弘(ささき もとひろ)
[事業内容] 人生100年時代の学びが体験できるオンライン動画学習サービス「gacco®」の運営
法人向けeラーニングサービス「gacco for Biz」提供
[設立] 2009年9月18日
NTTナレッジ・スクウェア株式会社として設立(2015年8月25日に株式会社ドコモgaccoに商号変更)
[所 在 地] 東京都港区南麻布1丁目6番地15号 TEL:03-3456-1200(代)
[U R L] https://gacco.co.jp/
- 立命館大学 について
立命館大学は、16学部、21研究科を擁する総合大学です。キャンパスは、京都府(衣笠、朱雀)、滋賀県(びわこ・くさつ)、大阪府(大阪いばらき)に展開し、大阪梅田、東京に社会人向けの講座や公開講座等の拠点を持っています。100年余り育んできた地域、産業界、国際社会とのネットワークを活かし、学部や専攻の枠を超えて、人類的課題に応える研究に取り組んでいます。
[学長] 仲谷 善雄 (なかたに よしお)
[設 立] 1900年5月19日
[所 在 地] 本部:京都府京都市中京区西ノ京朱雀町1 TEL : 075-813-8137(代)
[U R L] http://www.ritsumei.ac.jp/
- AVR Japan 株式会社 について
AVR Japan株式会社は、今後期待されるXR領域において、産業、教育、医療の分野でのシステムおよびソフト開発を行なっています。東京タワーメディアセンター内の本社には様々なXR機器をご体験頂けるXRショールームとアカデミーを併設し、次世代の技術開発と人材育成をめざしております。
[代 表 者] 立石 雅之 (たていし まさゆき)
[設立] 2016年11月14日
[所 在 地] 東京都港区芝公園4−4−7東京タワーメディアセンター3F TEL:03-6453-0300
[U R L] https://avrjapan.com/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像